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[第1回]

「耳聞こえないから無理」それでも挑戦したかった、女優という夢。

女優として活躍する津田絵理奈さん。難聴の彼女は小学校から高校までをろう学校で過ごしました。女優という夢に一歩踏み出したときのお話をうかがいます。

親に反対されながらも、自ら応募したのが夢への一歩だった

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編集部:女優としてご活躍されている津田さんですが、まずは現在のご活動からお聞せください。

津田:現在は育児があるので少し控えめにしていますが、

これまでのお仕事は、舞台「愛は静けさの中に」舞台「ちいさき神の、つくりし子ら」や映画「ゆずり葉」などがあります。

編集部:月並みな質問ですが…どうして女優の道を目指すことに?

津田:ドラマを見て、やりたいなと思ったんです。(笑)ただ、親は反対でした。

15歳のとき、今の事務所のホームページから親に隠れて応募しました。事務所から「一度会いたい」とお電話をもらい、その時は奈良に住んでいたので、事務所の社長が奈良まで会いに来てくださったんです。
津田:驚きました。

それまで親に「女優なんて耳聞こえないから絶対無理。どうやって喋るの?」と言われていたんです。諦めていたわけではないけれど、どこかで「親の言うとおりなのかもしれないなあ」とは思っていましたね。

でも、社長が会いに来るとなったら「よし!」って、嬉しかったです。親も反対していたのに「良い服かわないと」って(笑)

編集部:ノリノリ(笑)

津田:そうそう(笑)

応募する直前まで、いじめやらなんやらであまり学校に行けていない時期が続いていました。

そんな時期だったからこそ、「やってみたい」と思えることに一生懸命になっていたんだと思います。

ろう学校での毎日は、「小さな世界」に思えた

編集部:その頃、学校をお休みしていたんですか?

津田:はい。もともと奈良のろう学校に通っていました。幼稚園からの一貫校で、よくも悪くもコミュニティが狭いんです。先輩も、後輩も、同級生もずっと一緒。

編集部:なるほど。

津田:そこで一度友達と喧嘩してしまうと、みんなが敵になってしまう。高校1年生の3学期くらいから完全に不登校になりました。思春期で色々と難しかったのかもしれないですね。
編集部:きっかけというのは…

津田:うーん、やっぱり狭い世界なので学校が全てなんですよね。

普通の学校と違って、進学するたびに新しい同級生が増えたり、アルバイトをして他の学校の子たちと関わりを持ったり、ということがなかったので。そんな環境の中でいじめられてしまったら、もう本当に辛い。

編集部:そうだったんですね。

津田:いじめのキッカケも今思うとくだらないんですよ、「先輩の好きな人と喋った」(笑)

編集部:高校生らしい気持ちのモヤモヤですね…

津田:そうでしょ?でも、1クラス8名とか人数も少ない学校だから、小さな事ではないんです。

1人の感情がすぐに伝染してしまうというか。「話すなんてよくあることじゃん!(笑)」とは、ならなかったんですよね。

自分は「聞こえづらいんだ」と痛感して進路を決めた

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編集部:そんな中で、他の学校にいきたいと思ったことはありますか?

津田:はい、ろう学校は世界が狭いから、聞こえる学校に行けば何か変わるかな、と思った事もあります。

でも、小学生の頃に聞こえる学校の授業に参加して「聞こえる学校が自分にとっては過ごしづらいんだ」という事もわかっていました。

編集部:普通級にも通っていたんですか?

津田:そうです。小学校の6年間、月に1回、聞こえる学校で授業を受けてていました。私はどちらかというとまだ聞こえる方だから、親も選択肢を用意してくれたんだと思います。

「ろう学校だけに通って、社会に出たときにはじめて聞こえる人たちの中で生きていく」ということを親は心配してくれていました。だから「聞こえる学校も、やってみなさい。自分で決めていいよ」と。
編集部:そうでしたか。

津田:でも、聞こえる学校の授業では先生の言うことがわからない。

休み時間になればクラスメートはいくつかのグループができていて、そこへ入れてもらっても、あちこちで同時に喋っているからわからない。「自分には合っていない、居場所がない」と感じていました。

6年間ずっと1ヶ月に1回普通級に通っていましたが、印象にほとんど残っていないんです。覚えているのは、学校が近いから朝ゆっくりできることだけ。

中学校にあがるときに「近くの聞こえる中学も行くか?」と聞かれましたが、そのときに自分で「行かない、ろう学校に行く」ときちんと決めたんです。

次回は

女優の道に自ら一歩踏み出し、お仕事を始めた後のお話を伺います。
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