「そこの自動販売機捕まえて!!」ADHDの息子と私の奮闘記

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ADHDは止めようと思っても止まりません。なぜならADHDは止めようとして止まるものではないからです。
多動も衝動も激しい息子を毎日「止めよう」と奮闘していた私が、ほんの少し発想を転換して辿り着いた止めない関わり方。

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ライオンとシマウマくらい違うのに!

忘れっぽい。
落ち着きがない。
片付けられない。

どれか1つくらい誰だって言われた事、ありますよね。
これが「障害」レベルになるとどうなるのかは、本人とその周りの人しかわからないもの。

「男の子なんてみんなそうよ。もう少し厳しくしつけたら。」

私は男の子を二人育てていますが、ADHDの長男と定型発達の次男では、ライオンとシマウマくらい違います。
ライオンとシマウマくらい見た目が違えば…。
長男は高いところへはどこまでもよじ登ります。

水を見れば、海でも川でも噴水でも飛び込み、扉が開けば、電車だろうとエレベーターだろうと一人で乗りこむ。
後先考えないので怪我が絶えず、体のいたるところに古傷があります。

出かけるために玄関を開ければ、その瞬間、もういません。

私が玄関でいつも名前を叫んでいたからか、次男は「行ってきます。」ではなく“玄関では長男の名前を叫ぶものだ”と、間違って覚えたほどでした。

初めて知った「彼は止まれない」ということ

止まらない長男を追いかけては、「やめなさい」「止まりなさい」!

言い聞かせても怒っても、なだめても、どうしたって止まってはもらえない。

そんな私たち親子の転機は診断されたことでした。

そこで知ったのは彼は「止まれない」ということ。
そして「~してはいけない」という否定形の言葉は、理解しにくいということ。

全く知らなかった私は、本を読み漁ったり、ペアレントトレーニングを受けたり、と勉強を開始。

勉強したからうまい対応が出来るって訳ではないのですね。体で覚えるというか、母も実践あるのみ!
失敗しても失敗しても子どもと向き合う中で少しずつお互いにとっていい方法が見つかるのだと感じます。

◎◎しないで!を言い換えてみた

私の実践は、どうしても止める必要がある時だけ「肯定形で伝える」というもの。

危険な時、迷惑をかける時、以外はスルーして、お互いにストレスを軽減しました。
多動の子どもは充分に体を動かす事も大切ですし、予測できる危険はきちんと回避していれば大丈夫かなと思ったのです。

・Uターン出来るかな?
・足踏みして、どれくらい早くできる?
・あ~そこの電柱を捕まえて!!
・自動販売機を捕まえておいて!お願い!!



「止まりなさい」よりも、ずっと受け取ってもらいやすいのです。結果、止まれれば良いのですから。

電車を降りるときも下の子やベビーカーを抱えていると追いつけないので、「自動販売機、捕まえておいて!お願い!」と声をかけておくと、なんとまぁ真剣に捕まえておいてくれたのです。
ついつい「走らないで行ってよ!」と言いたくなりますが「そーっと歩いて行こうね!」なんて付け加えておきました。

出来たときにきちんと褒めてあげることは大切です。
ときどき「捕まえた自動販売機」からジュースを買ってご褒美も。
物で釣っていると言われればその通りなのですが、たまにご褒美があるとモチベーションが上がりますし、悪いことではないと思いますね。

これからは自分でコントロールできるように

13歳になった息子は、見違えるほど落ち着きました。

年齢が上がるとともに、多動が落ち着いていく子も少なくないみたいです。でもじっとしているのが苦手なのは、変わりません。
レストランでソワソワし始めたら、「ちょっと歩いておいでよ」と外に出て少し歩くように声をかけています。

年齢と共に自分でコントロールしなくてはなりません。
無理なくできて、周囲からも不自然すぎないちょっとした取り組みでいいのです。

ハードルは出来るだけ低いほうがいい。
目を見て手を取って言い聞かせてやっと出来るような事は長続きしません。違う方法を探せばいい。

私もまだまだ模索中ですが、学校へ通っている間は猶予期間だと思ってゆっくりのんびり息子が自分でコントロールできる日を待ちたいと思っています。
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