みなさんこんにちは。
フォレストキッズ八事教室の代表の森です。
フォレストキッズ八事教室は、名古屋市昭和区にある児童発達支援事業所です。
発達に特性のあるお子さん一人ひとりの成長に合わせて、言語聴覚士・作業療法士・保育士など多職種のスタッフがチームで支援を行っています。
「できた!」という小さな成功体験を積み重ねることで、子どもたちの可能性を広げ、自己肯定感を育むことを大切にしています。
また、保護者の方が安心して子育てに向き合えるよう、相談や交流の場づくりにも力を入れています。
今日は、最近の出来事で我が息子の成長を感じる場面があったのでお伝えしたいと思います。
我が家では、夜寝る前のちょっとした「ルーティン」があります。
それは、ハンモックに揺られる時間です。
我が息子は、重度の知的障害と自閉スペクトラム症の特性があり、睡眠のリズムが安定しにくいことがあります。寝つくまでに時間がかかったり、夜中に何度も目を覚ましたり…。
そんな様子を見て、少しでも穏やかに眠りに入れるようにと始めたのが、この“ハンモックタイム”でした。
ハンモックにゆらゆらと揺られることで前庭覚(身体のバランスや動きを感じ取る感覚)が刺激され、身体が落ち着くことで心も安らぐのではと期待しています。
ゆらぎのリズムが安心を生み、心地よい眠りへとつながる。
今では、我が家に欠かせない“おやすみ前の習慣”になりました。
そんなある日のこと。
その日もいつものようにハンモックに乗り、ニコニコしながら揺れを楽しんでいた我が息子。
けれど、その日は妻が疲れていて、「もう寝ようね」と声をかけました。
私もそろそろ終わりにしようかと、ソファから立ち上がったその瞬間、
我が息子が突然、はっきりとした声で言いました。
「座って!」
思わずびっくりしました。
普段、我が息子は言葉で要求を伝えることがあまりありません。
やりたいことがあるときは、泣いたり、身振りで伝えたりして、私たちがその気持ちをくみ取ることが多いのです。
だからこそ、「座って!」という明確な言葉が出た瞬間に、胸の奥がじんとしました。
私はすぐに気づきました。
――まだハンモックをやりたいんだな。
そして、私が立ち上がるとハンモックを片付けてしまうと思い、
「お父さん、まだ座っていて」という意思を言葉で伝えたのだと。
この出来事には、二つの大きな成長がありました。
ひとつは、「言葉を使って自分の気持ちを伝えられたこと」。
もうひとつは、「状況を予測して、自分なりに見通しを立てられたこと」です。
“座って”という言葉は、単なる模倣ではなく、相手に向けた明確な「指示」でした。
普段は私が「座って」と声をかける立場なのに、このときは我が息子の方から私に言葉を使ってきた。
その瞬間、コミュニケーションが“指示される側から、伝える側へ”と変わったのです。
さらに、私が座っていればハンモックは片付けられない。
その“因果関係”を理解して、「こうすればまだ遊べる」という“見通し”を立てられたことにも驚かされました。
これは、単なる言葉の発達だけではなく、“状況の理解”や“自分で考える力”の芽生えだと感じました。
言葉によるコミュニケーションが難しい我が息子にとって、
自分の意思を言葉にして伝えるというのは、本当に大きな挑戦です。
そしてそれが、遊びの中で自然に生まれたということが、何よりうれしく感じました。
発達の歩みは、決して一直線ではありません。
けれど、日常の小さなやり取りの中に、確かな変化や成長のサインが隠れています。
この日の「座って!」の一言には、今までの積み重ねと、次のステップへ向かう力が込められていました。
ハンモックの揺れに包まれながら、少しずつ心と身体を整えていく我が息子。
その姿を見ながら、私たち家族もまた「焦らず、待つことの大切さ」を改めて教えられた気がします。
眠りにつく前の、たった数分の時間。
そこには、確かな成長と、親子のあたたかな時間が揺らぎの中にありました。
フォレストキッズ八事教室でも、こうした“日々の小さな気づき”を大切にしています。
お子さんの発達を支えるのは、特別なトレーニングや指導だけではありません。
ご家庭の中の何気ない瞬間にも、成長のきっかけはたくさんあります。
その一つひとつを一緒に見つけ、喜び合える支援を、これからも続けていきたいと思います。
ーーーーーーーーーー
フォレストキッズ八事教室
📞 TEL:052-846-5672
〈受付時間〉
平日 10:00~18:00
土・祝日 9:00~17:00
フォレストキッズ八事教室の代表の森です。
フォレストキッズ八事教室は、名古屋市昭和区にある児童発達支援事業所です。
発達に特性のあるお子さん一人ひとりの成長に合わせて、言語聴覚士・作業療法士・保育士など多職種のスタッフがチームで支援を行っています。
「できた!」という小さな成功体験を積み重ねることで、子どもたちの可能性を広げ、自己肯定感を育むことを大切にしています。
また、保護者の方が安心して子育てに向き合えるよう、相談や交流の場づくりにも力を入れています。
今日は、最近の出来事で我が息子の成長を感じる場面があったのでお伝えしたいと思います。
我が家では、夜寝る前のちょっとした「ルーティン」があります。
それは、ハンモックに揺られる時間です。
我が息子は、重度の知的障害と自閉スペクトラム症の特性があり、睡眠のリズムが安定しにくいことがあります。寝つくまでに時間がかかったり、夜中に何度も目を覚ましたり…。
そんな様子を見て、少しでも穏やかに眠りに入れるようにと始めたのが、この“ハンモックタイム”でした。
ハンモックにゆらゆらと揺られることで前庭覚(身体のバランスや動きを感じ取る感覚)が刺激され、身体が落ち着くことで心も安らぐのではと期待しています。
ゆらぎのリズムが安心を生み、心地よい眠りへとつながる。
今では、我が家に欠かせない“おやすみ前の習慣”になりました。
そんなある日のこと。
その日もいつものようにハンモックに乗り、ニコニコしながら揺れを楽しんでいた我が息子。
けれど、その日は妻が疲れていて、「もう寝ようね」と声をかけました。
私もそろそろ終わりにしようかと、ソファから立ち上がったその瞬間、
我が息子が突然、はっきりとした声で言いました。
「座って!」
思わずびっくりしました。
普段、我が息子は言葉で要求を伝えることがあまりありません。
やりたいことがあるときは、泣いたり、身振りで伝えたりして、私たちがその気持ちをくみ取ることが多いのです。
だからこそ、「座って!」という明確な言葉が出た瞬間に、胸の奥がじんとしました。
私はすぐに気づきました。
――まだハンモックをやりたいんだな。
そして、私が立ち上がるとハンモックを片付けてしまうと思い、
「お父さん、まだ座っていて」という意思を言葉で伝えたのだと。
この出来事には、二つの大きな成長がありました。
ひとつは、「言葉を使って自分の気持ちを伝えられたこと」。
もうひとつは、「状況を予測して、自分なりに見通しを立てられたこと」です。
“座って”という言葉は、単なる模倣ではなく、相手に向けた明確な「指示」でした。
普段は私が「座って」と声をかける立場なのに、このときは我が息子の方から私に言葉を使ってきた。
その瞬間、コミュニケーションが“指示される側から、伝える側へ”と変わったのです。
さらに、私が座っていればハンモックは片付けられない。
その“因果関係”を理解して、「こうすればまだ遊べる」という“見通し”を立てられたことにも驚かされました。
これは、単なる言葉の発達だけではなく、“状況の理解”や“自分で考える力”の芽生えだと感じました。
言葉によるコミュニケーションが難しい我が息子にとって、
自分の意思を言葉にして伝えるというのは、本当に大きな挑戦です。
そしてそれが、遊びの中で自然に生まれたということが、何よりうれしく感じました。
発達の歩みは、決して一直線ではありません。
けれど、日常の小さなやり取りの中に、確かな変化や成長のサインが隠れています。
この日の「座って!」の一言には、今までの積み重ねと、次のステップへ向かう力が込められていました。
ハンモックの揺れに包まれながら、少しずつ心と身体を整えていく我が息子。
その姿を見ながら、私たち家族もまた「焦らず、待つことの大切さ」を改めて教えられた気がします。
眠りにつく前の、たった数分の時間。
そこには、確かな成長と、親子のあたたかな時間が揺らぎの中にありました。
フォレストキッズ八事教室でも、こうした“日々の小さな気づき”を大切にしています。
お子さんの発達を支えるのは、特別なトレーニングや指導だけではありません。
ご家庭の中の何気ない瞬間にも、成長のきっかけはたくさんあります。
その一つひとつを一緒に見つけ、喜び合える支援を、これからも続けていきたいと思います。
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