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学習面のつまづきについて(心理部あきら先生)

教室の毎日
学校が始まって大体2週間経ちました。

学校生活中のお子さんの様子を目で見る機会が少ないので、保護者の方はいろいろと心配な事が今後増えていくのではないかと思います。

その中の一つが学習面だと思います。

そのため学習面のつまづきの中に隠れている「障害」についてお話ししようと思います。

学校で学習する際は様々な力が必要です。
例えば先生の話を聞く力、文字を読む力、書く力、椅子に座り続ける力など。

「小学校に上がるまでは全く気に留めてもいなかったのに勉強が全く進まないんです」といった困りごとをご相談される保護者の方もいらっしゃいます。

一概には言えませんが、特にこれといった発達の遅れもなく、情緒も落ち着いていて、これまで困りごとがなかったのに勉強がついていけない…といった場合、「学習障害(LD)」の可能性があります。

学習障害の兆候は大体小学校低学年ごろから表れ始めます。

学習障害とは視覚や聴覚、知的、情緒等の障害がないにも関わらず、書くことが難しい「書字障害」、読むことが難しい「読字障害」、計算が難しい「算数障害」など、
学習に必要な能力のうち、他の能力よりもその苦手な部分だけが明らかに突出して遅れがある場合に診断されるものです。

例えば「計算式があるとわかるけれど、文章問題になると全く分からなくなる」場合や「他の分野の勉強はできるけれど、漢字が全く覚えられず、記号のような文字を書く」などのエピソードがあると学習障害の可能性があります。

もちろんそれだけのエピソードで学習障害と決めつけることはできませんが、
本人はきちんと学業に取り組んでいるのに学業不振で、知能検査を受けたけれど知的に問題がなかった、という場合は学習障害と診断される可能性が高いかと思われます。

そういった場合は「勉強なんて頑張っても無駄だ」と諦めてしまったり、学校自体が嫌になってしまうことがあります。

そうすると自己肯定感の低下や、不登校につながってしまうこともあります。

学習障害が明らかとなれば、環境調整や繰り返しの学習が推奨されています。

読字の障害がある場合は、文字と音を正確に結びつける繰り返し学習や、問題を読み上げることで内容を理解してもらうなどが有効と思われます。

しかし、読字や書字に違和感があったとしてもすぐに「もしかして学習障害?」と疑うのではなく、
まずは何が難しいと感じているのか本人に聞いたり、どこでつまづいているのか学校の先生に聞いたり、様子をよく見てみるとよいと思います。

実は「障害」ではなく、単に何を求められているのかよく分かっていなかったり、よく見ていなかったりする場合もあります。

それでもやはり気になるようであれば、担任の先生や主治医がいらっしゃれば主治医、放デイのスタッフなどにご相談くださいね。

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