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エリクソンの発達論(心理部あきら先生)

教室の毎日
人は長い一生の内でいろいろな経験をし、多くの能力を獲得していきます。

エリク・H・エリクソンという心理学者はライフサイクル理論と言う考え方の中で、人生を8つのステージに分けてそれぞれのステージで獲得する能力を説いています。

今回はそのライフサイクル理論についてです。

8つのステージは訳し方に諸説ありますが、
乳児期、幼児期、遊戯期、学童期、青年期、前成人期、中年期、老年期となっています。

全てのステージは連なっているので本当は全てをお話すべきなのですが、そうすると膨大な量になってしまいまので、今回は「子どもの発達」に焦点を当てて前半の学童期までをかいつまんでお話ししたいと思います。

まず生後から1、2歳頃までの時期を乳児期といいます。

親や周囲からたくさんの無条件の愛情を受ける時期で、他者に対する基本的な信頼感を獲得し、希望を持つ時期です。

そして1歳後半から4歳ごろまでを幼児期と言って、徐々に親から離れて遊ぶことができるようになる時期になります。

この頃は活発に歩き始めたり排泄を覚えたりと多くのことに挑戦し、少しずつできることを増やしていきます。

どんどん挑戦する中で自分のやりたいことができはじめ、自律性を獲得していきます。

自律性は親御さんが頭を抱えがちな「イヤイヤ期」にも密接に関係していて、

自分の中で「こうしたい」という気持ちが出来上がっていくのに上手く伝えられないせいで「イヤ!」と言ってしまうようです。

就学直前までの時期を遊戯期と言い、保育園や幼稚園で同年代の子ども同士で遊ぶことが増える時期です。

これまでは同じ空間で遊ぶだけだったのがままごとなど役割を分担して遊んだり、積極的な関りが増えていくので、やりたいこと、好きな事の主張をする機会が増え、自発性を獲得するとされています。

あまりやりたいことを制限しすぎると自発性が成長しづらくなってしまうこともありますので、危険な事以外は基本的に見守りをしていくとよいでしょう。

小学校入学から卒業までの時期を学童期と言います。

ここはとてもシンプルで勤勉性が身につくとされています。

学校でたくさん勉強し課題をクリアしていき成功体験を積むことで自己肯定感を得て、より勉強や活動に取り組もうという意欲を付けることができます。

「他の子と比べてできない」と感じたり、失敗が続いてしまうと劣等感を抱いてしまうこともあるので、できることを伸ばしたり、苦手な事でも環境や課題の調整をして自主的に取り組めるように工夫をしたらよいでしょう。

今回はエリクソンの発達論について前半のみお話ししました。

かなり有名なものと思いますが、生涯にわたる発達を説いているので教育・福祉・医療等のたくさんの領域で勉強されている興味深い考え方です。

なので機会があれば後半もお話ししようかと思います。

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