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行きしぶりについて(心理部あきら先生)

教室の毎日
新しい環境になると行きしぶり(登校しぶり、登園しぶり等)が出始めるお子さんがいらっしゃいます。

いわゆる「不登校」とまではいかないけれど、学校に行く直前にお腹が痛いと言ったり、朝起きる際にしんどいと言ったりなど、

休日は元気いっぱいなのに…と頭を悩ませる親御さんはたくさんいらっしゃると思います。

そもそも行きしぶりの原因は何か?と言われると、ケースバイケースと言わざるを得ません。

ただ、やはり傾向というものはあるので、今回は行きしぶりについてお話をしようと思います。

行きしぶりについて想像すると、おそらく多くの方が「学校(保育園・幼稚園)に対してマイナスな印象を持っているんだろう」と思われるのではないかと思います。

実際そういったケースもたくさんあり、「学校で先生に怒られたからもう行きたくない」「友達に意地悪されたから行きたくない」等の理由があります。

以上のようなケースは何が嫌だったのか、どういった状況だったのか等よくお子さんの話を聞き取って気持ちに寄り添ってあげたり、一緒に対応を考えてあげるとお子さんは安心することができると思います。

必要であれば学校や保育園側と相談し、環境調整を行って安心できる空間を作るとよいかもしれません。

気持ちの寄り添いと慣れ、そして学校や保育園等で楽しい経験を積むことで多くのお子さんの行きしぶりは徐々に消えていくでしょう。

ただ、注意していただきたい場合もあります。

「親御さんとの分離不安」の場合と、「不安がもともと高いお子さんが新たな環境に入ってすぐに失敗体験をしてしまった」場合です。

分離不安自体は正常な反応ですが、過剰に大泣きして離れられなかったり、ずっとしがみついているような場合は注意が必要です。

そういった場合に無理に分離するようなことがあれば、学校生活以外にも生活場面で親御さんの様子を確認したり、愛情の確認をしようとすることがあります。

分離不安であろうと思われる際には専門家や学校側に相談をしたり、お子さんと言葉で気持ちのやり取りができるように話し合ったりするなど、お子さんに合った対応が必要になろうと思います。

また失敗体験をした際ですが、今後新たな環境になる度に不安が極度に高まる可能性があります。

そのため、失敗体験についてよく話し合い、「失敗した」「恥ずかしい」というマイナスの意識から「頑張ってここまでできた」等プラスの面に目を向けるというようにしていくと、失敗体験で感じた嫌な気持ちは軽減すると思われます。

行きしぶりに限らずお子さんの変調や違和感があるような場合、お子さんの様子をよく観察し、周囲の人(担任の先生や利用施設の職員等)や受診されていれば主治医とよく相談をし、親御さんだけが抱えないようにしましょう。

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