今回のお話は、前回に続き当教室に寄せられた、吃音のお悩みについての相談を紹介します。
相談があったのは、Bくん、6歳です。
現在、幼稚園に通園しているお子様です。
他の医療機関で言語聴覚士による吃音の訓練を受けておられます。
訓練を受けているものの症状に変化がみられず、家庭で出来ることはないかとのご相談で来所されました。
吃音(きつおん)
言葉の最初の音を繰り返してしまったり
例・・(お、お、お、おかあさん)
引き伸ばしたり
例・・(お~かあさん)
つまらせたり
例・・(・・・・・おかあさん)
とする症状を呈する発話障害のことです。
現在のBくんの症状や訓練内容を聴取し、現在通院している医療機関からの指示で取り組まれている、やわらかな声で話す練習は継続してもらい、家庭で取り組める練習のお話をさせていただきました。
①斉読、交代読み
Bくんはひらがなが読めるため、やわらかな声、ゆっくりした読み方で、お子さまと保護者さまで絵本の斉読と交代読み(「、」で交代、徐々に「、」ではなく「。」で交代、1ページごとに交代と長くしていく)の練習。
②文字数すごろく
文字数すごろくは、サイコロではなく絵カードを使用します。裏返した絵カードをめくって、出た絵の文字数だけコマを進めていきます。その際、やわらかい声・ゆっくりした読み方で進めていく。
①②ともに、「あ~る~と~こ~ろ~に~」というように、一音ごとに母音を引き伸ばすことで、その間に次の音を言う準備ができ、言いやすさにつながります。
以上の2点をお話させていただきました。
また、家庭での練習の他に、幼稚園で劇のセリフをつまって言えないのではないかと心配されておりました。
劇のセリフでどうしても言えない言葉がある場合や、つまらせてしまう場合、他の児童と複数人で一緒に言うように変更してもらうなど、園の先生に相談することをお勧めしました。
今回の相談のように、他で訓練を受けているけど話を聞きたい、家庭で取り組めることがあれば知りたいなどございましたら、ご相談ください。
吃音~きつおん~ 【ことばの教室 みか先生】
教室の毎日
24/11/11 09:03