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焦らず見守る成長の瞬間(児童発達支援 すずな先生)

教室の毎日
新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。

先日、ダンスの時間に大きな成長の瞬間がありました。
これまでなかなかジャンプができなかったお子さんが、ついに両足でジャンプを成功させたのです。
その瞬間、職員たちも歓声を上げ、その子も嬉しそうに何度もジャンプを披露してくれました。
みんなで喜びを分かち合う、とても素敵な時間となりました。

この「できた!」という瞬間にたどり着くまで、
約3か月間、試行錯誤を繰り返しました。
まずは、膝を曲げる動作から始めました。
「せーの、ジャンプ!」
という掛け声に合わせて、膝を曲げたり伸ばしたりする練習をしました。
本人も楽しそうに取り組んでいましたが、なかなか地面から足を離すことが出来ませんでした。

次に、段差から飛び降りる練習を試みました。
しかし、怖がって一人では飛び降りることが出来ませんでした。

ジャンプの動作を観察したところ、足裏をうまく使えていないように見えたため、
背伸びの練習を取り入れてみることにしました。

このような試行錯誤を続け、約3か月後、
ダンスの時間にいきなり両足でジャンプすることができるようになりました。

特性のあるお子さんの場合、同じ目標に向かうまでに少し時間がかかることもあります。
保護者の皆さんも、
「どうしてまだできないのかな?」
と不安に思ったり、焦りを感じたりすることがあるかもしれません。
他の子と比べてしまうのは、自然な気持ちです。

また、日常生活でも、
「どうしてこんなこともできないの?」
とつい叱ってしまう事があるかもしれません。
しかし、その時お子さんは、きっと心の中でこう思っているかもしれません。
「分かってたら、もうできてるよ!」

「なんでできないの?」
と言いたくなる気持ちは、とてもよく分かります。
理想と現実のギャップ、周りとの違い、そして親としての焦りや期待…。

私自身も教師をしていた頃、つい口に出してしまったことがあります。
そんな時こそ一呼吸おいて、
「どうすればできるようになるかな?」
とお子さんと一緒に考えてみることが大切です。
最初から正解は分からないですし、そもそも一つの正解があるわけでもありません。
だからこそ、大人も一緒に試行錯誤しながら前向きに取り組んでいけたらいいですね。

お子さんの成長には、それぞれのペースやタイミングがあります。
他の子と比べるのではなく、「昨日のその子」と「今日のその子」を比べてみてください。
そして、小さな成長も見逃さず、
「よく頑張ったね!」
と声をかけてあげることで。自信につながります。
焦らず、温かい目で見守りながら、お子さんの「できた!」という瞬間を
一緒に楽しんでいきましょう。
その一歩一歩が、大きな成長につながっていくはずです。

不安や悩みがあればいつでもご相談ください。
一緒にお子さんの成長を見守っていきましょう。
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