「笑顔で不登校」学校で頑張り続けた息子と私が、自宅療養を決断するまで

「笑顔で不登校」学校で頑張り続けた息子と私が、自宅療養を決断するまでのタイトル画像

ADHDの次男が、中学1年で不登校になるまでのこと。紆余曲折し、「今は何が一番大事なのか」という視点をもったとき、子どもを守ることを決めました。その形が、我が家の場合「自宅療養」だったのです。

517a85a16452bcbeca6ae067474b550924994e05a8f6794c0139dbe43252ddf1 s
47958 View

しぶしぶ通級を開始した小学校

次男は小学2年生でADHDと診断を受けました。

多動があり目線が合わない。手足のゴソゴソが目立ち、先生からの指示も理解しにくく聞いても忘れる。そして忘れ物が激しく、カタカナも覚えられない子でした。

主治医と相談しながらお薬を利用する事を決め、コンサータを飲みながら学校へ通い、心理士との定期のカウンセリングもスタート。

お薬が合っていたので、目立つ症状は落ち着きました。時々学校へ行きたがらなくてお休みする日もありましたが「明日は学校に行こうね」と言うと「分かった」と、翌日は元気に学校へ行っていました。

そして高学年になり、支援学級を考えるようになりました。本人にその事を伝えると「友達と同じがいい!」と言って支援学級へ行く事を拒否。

ならばと通級を利用しましたが、本人は通級にも抵抗があったようです。「友達と同じように過ごしたい」という思いは強かったようですが、通級を使いながら何とか小学校時代は過ごしました。

普通級、支援級と頑張りつづけた中学校

中学校進学前、本人と支援学級について話し合いました。
「まずは皆と一緒に頑張る。もし駄目な時は…その時になったら支援学級へ行くよ」という本人の言葉を聞き、まずは普通級に決めました。

スクールカウンセラーも利用し、学校との連携を進め、先生と面談。万全な支援体制を整えたつもりでした。

進学後、最初は順調に思えましたが、1学期半ばから腹痛や頭痛が増えていき、夜に寝付けない日もありました。
勉強についていけない、でも友達といるために頑張らなきゃ、けど思うようにできない…そんなストレスがあったのかと思います。

もう普通級で続けていくのは無理だと判断した私は、支援学級へ入る手続きを取りました。次男もその事に同意。

支援学級で心機一転、学校生活を送り始めたものの、思うように先生に理解をしてもらえず、次第に学校に行けない日が増えていきました。
困難さを知ってもらいたいと、先生とも何度も話しましたが、なかなか思うようにいきませんでした。

ある日の朝、制服に着替えようとしない様子にイラ立ち、私は思わず「頑張るんじゃなかったの!」と言ってしまいました。

次男は驚いた顔で私を見ました。そして私はその顔を見て、ハッとしました。

そうだ!この子は今まで頑張ってきたんだ。頑張りたいのに頑張れない、そんな自分に戸惑ってるんだ。これ以上頑張らせる事は今のこの子には酷だ、と気づきました。

私はすぐに「ごめんね、いっぱい頑張ったんだよね」と謝りました。するとウンウンと、頷きながら涙を流していました。

「この子の頑張りは周りから分かりにくいだけ。私がこの子の頑張りを認めてあげなくてどうするのだろう」そう思った途端、ふっと力が抜けました。

「学校休もう」そう伝えると次男は安堵の表情になりました。そこから完全に不登校となりました。

心から安心できる、自宅療養を

「療養」といっても、何かするわけではありません。生活リズムを整えて、心をゆっくりと休めることを一番に過ごしています。

親としては、本人を認めるような声掛けを心がけています。手伝いをしてくれた時に「ありがとう!おかげで助かったよ!」と伝えると、ドヤ顔で嬉しそうにします。そんな些細なことが、嬉しくて幸せです。

というのも、無理をし続けて学校に通っていた時は、家でも表情も暗く、八つ当たりの兄弟喧嘩も絶えなたっかたのです。

自宅療養をはじめてからは、よく笑い、よく話をしてくれるようになり、驚くほど表情も優しくなりました。

思えば私自身も、周囲の言う「子どもはちゃんと学校にいくものだ」という言葉にプレッシャーを感じながら、先生との連携やカウンセリングの手配をしていた様に感じます。

ここから私が学んだことは、親が苦しみながら子どもに無理をさせても、お互いに辛いだけ、ということ。

人生はいつからでもスタートできますから、自宅療養も焦らずに1年、2年と長い目でみて、見守っていようと思います。
不登校の原因・きっかけは?解決に向けた子どもとの向き合い方、進級・進学や支援機関について解説しますのタイトル画像
関連記事
不登校の原因・きっかけは?解決に向けた子どもとの向き合い方、進級・進学や支援機関について解説します
当サイトに掲載されている情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。また、掲載されている感想やご意見等に関しましても個々人のものとなり、全ての方にあてはまるものではありません。

kuma さん
2017/01/25 23:14
あー・・・泣けました〜。
先週から不登校になった小3の息子と、学校は通わせるのが当たり前としか思ってなかった私。今後の息子の事を思うと無理やりでも学校に連れて行こうとした私が息子を傷付けていたんだな〜って気付かされました。起立性調整障害とアスペルガーの息子。体調と相談しながら息子が楽しいと思える毎日を送れるよう自分ができる事をゆっくり考えて行こうと決めました。

ころん さん
2017/01/24 22:20
なんだか他人事とは思えずに読みました。私の子も学校の理解不足の為に、周りと頑張って合わせ、疲れてしまい不登校予備軍になってしまいました。親としては、やはり学校を不登校になる事に少々不安で、今まで無理させてしまったのかもしれないと反省しました。不登校になってしまう子って、きっと凄く頑張ってるんでしょうね。私が思うよりも必死で頑張ってたんだと思うんです・・・。
その結果、主治医からも、計画的不登校を勧められました。私も子供に辛い思いさせてまで行かなければいけない様な学校なんて子の子にとって本当に必要なのか?という気持ちになりました。
子供には、学校なんて無理して行かなくていい。あなたがあなたらしくいられる様にしよう!と言ってあげました。
多原さんの息子さんも親が自分を理解し支えてくれる・・・それが一番の幸せなんだと思います。
無理はしないで、自分らしく生きる!これが一番ですよね。

Avatar11
Column title

あわせて読みたい関連記事

この記事を書いた人

多原美加 さんが書いた記事

発達障害の診断を受けることは、「逃げ」だと思っていた。子どもの特性と向き合う中で私が決心したことのタイトル画像

発達障害の診断を受けることは、「逃げ」だと思っていた。子どもの特性と向き合う中で私が決心したこと

私には発達障害と診断を受けている子どもが3人います。その子どもとの関わりから、なんとなく私も発達障害があるだろうも思いつつも、あえて知る事...
自分と家族のこと
22267 view
2017/01/26 更新
「親亡き後に」発達障害のある子ども達に私が遺したい4つのもののタイトル画像

「親亡き後に」発達障害のある子ども達に私が遺したい4つのもの

私はシングルマザーです。そして発達障害のある子ども達を育てています。過去には、出産時の事故で軽い脳梗塞も経験してしまい、軽い後遺症もありま...
将来のこと
37235 view
2016/11/24 更新
不登校の子を「見守る」という支援を。先生に忘れてほしくない4つのことのタイトル画像

不登校の子を「見守る」という支援を。先生に忘れてほしくない4つのこと

私は障害のある子ども3人の不登校を経験しました。学校の先生方との関わりの中でも、たくさんの葛藤がありました。先生方もきっと戸惑いや、不登校...
進学・学校生活
53796 view
2016/10/20 更新
2年の不登校を経て「何かやりたい」と息子が言った。進学までの道のりのタイトル画像

2年の不登校を経て「何かやりたい」と息子が言った。進学までの道のり

不登校になり、自宅静養していた息子が「何かやりたい」と思うようになりました。進学を決意するまでの息子の様子や私の想い。周りのたくさんの方々...
進学・学校生活
14215 view
2016/09/29 更新
障害のある子とその兄弟をどう考える?娘のストレスが想像以上だったと気づいてのタイトル画像

障害のある子とその兄弟をどう考える?娘のストレスが想像以上だったと気づいて

発達障害のある子どもと関わってる日常は、それはそれは忙しいものです。気をつけてはいるけれど、他のきょうだいの気持ちを置き去りにしてしまうこ...
自分と家族のこと
64813 view
2016/09/04 更新
Area search

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。