こんにちは!保育士のたくまです。先日、保護者さまよりこんなご相談を受けました。4歳の自閉スペクトラム症のお子さまです。
「ここ最近、母親にベタベタする事がとても多くなっています。所構わずといった感じで、外出先でもずっと触ってきます。どうしたらいいですか?」
お子さまの距離感問題。親しい中にも礼儀があって、いくら親子でも四六時中、密なスキンシップはご遠慮願いたいところですよね。4 歳だからまだまだお母さんに甘えたい年頃と言えばそうなんですけど。
「触っちゃダメ!」と強く叱れば、一時的には収まりそうですけど、親子共々なんとなくモヤモヤした感じが後を引きずりそうです。
自閉スペクトラム症のお子さまは環境の変化や予測できないことに対して不安を感じやすく、その不安を和らげるために「最も信頼できる人(多くは母親)」に依存しやすくなると言われています。
新学期が始まって、恐らくこのお子さまも環境の変化に不安を感じていて、安心するためにお母さんに執拗なスキンシップを求めているのかもしれません。外では周りに合わせるため、相当、気を張って生活しているのではないでしょうか。
なので、お母さんにまとわりつく行動は「困った行動」ではなく、このお子さまなりの「助けを求めるサイン」として捉えてあげられたらいいのかなと思います。
とは言っても。しょっちゅうベタベタされるのはお母さんとしてはさすがに困りもの。そこで!一日の中に、親子の「◯分間の超ラブラブタイム」なるものを作ってみてはどうでしょう?と提案させて頂きました。
平日なら朝保育園に行く前と帰宅後、休日なら外出前と帰宅後、といった具合にとにかくその〇分間は、親子のスキンシップを楽しむ時間で、お子さまがお母さんにめいっぱい甘えられる時間にします。
1日の中に短時間でも親子の濃厚な時間を確保することで、四六時中のベタベタは軽減されるかもしれません。本人に事前に伝えておくことで見通しも立ち、落ち着いた行動に繋がるかもしれませんしね。
お子さまに合うかどうか試してみないと分かりませんが、ラブラブカードを準備して「1日2回このラブラブカードは使えて、お母さんのところにこのカードを持ってきたら〇分間のラブラブタイムがゲットできるよ!」といった具合に、ゲーム感覚として取り入れても面白そうです。
お子さまのお母さんに甘えたい気持ちを受け止めつつ、お母さんも自分の時間を確保できるという、まさにウィンウィンな関係。
お子さまの距離感問題でお悩みの方は一度試してみてはいかがでしょうか。
四六時中、母親にベタベタする子どもの心理とその対応
教室の毎日
25/05/15 11:45
