できないことが増える…それは息子にとって、必要な変化だった

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子どもは様々なことが理由で、これまでできていたことも、できなくなることがあります。気付いたのは、「できない」ことが増えるのは、多くの場合はストレスによるものではないか?ということでした。子どもが自信を持っていろいろなことにチャレンジするために、親としてできることを考えてみました。

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環境の変化が苦手な息子。まずは学校での負担を取り除くようにしてみたけれど…

発達障害の子は、環境の変化や急な予定の変更が苦手と言われますが、息子もそうした子の1人でした。

環境が変わるたびに不適応を起こす息子。
入園、入学の時にもなかなか新しい環境になじめませんでしたが、これまでの中で1度目の大きな不適応は小学校4年生で転校してからのことでした。

その後、5年生になると、二次障害を起こして自暴自棄になってしまいました。
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まずは心身の健康を優先しようと考えた私は、一旦学校の勉強を全てあきらめることにしました。

担任や通級の先生とも相談して一切の宿題や授業の中での課題を出さなくてもいいことにしてもらったのです。

学校を休むのは嫌、だけど教室にいるのも苦痛。そんな気持ちが少しでも落ち着けるよう、環境を整えることに学校の先生方や主治医と協力して取り組みました。

それまでも、漢字を書く量を減らしてもらったり、興味のあることに取り組むことはしていたのですが、当時の息子の精神状態は、それすらも取り組める状態ではなかったのです。

好きなことも楽しめない息子のため、あちこち連れ出すことにした私

次第に自宅では大好きなゲームに依存し、そのゲームをしている時もイライラが治まらなくなっていった息子。

そんな姿を目の当たりにした私は、健康な心なくしては、この子の未来はない…そう痛感し、息子の得意を引き出せるような声かけや行動を起こすことにしました。

「授業中のノートや宿題も気にしなくていいから。学校の授業とは関係なく、興味を持ったことを学んでいこう!それで大丈夫」と、伝え、テレビの教育番組を見たり体験や実験のイベントに連れて行ったり、一緒に本を探したりしました。

学校にいる間も先生方だけでなく、クラスの仲間の支えがあり、次第に心の安定を取り戻していきました。

心が安定してくると、学校の授業や課題にも次第に取り組めるように。

そうした日々を過ごすうち、様々な「得意」を伸ばす工夫の中、息子は苦手な科目や行事もそれなりにできるようになっていったのでした。

成長と共に、自分のコンディションと向き合い始めた息子

その後、中学生になった息子。

学習ではタブレットを取り入れた授業で成績が上がってくると、英語やピアノを習いたいと言い出しました。

英語は準2級に合格し、ピアノも伴奏をさせてもらえるほどに上達しました。新しい興味も芽生え、料理を覚えたいというので、カレーやハンバーグの作り方を教えました。

高校に進学すると、どうしてもなくならないケアレスミスを防ぐにはどうしたらよいか?苦手な国語はどう取り組んだらよいか?など、困っていることを私に相談してくれるようになりました。

読解の参考書を一緒に探してみたり、認知機能のトレーニングとしてコグトレに取り組んでみたりもしました。

コグトレの成果なのかは分かりませんが、息子のケアレスミスは大幅に減っていきました。

コグトレとは、認知機能の5つの要素(記憶、言語理解、注意、知覚、推論・判断)に対応する、「覚える」、「数える」、「写す」、「見つける」、「想像する」力を伸ばすための、紙と鉛筆を使ってできるトレーニングです。

(CD付 コグトレ みる・きく・想像するための認知機能強化トレーニング 単行本 宮口 幸治 著)

出典:http://amzn.asia/0dgalOP

調子が良かったのも束の間…高校生の息子に再度訪れた、不調の波

高校1年生の夏休みが開けた頃に、また不調が現れ始めた息子。

ヤル気満々で入学したものの、ハードな部活を選択したことによる体力の消耗と、受験を経て浮かれているクラスの子達のざわめきが、限界点を超えてしまったようでした。

登校しようとすると動けなくなる、好きなことも何も手につかなくなる、高校なんてどうでもいい、将来もどうでもいい…という状態になりました。

私は息子に、潔くしっかり休むことを提案しました。

主治医は「それでも学校は行ったほうがいいだろう」と最初は言っていましたが、通院の度に和らぐ表情を見て、登校を急かさなくなりました。
学校を休みだしてしばらくは、寝るかゲームかYouTubeという生活を繰り返していました。

本当は心配でしたが、「一緒にDVDを見よう」「少しは休憩を取ってみたら?」と息子への過度な干渉は減らし、落ち着くのを待ちました。

そんな不安定な期間が1ケ月以上経ってからのことです。

好きだったピアノに触れ始めた息子。その姿を目にした私は、「ピアノを弾くのはとてもいいと思う」と正直な気持ちを伝えました。

それから1週間くらいすると、自ら勉強をし始めました。その後、冬休みが終わったら登校すると言い、主治医に「学校から冬休みの課題をもらって、取り組んでみては」とアドバイスされると、課題にも取り組み始めたのでした。

子どもが前向きにチャレンジできるのは、疲れたときに休める場所があるから

これまで息子と過ごしてきて分かったことは、心が安定している時は苦手なことにもチャレンジしようとするということです。

そして、心に余裕がない状態になると、できるはずのこともできなくなり、気持ちがガクッと落ちたような状態になります。

親としては、「もう少しだけ頑張れるのでは?」「あとちょっとやってみようよ」とつい期待して、背中を押してしまうこともあるかと思います。

でもその気持ちをぐっと抑え、まずは子どもの心身を休ませてやることが大切なのだと気付きました。

我が子の「できること・できないこと」それを把握しつつ、無理のないように進めることはもちろん、これからも「できる時・できない時」を見極めて接していきたいと思いました。
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