ユリシス・キッズTakabataでは、子どもたちが普段から慣れ親しんでいるおもちゃを運動遊びに使うこともあります。
例えば積み木。円柱、三角柱、四角柱など形の異なる積み木が子どもたちに人気で、お城やビルなどの建物を作る、ひたすら並べてドミノをする、食べ物に見立てておままごとをするなど、シンプルだからこそ遊び方は子どもたちの想像力に委ねられています。
そんな積み木を使った運動遊びが「積み木つみつみリレー」。読んで字のごとく「積む」ことを意識した運動遊びです。
まず、積み木をかごの中に入れてスタンバイ。子どもたちには1人ずつ順番に積み木を積んでもらい、皆で力を合わせ、リレー方式でとにかく高く積むことを目標とした遊びです。
スタート地点から約5m離れた場所に「積み場」を設けます。子どもたちはその積み場まで走っていき、積み木を1個積んでからまたスタート地点に戻って、次の人にバトンタッチ。これを繰り返します。
1人でもくもくと積んで記録を目指すのではなく、リレー方式にしているところがポイントです。リレーなので必要とされるのは「次の人が積みやすいようにすること」。
制限時間を設けていないので、求められるのは、正確さ、安定性、そして何より次の人への配慮(協調性)です。
ダッシュから一旦止まって、指先の絶妙な力加減のコントロール。「動」から「静」の動きを体感することで集中力を鍛えられることはもちろんですが、それ以上に協調性も求められる。
皆でひとつの目標に向かって進んでいるので、自分が頑張ることはもちろん、お友達の取り組む姿も応援したくなる。子どもたちは、自然と団体競技ならではの「チームワーク」を体感します。
自分以外のお友達が取り組んでいる時に、「もっと右!」「もっと左!」「そっと置いてね!」「慌てなくていいよ!」などと、優しく声掛けする年上のお兄さんお姉さんの姿も。それを聞いた下級生のお友達が絶妙な力加減で次々とクリアしていく。
1人でもくもくと取り組む積み木とは、一味も二味も違う「積み木つみつみリレー」。高く積み上げるにはお友達と力を合わせることが不可欠で、協調性が大事だということを子どもたちは身を以て実感することができます。
そうすると誰か1人でも残念ながら倒してしまっても「ドンマイ!」「次、頑張ろう!」「もう少し左に置けば詰めてたね!」などと、子どもたちから前向きな言葉も飛び出します。お友達と協力することの大切さや思いやりの心を育てることにも繋がります。
これぞ集団療育の醍醐味でしょう。運動遊びを通じて、お友達と一緒に取り組む楽しさや、目標を達成した時の感動をともに分かち合えたら最高ですよね。そういうことの積み重ねが人を幸せにするのだと、私は思います。
運動遊びvol.28/指先に全集中!「積み木つみつみリレー」
教室の毎日
23/12/04 22:28