みなさんこんにちは。
フォレストキッズ八事教室の代表の森です。
フォレストキッズ八事教室は、名古屋市昭和区にある児童発達支援事業所です。
発達に特性をもつお子さん一人ひとりの成長に合わせて、言語聴覚士や作業療法士、保育士など多職種のスタッフがチームで支援を行っています。
遊びや学びを通して「できた!」という成功体験を積み重ね、子どもたちの可能性を広げていけるよう日々取り組んでいます。また、保護者の方々が安心して子育てに向き合えるよう、相談や交流の場も大切にしています。
感覚過敏とマスクの壁
今日は、私自身が保護者として体験した小さな成長のエピソードをお伝えしたいと思います。
我が息子は知的の遅れと自閉症の特性を持っています。また感覚に敏感さがあり、その影響でマスクをつけることができませんでした。
口や鼻を覆われる感覚に強い抵抗があり、どうしても外してしまうのです。コロナ禍を経験した社会において、マスクは身近な存在になりましたが、我が家にとっては「どうしても難しいもの」のひとつでした。無理に着けさせても逆効果になるのではないかと考え、これまではあえて強制せずに過ごしてきました。
歯医者での出来事
そんな我が息子が、先日歯医者に行ったときのことです。
待合室で私が何気なく「このマスク、試しにつけてみる?」と声をかけると、驚いたことにすんなり装着しました。しかも、その後、帰宅するまでも一度も外すことなく最後までつけていられたのです。
私は心の中で「どうせすぐ外すだろう」と思っていたので、その姿には本当に驚きました。そして同時に「なぜ今回は外さずにいられたのだろう」と考えました。
理解と心の成長
私も同じマスクをしていたことで安心できたのかもしれません。あるいは、先生や衛生士さんを含め、周囲の大人がみんなマスクをしていたことで「ここでは必要なんだ」と自然に感じられたのかもしれません。
さらに思ったのは、我が息子なりに「病院ではマスクをしなければいけない」という意味を理解していたのではないか、ということです。もしそうだとしたら、ただ感覚の壁を越えたのではなく、状況に応じて自分で判断できたということになります。
以前のブログで紹介させていただいた、近藤直子先生がおっしゃられた言葉を思い出しました。
「発達とは、できなかったことができるようになるのではなく、子ども自身が自ら意味を感じた時に主体的に自分らしさを求めて自分自身を変えていくこと。」
まさに今回の我が息子の成長は、近藤直子先生の言葉の通りの出来事だと感じました。
感覚過敏はどこに行ったのか?
同時に、私の中にはこんな素朴な疑問も残りました。
――あれほど強く出ていた感覚の過敏さは、この時どこへ行ってしまったのだろう?
以前はあんなに嫌がっていたマスクを、この日は平気そうにつけていられた。感覚の敏感さがなくなったわけではないはずです。けれども、そのときの環境や気持ち、周りの雰囲気によって、感覚の過敏さが影を潜める瞬間があるのだと感じました。
「できる・できない」ははっきりとした線引きではなく、ゆらぎの中にあるのかもしれません。その揺れ動きの中で、子ども自身が少しずつ折り合いをつけたり、受け入れたりしていく。今回の出来事は、そんな成長のひとコマだったのだと思います。
成長は突然に見えて…
「子どもの成長は突然やってくる」とよく言われます。
確かに目に見える形として現れるのはある日突然のように思えます。けれども、よくよく思い返してみると、その背後には小さな積み重ねがあったのだろうと思います。
思い出したのは、以前我が息子と読んでいたノンタンの絵本のことです。ノンタンが病院に行く物語の中で、看護婦さんがマスクをしている場面がありました。そのとき我が息子は指をさして「ノンタン、マスク」と言っていたのです。
その時は何気ない一言として受け止めていましたが、今振り返れば、それもひとつの「積み重ね」だったのかもしれません。絵本の中で繰り返し目にし、言葉に出していたことが、今回の「自分もマスクをつけられる」という行動につながったのではないかと思うのです。
親として感じたこと
こうした積み重ねは日々の中ではなかなか気づけません。むしろ、その瞬間には「意味があるのかな?」と思うくらい些細なことかもしれません。けれども、子どもは確かに自分なりに吸収し、少しずつ準備を重ねている。今回のマスクの出来事は、その成果が表れた瞬間だったのだと思います。
正直に言えば、私も日々の子育ての中で迷いや葛藤が絶えません。今回のような小さな成長に出会えるまでには、親としての不安や焦りが積み重なっています。けれども、その一瞬があるからこそ「また信じて見守ろう」と思えるのだと思います。
おわりに
子どもの成長は、一気に目に見えるものではありません。けれども、ある日突然訪れる「できた!」の瞬間があります。そしてその裏には、小さな積み重ねが必ずあるのだと、今回改めて気づきました。
我が息子が「ノンタン、マスク」と口にしていたあの日の言葉と、歯医者で実際にマスクを外さずにいられた姿は、私にとって一本の線でつながりました。
今回の体験を通して、私自身も「子どもの力を信じる」ことの大切さを胸に刻みました。
これからも、一人の親として日々の小さな成長をお伝えし、同じように悩みや不安を抱える保護者のみなさまに寄り添っていきたいと思っております。
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フォレストキッズ八事教室
📞 TEL:052-846-5672
〈受付時間〉
平日 10:00~18:00
土・祝日 9:00~17:00
フォレストキッズ八事教室の代表の森です。
フォレストキッズ八事教室は、名古屋市昭和区にある児童発達支援事業所です。
発達に特性をもつお子さん一人ひとりの成長に合わせて、言語聴覚士や作業療法士、保育士など多職種のスタッフがチームで支援を行っています。
遊びや学びを通して「できた!」という成功体験を積み重ね、子どもたちの可能性を広げていけるよう日々取り組んでいます。また、保護者の方々が安心して子育てに向き合えるよう、相談や交流の場も大切にしています。
感覚過敏とマスクの壁
今日は、私自身が保護者として体験した小さな成長のエピソードをお伝えしたいと思います。
我が息子は知的の遅れと自閉症の特性を持っています。また感覚に敏感さがあり、その影響でマスクをつけることができませんでした。
口や鼻を覆われる感覚に強い抵抗があり、どうしても外してしまうのです。コロナ禍を経験した社会において、マスクは身近な存在になりましたが、我が家にとっては「どうしても難しいもの」のひとつでした。無理に着けさせても逆効果になるのではないかと考え、これまではあえて強制せずに過ごしてきました。
歯医者での出来事
そんな我が息子が、先日歯医者に行ったときのことです。
待合室で私が何気なく「このマスク、試しにつけてみる?」と声をかけると、驚いたことにすんなり装着しました。しかも、その後、帰宅するまでも一度も外すことなく最後までつけていられたのです。
私は心の中で「どうせすぐ外すだろう」と思っていたので、その姿には本当に驚きました。そして同時に「なぜ今回は外さずにいられたのだろう」と考えました。
理解と心の成長
私も同じマスクをしていたことで安心できたのかもしれません。あるいは、先生や衛生士さんを含め、周囲の大人がみんなマスクをしていたことで「ここでは必要なんだ」と自然に感じられたのかもしれません。
さらに思ったのは、我が息子なりに「病院ではマスクをしなければいけない」という意味を理解していたのではないか、ということです。もしそうだとしたら、ただ感覚の壁を越えたのではなく、状況に応じて自分で判断できたということになります。
以前のブログで紹介させていただいた、近藤直子先生がおっしゃられた言葉を思い出しました。
「発達とは、できなかったことができるようになるのではなく、子ども自身が自ら意味を感じた時に主体的に自分らしさを求めて自分自身を変えていくこと。」
まさに今回の我が息子の成長は、近藤直子先生の言葉の通りの出来事だと感じました。
感覚過敏はどこに行ったのか?
同時に、私の中にはこんな素朴な疑問も残りました。
――あれほど強く出ていた感覚の過敏さは、この時どこへ行ってしまったのだろう?
以前はあんなに嫌がっていたマスクを、この日は平気そうにつけていられた。感覚の敏感さがなくなったわけではないはずです。けれども、そのときの環境や気持ち、周りの雰囲気によって、感覚の過敏さが影を潜める瞬間があるのだと感じました。
「できる・できない」ははっきりとした線引きではなく、ゆらぎの中にあるのかもしれません。その揺れ動きの中で、子ども自身が少しずつ折り合いをつけたり、受け入れたりしていく。今回の出来事は、そんな成長のひとコマだったのだと思います。
成長は突然に見えて…
「子どもの成長は突然やってくる」とよく言われます。
確かに目に見える形として現れるのはある日突然のように思えます。けれども、よくよく思い返してみると、その背後には小さな積み重ねがあったのだろうと思います。
思い出したのは、以前我が息子と読んでいたノンタンの絵本のことです。ノンタンが病院に行く物語の中で、看護婦さんがマスクをしている場面がありました。そのとき我が息子は指をさして「ノンタン、マスク」と言っていたのです。
その時は何気ない一言として受け止めていましたが、今振り返れば、それもひとつの「積み重ね」だったのかもしれません。絵本の中で繰り返し目にし、言葉に出していたことが、今回の「自分もマスクをつけられる」という行動につながったのではないかと思うのです。
親として感じたこと
こうした積み重ねは日々の中ではなかなか気づけません。むしろ、その瞬間には「意味があるのかな?」と思うくらい些細なことかもしれません。けれども、子どもは確かに自分なりに吸収し、少しずつ準備を重ねている。今回のマスクの出来事は、その成果が表れた瞬間だったのだと思います。
正直に言えば、私も日々の子育ての中で迷いや葛藤が絶えません。今回のような小さな成長に出会えるまでには、親としての不安や焦りが積み重なっています。けれども、その一瞬があるからこそ「また信じて見守ろう」と思えるのだと思います。
おわりに
子どもの成長は、一気に目に見えるものではありません。けれども、ある日突然訪れる「できた!」の瞬間があります。そしてその裏には、小さな積み重ねが必ずあるのだと、今回改めて気づきました。
我が息子が「ノンタン、マスク」と口にしていたあの日の言葉と、歯医者で実際にマスクを外さずにいられた姿は、私にとって一本の線でつながりました。
今回の体験を通して、私自身も「子どもの力を信じる」ことの大切さを胸に刻みました。
これからも、一人の親として日々の小さな成長をお伝えし、同じように悩みや不安を抱える保護者のみなさまに寄り添っていきたいと思っております。
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