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ASDの聴覚処理②言語、聴覚処理能力は向上していくのか

教室の毎日
こんにちは🌞
横浜市青葉区にある児童発達支援フォレストキッズこどもの国教室の木山です🌳🌋

今回は前回お話しした、聴覚処理情報の苦手さが改善されていくのかについてご紹介させていただきます。

結論から言うと言語処理能力や聴覚処理能力は「向上する」が「苦手である特性は変わらない」ケースが多いです。以下に成長とともに向上していく可能性についてご説明していきます。

1. 脳の可塑性
可塑性とは変形しやすい性質を指し、経験によって柔軟に変化する脳の性質を脳の可塑性と言います。成長過程において新しい情報を取り入れたり、新しいスキルを習得したりする力が備わっていルため、この「脳の可塑性」によって、適切な支援や環境を提供することで、言語処理能力や聴覚情報の処理能力が向上する可能性があります。

2. 早期療育と支援の効果
早期に療育や言語療法、作業療法などの専門的な支援を受けることで、ASDのお子様の言語発達や聴覚情報処理のスキルが向上することが期待できます。
英語学習を行う際に一番最初に単語から覚えるように、まずは言語の土台を作らなければ、成長機会を効率よく吸収することが困難になります。
* 言語療法: 語彙の増加、文法の理解、会話の練習、構音機能訓練などが含まれます。
* 聴覚訓練: 音を聞く練習や、音の識別能力を高めます。


3. 社会経験の積み重ね
成長とともに、子どもはさまざまな社会的経験を積むことで、言語や聴覚情報の処理が向上することがあります。学校生活や遊びを通じて、他者とコミュニケーションを取る機会が増えることで、実践的な言語能力(社会的意図のあるコミュニケーションを同じ場面や状況で捉えることができる等)が養われる可能性があります。

4. 適応と代替手段の習得
言語や聴覚情報処理が難しい場合でも、成長とともに、他の方法で情報処理の困難を補完する方法を学びます。たとえば、視覚的な手がかりを活用するスキルとしてたくさんメモを
取る習慣や付箋をうまく活用して視覚的に情報処理を補完するなどがあげられます。これらは早期療育によってお子様だけでなく、保護者様もお子様の特性を理解し、専門家からのアドバイスによる環境整備を行うことが重要になります。

このように、能力は向上する可能性がありますが、その特性が全くなくなるというわけではないため、様々な工夫を施しながら、より生きやすいように環境を整備していくことが非常に重要だと思います。

次回は言語処理と実行機能の関連性についてお話しさせていただきます。
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