年長になり、担任の先生が変わったことで対応にも変化が
新年度が始まってからしばらくは、保育園の先生方全員に対し、まだ不信感で一杯だった気がします。
そのため、新担任のY先生に「今日、みんなでごっこ遊びをするときに、ハル君を誘ったのですが…」と話しかけられたときは、思わず身構えてしまいました。
私「…何か問題でもありましたか?」
Y先生「いえ、そうではなくて、誘ったんですけど、ハル君は加わりたくないみたいで、ずっと数字を書いていたんです」
ああ、また「協調性がない」とのご注意を頂くのかな…とうつむきかけたところ、
Y先生「ハル君、すごい集中力ですね!」
まさかの褒め言葉が。
私「へ…?」
Y先生「一緒に遊べなかったのは残念なんですけど、周りが賑やかなのを気にせずに、一所懸命に数字を書いているハル君を見て、すごいなって思ったんです!好きなことにそうやって取り組めるハル君、素敵ですよね!」
邪気が一切ないY先生の笑顔に、毒を抜かれた私は、「あああありがとうございます。ここここれからもよろしくお願いいたします」と、どもりながら頭を下げてしまいました。
それからもY先生から、協調性の無さを問うような言葉を聞くことは、一切ありませんでした。
そのため、新担任のY先生に「今日、みんなでごっこ遊びをするときに、ハル君を誘ったのですが…」と話しかけられたときは、思わず身構えてしまいました。
私「…何か問題でもありましたか?」
Y先生「いえ、そうではなくて、誘ったんですけど、ハル君は加わりたくないみたいで、ずっと数字を書いていたんです」
ああ、また「協調性がない」とのご注意を頂くのかな…とうつむきかけたところ、
Y先生「ハル君、すごい集中力ですね!」
まさかの褒め言葉が。
私「へ…?」
Y先生「一緒に遊べなかったのは残念なんですけど、周りが賑やかなのを気にせずに、一所懸命に数字を書いているハル君を見て、すごいなって思ったんです!好きなことにそうやって取り組めるハル君、素敵ですよね!」
邪気が一切ないY先生の笑顔に、毒を抜かれた私は、「あああありがとうございます。ここここれからもよろしくお願いいたします」と、どもりながら頭を下げてしまいました。
それからもY先生から、協調性の無さを問うような言葉を聞くことは、一切ありませんでした。
しばらくして、みんなの遊びに自ら参加した息子。その参加の仕方が息子らしく…
ある日のこと、「今日はハル君も電車ごっこに参加したんですよ!」とY先生からご報告がありました。
いつものようにY先生が「一緒に遊ぼう」と声をかけて下さってもそれに乗らず、黙々と紙に数字を書き続けていた息子。
今日も見学だけで、遊びには参加しないのかと思いきや、息子は立ち上がってお友達に近づき、数字を書いた紙を配り始めたのだとか。不思議そうにしているみんなに向かって、息子はポツリ。
「電車に乗るには切符がいるし、切符を買うにはお金がいるでしょ?」
そう、造幣局と切符を売る駅員さんの、二役を買って出たのだそうです。
驚きながら話を聞いた私は、息子は自分なりの関わり方を模索していたのかもしれないのだと気づいたのでした。
いつものようにY先生が「一緒に遊ぼう」と声をかけて下さってもそれに乗らず、黙々と紙に数字を書き続けていた息子。
今日も見学だけで、遊びには参加しないのかと思いきや、息子は立ち上がってお友達に近づき、数字を書いた紙を配り始めたのだとか。不思議そうにしているみんなに向かって、息子はポツリ。
「電車に乗るには切符がいるし、切符を買うにはお金がいるでしょ?」
そう、造幣局と切符を売る駅員さんの、二役を買って出たのだそうです。
驚きながら話を聞いた私は、息子は自分なりの関わり方を模索していたのかもしれないのだと気づいたのでした。
息子が大事にしたかった思い、それは
その日、家で息子に「普段はどんな心境で、みんなが遊ぶ様子を見ているの?」と質問してみました。
息子「(自分なりの関わり方を)ずっと考えていたわけじゃないけど、切符とお金を作る役を思いついたときは、嬉しかったよ」
私「嬉しかったってことは、電車ごっこに加わりたいって気持ち、少しはあったの?」
息子「うん。でもね、運転士さんやお客さんにはなりたいって思えなかったの。それなら見てる方が楽しいから」
私「そうか」
息子「…あのね、ハルはね、数字を書くのが大好きなんだよ。みんなが電車ごっこをするのと同じぐらい大好きなんだと思う。それはどっちも同じぐらい大事なことだと思ってたんだよ。だから、電車ごっこに入らないで数字を書いていることは良くないみたいに言われるのは、本当に嫌だったんだ」
私「そりゃそうだよな、どっちが上でどっちが下とかないもんね」
息子「でもね、Y先生はそういうのを言わなかったんだよ。ハルが数字を書くのを『いいよ』って言ってくれてたから、ずっと数字を書いていられたし、だからお金と切符を作る役を思いつけたのかもしれないなあ」
相手の「好き」を尊重し、自身の「好き」も尊重されたいと願っていた息子。
そんな彼が自分なりの関わり方を発見できたのは、Y先生が息子を尊重し、見守って下さったからでしょう。
息子「(自分なりの関わり方を)ずっと考えていたわけじゃないけど、切符とお金を作る役を思いついたときは、嬉しかったよ」
私「嬉しかったってことは、電車ごっこに加わりたいって気持ち、少しはあったの?」
息子「うん。でもね、運転士さんやお客さんにはなりたいって思えなかったの。それなら見てる方が楽しいから」
私「そうか」
息子「…あのね、ハルはね、数字を書くのが大好きなんだよ。みんなが電車ごっこをするのと同じぐらい大好きなんだと思う。それはどっちも同じぐらい大事なことだと思ってたんだよ。だから、電車ごっこに入らないで数字を書いていることは良くないみたいに言われるのは、本当に嫌だったんだ」
私「そりゃそうだよな、どっちが上でどっちが下とかないもんね」
息子「でもね、Y先生はそういうのを言わなかったんだよ。ハルが数字を書くのを『いいよ』って言ってくれてたから、ずっと数字を書いていられたし、だからお金と切符を作る役を思いつけたのかもしれないなあ」
相手の「好き」を尊重し、自身の「好き」も尊重されたいと願っていた息子。
そんな彼が自分なりの関わり方を発見できたのは、Y先生が息子を尊重し、見守って下さったからでしょう。