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[第4回]

「追いつめられたら、逃げたっていい」不登校の先に、生きる意味を見つけた今だから語れること

3人組バンド「JERRYBEANS」のヴォーカル・ギターとして活躍されている山崎史朗さん。山崎さんの活動の原点は、幼少期に経験した不登校でした。今回は、不登校に悩み苦しむ子どもたちやその親御さんに、いま伝えたいことを語っていただきました。

今、ようやく思える「自分の人生に意味があった」ということ

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ぼくは今まで、本当にたくさん人に迷惑をかけてきた。

不登校だけじゃなく、周囲の迷惑になることもしてきた。でも、変わらず僕を心配し愛情を注いでくれる人達がいた。

「あなたはあなたで大丈夫」「生きていてくれてありがとう」

そう言ってくれる人がいた。

同じ言葉を、今苦しんでいる子どもたちにも届けたい。想いを繋いでいきたい。

講演ライブをはじめたばかりの頃、過去の経験を話すたびに胸が苦しくなって涙が溢れた。今でも涙が溢れてくることがある。

それでも活動を続けたいと思うのは、「不登校について考え方が変わりました」と言ってくれたり、「死にたいと思っていたけど、生きていこうと思えました」と言ってくれる、子どもたちと出会えるから。

自分の経験にも意味があったんやなって、思えるようになった。

「逃げる」ことはときに、生きるために闘うことだと伝えたい

僕の不登校のきっかけになったのは、クラスメートの女の子へのいじめだった。そのいじめの対象だった女の子は16歳で自殺して亡くなった。

あの時なにもできなかった自分をものすごく責めた。ぼくは逃げてしまったけど、彼女は我慢して我慢して、そして最後には命を絶った。

今振り返っても、苦しくなる。彼女の死を僕は忘れない。

今現在、あの時の彼女のように1人で踏ん張っている人がいたら、

「一人ぼっちでどうにも出来ない時は、逃げていい」

と伝えたい。

「逃げる」ことはときに、生きるために闘うことだと伝えたい。

いじめの話を学校でしていたとき、生徒さんの中で、倒れてしまい保健室に運ばれた女の子がいた。

彼女は自分自身のいじめの経験がフラッシュバックして倒れた。講演を終えすぐに、彼女がいる別室にいくと過呼吸になって泣いていた。

僕は彼女に、「生きていてくれてありがとう」と伝えながら、隣にいることしかできなかった。

どうしてこの子がいじめにあわなくちゃいけないのか、とても苦しくなった。

彼女は周囲に相談していじめから逃れることができた。

後日、「生きていこうって思えました」という手紙を送ってくれた。

僕たちは、経験を伝えることで誰かを傷つけたいとは思っていない。

けれどあの頃の僕らのように、誰にも相談できず、未来も見えず真っ暗闇の中で今日を生きている人がいること。

そんなみんなに僕らが元気な姿を見せることで伝えたい。

「生きていればいつか、そんな日があったと笑える日が来るよ。大丈夫。」

講演ライブも続けながら、今後は小さい子どもたちへむけて、絵本をつくってメッセージを伝えていきたいとも思っている。

昔から絵本が好きだった。ことばじゃなくて、感覚で子どもたちに伝わっていくような絵本を作れたらいいなと思っています。

親の笑顔は、何よりも大きな希望になる

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学校でも家でも、悩みはどこでもうまれるから、「不登校=家が過ごしやすい」ということではないと思う。

学校にも家にも「居場所がない」と感じる子どもも沢山いる。

僕の場合は、【不登校の親の会】という居場所があった。学校や年齢も関係のない、ごちゃまぜのコミュニテイの存在は、僕にとって大きな意味を持っていた。

不登校を気にしないでいてくれる大人たちの存在も大きかった。

「お前ら不登校か、それがどうした!キャンプいこうぜ!」みたいな、人の心にズケズケ入ってくる人達の存在も頼もしかった(笑)

ただ、大人になるまで、自分の親と不登校についてじっくり向き合って話すことはなかった。今になってようやくわかること、あの当時親も苦しんでいたこと。僕らと同じかそれ以上に。

親は今でも「幸せで笑っていてほしい」と言ってくれる。

だけど僕はそれと同じくらい、「親にも幸せで笑っていてほしい」と願っている。

苦しい時期、悩みの渦中にいた僕に、親は共感し泣いてくれた。そのことはとても嬉しかった。けれどそれ以上に僕を救ってくれたのは、親が笑ってくれた瞬間。

今悩んでいる親御さんには、ぜひ自分の人生を大切に生きてほしい。まずは親御さん自身が「幸せだ」と思える人生を送って、笑顔を、幸せでいる姿をお子さんに見せてほしいと思っています。
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