こんにちは。都筑区放課後等デイサービス FORTUNAです。
「記憶」という言葉を聞いた時、皆さんは何を思い浮かべられるでしょうか?
「子どもの頃の記憶」、「楽しかったことの記憶」やはたまた「記憶喪失」などという言葉を思い浮かべられた方もおられたかもしれません。
心理学において記憶の機能として主に3つの機能があげられます。
1)記銘:見たり、聞いたりといった感覚器官より入力された情報を覚える機能
2)保持:記銘によって覚えたことを忘れずに維持し続けること
3)想起:保持した情報を思い出す機能
の3つです。
人の記憶には大きく分けて「短期記憶」と「長期記憶」の2種類に分かれます。これは「記憶の2重貯蔵モデル」によって区分された考え方です。
その他には、「感覚記憶」や「作動記憶」などがあります。個々について見ていきましょう。
感覚記憶とは感覚刺激を感覚情報のまま保持したものです。すなわち、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった各感覚器官ごとに存在する、非常に保持時間の短い記憶のことをいいます。私たちは外界の様々な情報をこのような感覚器官から受け取っているのです。逆にこれらの感覚器官によって受容できないような刺激は、たとえ外界に存在しても私たちは受け取ることができないのです。(紫外線など)
短期記憶(一次記憶)とは、記銘後、数十秒から数十分という短時間保持される記憶のことをいいます。保持できる量は少ないですが、この時間内では想起や復唱が可能です。一般的に7個程度の数や文字を記憶できることが知られています。
作動記憶(ワーキングメモリ)とは、認知心理学において情報を一時的に保ちながら操作するための構造や過程を指す構成概念です。認知遂行のために情報処理機能の作業場の役割を果たしており、読書、計算、推理などを行っているときに必要とされるものです。このワーキングメモリに関する研究成果はASD児やADHD児への理解を深め、指導方法を改善に導くのに有用であるとされています。
長期記憶(二次記憶)とは、記銘後、保持期間が長く、数分から一生にわたって保持される記憶です。短期記憶とは異なり、容量の大きさに制限がないことが特徴です。個人的な経験に基づくエピソード記憶、言葉の意味や知識などの意味記憶、動作として身につけた手続き記憶に分類されます。
この中でASD児やADHD児に関係があるとされる作動記憶(ワーキングメモリ)について、次回は考えてみます。
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22/02/28 19:30