認知行動療法にはどんな形式がある?

認知行動療法には個人で行われる認知行動療法、集団で行われる認知行動療法、インターネットや本を用いて行われる認知行動療法の3つがあります。

個人で行われる認知行動療法

個人で行われる認知行動療法とは、専門医と1対1で直接認知行動療法を受けることをいいます。個面接の回数は本人の状況やほかの併存する疾患などにより増減することがあります。
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清水 栄司 (監修)
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集団で行われる認知行動療法

集団で行われる認知行動療法とは、数人のグループをつくり、複数の人々でセッションを受けることをいいます。

似たような状況にいる人が集まることで助け合いながら治療を行えると共に、他の人の意見を聞くことで客観的な視点を養うことができます。

Webサービスや本を用いて行われる認知行動療法

最近はWebサービスや本でも認知行動療法を行うことができます。その中でも、教材を使って自分で行うセルフヘルプ(自助)形式の認知行動療法と、セラピストと共に取り組むアシスト付きのセルフヘルプ(自助)形式の認知行動療法に分類することができます。

こころの病気の種類や症状により、効果的な形式はそれぞれ異なります。専門医と相談しながら、無理なく続けることのできる自分に合った形式を選ぶよう心がけましょう。

認知行動療法を受けるには

どのようにしたら認知行動療法を受けることができるのでしょうか。受診先や費用などをご説明します。

認知行動療法はどこで受診するの?

まずかかりつけの病院や精神科、メンタルクリニックなどの医療機関で相談し、ご自分の症状を踏まえて認知行動療法を受けるべきかどうか相談しましょう。専門機関での治療が必要と言われた場合は紹介状を書いてもらいましょう。

診察前に、保健所精神保健福祉センターなどで相談するのも有効です。詳しくは次のサイトをご覧ください。
「かかりつけ医」の見つけ方・探し方 | 厚生労働省
https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/mitsukeru.html

認知行動療法にかかる費用は?

認知行動療法の治療費は、保険診療か自由診療かにより治療費には大きな違いがあります。医師による治療は場合によっては保険診療となることもあります。

2010年4月からうつ病の治療としての認知療法・認知行動療法が保険適応となりました。2016年4月からは、うつ病だけでなく、社会不安障害・強迫症・パニック症・PTSDも保険の対象となっています(2023年9月現在)。
精神科専門療法|厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000196295.pdf
一方、治療が自由診療の場合に治療費はすべて自己負担となり、病院によって費用にばらつきもあります。

家庭でもできる?認知行動療法とは

認知行動療法を自分で試してみたい方症状が軽いために本格的な治療を必要としない方には、本を用いて行われる簡易な認知行動療法を試してみるのもひとつの手です。

低価格で始めることができるので、気軽に試してみることができます。まずやってみて、認知行動療法が自分にあっているかどうか確かめるのも良いかもしれません。おすすめの本をいくつかご紹介します。

セルフヘルプ方式の実践の参考になる本

セルフヘルプ方式を実践できる本があります。本に直接書き込み、ノートとして使います。
こころが晴れるノート:うつと不安の認知療法自習帳
大野 裕 (著)
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子どもと若者のための認知行動療法ワークブック―上手に考え、気分はスッキリ
ポール スタラード(著),下山 晴彦 (翻訳)
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心がスッと軽くなる 認知行動療法ノート ―自分でできる27のプチレッスン―
福井 至 (監修),貝谷 久宣 (監修)
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次ページ「認知行動療法の体験談 」

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