みなさんこんにちは。
フォレストキッズ八事教室の代表の森です。
今日は我が息子の記憶力に驚かされた出来事をお伝えさせていただきます。
最近、我が息子が「ねーこ、ねーこ、おさかな、おさかな」と、何度も繰り返し口ずさむようになりました。聞いたことのないフレーズで、歌詞もメロディーも曖昧。家族で「なんの歌だろう?」と首をかしげる日々が続いていました。
ある日、何気なくYouTubeを流していたとき、画面から「花さかニャンコ」という歌が聞こえてきた瞬間、我が息子がパッと反応。嬉しそうに飛び跳ねながら、「ねーこ、ねーこ、おさかな、おさかな!」と大喜びで歌い始めました。
それを見た母親が、「あっ、この歌、1歳半くらいのときにNHKの『みんなの歌』で流れてた!そのときすっごく喜んでた!」と思い出したのです。
私たち大人はすっかり忘れてしまっていた記憶。それなのに、我が息子の中ではしっかりと残っていて、それが今になってよみがえってきたことに、家族みんなで驚き、そして心があたたかくなりました。
これはまさに、「楽しかった」という感情が記憶を支えていた証拠だと思います。幼いころに心から楽しんだ体験が、数年を経ても、歌という形でよみがえった――そのことに感動しました。
以前のブログでもご紹介させていただいた、ノンタンの絵本をYouTubeのサムネイル画像と同じ順番で並べていたというエピソードでは、「目からの記憶力」に驚かされましたが、今回は「耳からの記憶力」。我が息子は感覚を通じて、楽しかったことを心の奥にしっかりと残しているのだと感じました。
我が息子は重度の知的障害があります。年齢相応のことができないことも多く、つい「できないこと」に目が向いてしまいがちです。でも、こうした出来事を通して思うのです。
「今、できない」と決めつけてしまうのではなく、「今、感じている楽しさ」が、数年後に力として花開くかもしれない。
発達のスピードはゆっくりでも、彼の中では確実に何かが育まれていて、それがいつか、他の人にはない特別な力として表れるかもしれない――そう信じて、今この一日一日を大切に過ごしていきたいと、改めて思いました。
だからこそ、私は″「今、楽しい」と感じている瞬間を大切にしたい″と思っています。
フォレストキッズ八事教室でも、まさにこの「今の楽しさ」を療育の中心に据えています。
私たちが日々大切にしているのは、子どもたちが「あそび」の中で本能的に感じる“楽しい”という気持ちです。
「できた!」「もっとやりたい!」「なんかおもしろい!」
そうした感情の動きが、行動のきっかけになり、人との関わりにつながり、やがて“できる”に育っていく。
私たちはそのプロセスを信じて、一人ひとりの「好き」や「楽しい」に寄り添った療育を行っています。
音楽が好きな子とは、リズムや音のやりとりを通じて関係を深め、絵本が好きな子とは、ページをめくるたびに心のやりとりを楽しむ――そうやって、今この瞬間に子どもが「楽しい」と感じる体験を積み重ねていくことが、未来の力につながると私たちは考えています。
我が息子のように、数年前の「楽しかった」が今よみがえるように、今日の「たのしい」も、きっと未来につながっていく。
そんな希望を胸に、これからも家庭でも教室でも、子どもたちの気持ちに寄り添いながら、一日一日を丁寧に過ごしていきたいと思います。
名古屋市昭和区にある「フォレストキッズ八事教室」は、発達に特性のあるお子さま一人ひとりの“その子らしさ”を大切にした療育支援を行っています。
視覚的なサポートや構造化された活動環境の中で、「楽しい!」「できた!」という小さな成功体験を積み重ね、自信や意欲、コミュニケーションの力を育んでいます。
特に、「あそび」や「好きなこと」を出発点に、子どもたちの心が自然に動くような関わりを大切にしています。
そしてご家庭や地域と密に連携しながら、安心できる環境の中で、保護者さまと共に子どもたちの育ちを支えていけたらと思っております。
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フォレストキッズ八事教室
📞 TEL:052-846-5672
〈受付時間〉
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我が息子66「今の楽しいが未来をつくる」発達障害 親の気持ち
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25/06/17 09:23
