子どもの頃、比較的運動ができる方だった私は体育の授業が好きでした。走る、飛ぶ、回る、投げる、概ねどんな動きにも対応できました。
休み時間は、雨の日以外は校庭でドッヂボール。どんなに授業が押して休み時間が削られてもそこは譲れない。そうやってすきま時間に体を動かすのが日課だった私にとって、体育は遊びの延長みたいなものでした。
ただ、跳び箱、鉄棒、縄跳びに関しては、それなりに練習をした記憶があります。もう35年以上の前の話ですが、逆上がりが初めてできた時や二重飛びが連続10回跳べた時は、得も言われぬ達成感に包まれたことを記憶しています。自分で自分を褒めてあげたくなる。「自分はできる!」これこそまさに自己有能感ですね。
こうした経験を積み重ねることで子どもは成長していくもの。特に跳び箱、鉄棒、縄跳びは「できる」「できない」がはっきりしているので、できた時の達成感がより大きいのかなと思います。
反対にできなかった時の挫折感も半端ない。他のお友達が出来ている中で自分だけできないと、相当な劣等感を抱くことになる。
跳び箱、鉄棒、縄跳びができないことで、運動そのものに苦手意識を持ってしまうケースも。逆上がりできなくても生きていける、と極論を言えばそうだけど、これがきっかけで運動嫌いになり体を動かさなくなってしまっても困りもの。
前置きが長くなってしまいましたが、結論を言うと、跳び箱、鉄棒、縄跳びは出来た方がいい。子どもたちにとって最低限必要な基礎体力は、これら3つの運動によって概ね身につくと思っています。
ユリシスでも跳び箱、鉄棒、縄跳びを実施していますが、跳び箱が跳べなかった子がすぐに跳べるようになったり、逆上がりがいきなりできるようになったりするケースは稀です。
例えば跳び箱の開脚跳びは協調運動で、両手を付いて体を支える力、高くジャンプする力、タイミング良く足を開く力、これらを組み合わせて初めて成功します。
開脚跳びができないのは、そもそも両手で体を支える力が身についていないケースがよく見られるので、ユリシスではまずはこの「支持力」を鍛えるところを意識しています。
そこで「ぞうきんがけ」。両手でしっかりと体を支え、一気に床をぞうきんがけ。やってみるとこれがなかなか面白くて、子どもたちも夢中でやっていますよ。普段、四つん這いになることがないので、なかなか新鮮。デイルームを2往復もすればヘトヘトてすが、リレーにすることで、みんなで楽しく取り組んでいます♪
開脚跳びの基礎体力をつけるための「ぞうきんがけ」。ご自宅でもぜひやってみてください♪
運動遊びvol.25/支持力をつける「ぞうきんがけリレー」
教室の毎日
23/11/08 13:06