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視覚支援 (児童発達支援 ゆうり先生)

教室の毎日
本日は、日々の活動の中で行っている支援についてお話いたします。

テーマは「視覚支援」についてです。

「視覚支援」とは、その日の予定や活動の内容を理解しやすいように提示し、活動全体の見通しを立てる支援のことを指します。

ここで1つ、例を挙げてお話していきます。

教室に通っている年中の男の子のA君は、活動や予定の見通しが立たないと落ち着かず、時折パニックを起こしてしまうお子様です。

まだ教室に通い始めた頃、大好きな遊びの時間に「終わりだよ」と言われると「まだ遊びたかった」という気持ちが強すぎて癇癪を起こしてしまうことがありました。

自分の集中している世界にいる途中で、急に「終わり」という言葉で終えなければならない。というのが受け入れられず、「終わり」という言葉にかなり敏感になっている様子が見られました。
暫くすると落ち着いて話ができますが、その度にかなりのエネルギーを使うようで癇癪を起した後はぼんやりしてしまうこともありました。

A君は「遊びたいから癇癪を起してしまうのではないか」と一見すると、我儘のように感じる方もいらっしゃるとは思います。
ですが、傍で支援していると、必ずしもただの「我儘」や「癇癪」とは違うと私たちは感じていました。

何よりA君は遊び以外の活動も楽しく取り組み、お勉強の時間では平仮名を一人で書いて「お勉強楽しい」と職員に伝えるほどでした。
暫くA君と触れ合ううちに、ひとつ気になることが出てきました。

それは必ず帰りの送迎車の中で「自分の家に着くまでの順番」を聞いてくることでした。
「1番じゃないと嫌だ」という訳でもなく、単純に自分が何番目に家に着くのかを知りたい様子だったので、順番を指文字と一緒に伝えると、安心したように微笑んだのです。

その様子を見て、A君は「聴覚」からの情報だけでなく「視覚」からの情報も一緒に入れることで見通しが立つのではないかと考えました。

そこで用意したのが「タイマー」です。

ただのタイマーではなく、あらかじめ設定した時間の経過とともに動物が果物を食べ、食べ終わるとタイマーの音が鳴る「視覚」「聴覚」両方からのアプローチを行うものでした。

このタイマーをA君のそばに置き、「この動物が食べ終わるまで遊んでいいよ」と伝えると、そこからは自分でタイマーの画面を確認し、「あともう少しで終わるね」と自分の目で確認して「終わりへの見通し」を立てることが出来たのです。

そしてタイマーが鳴ると、職員が促さなくても自分から片付け、次の活動に落ち着いて向かうことが出来ました。

ここからのA君は、どの活動でも遊びの時間でもパニックを起こすことなく落ち着いて取り組めるようになりました。
親御様にも情報を共有したところ、自宅でもタイマーを使うようになって怒ることが減ったとお話がありました。

A君だけに限らず、聴覚だけでは見通しが立ちづらいお子様は多くいらっしゃいます。
それを「我儘」「癇癪」の一言で片づけることは簡単ですが、それでは寄り添った支援とは言えません。

お子様の特性を細かく見て、寄り添った支援が出来るようにこれからも取組んで参ります。

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