放課後等デイサービスの職員配置基準が厳格化?厚生労働省はパブリックコメントを募集中

ライター:発達ナビニュース
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2017年4月1日からの放課後等デイサービス(放デイ)の開設要件厳格化に向けて、厚生労働省で議論が進められています。厚生労働省は広く国民からの意見を聞き政策に反映するためにパブリックコメントを募集しています(2017年1月23日まで)。この記事では、放課後等デイサービスの位置づけや、運営の適正化に向けたこれまでの議論の経緯などをおさらいします。

放課後等デイサービスの開設要件が変更に

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2017年1月6日、厚生労働省は、障害のある就学児向けの学童保育のようなサービス「放課後等デイサービス」について、事業所における職員配置基準を「置くべき従業者を児童指導員、保育士又は障害福祉サービス経験者とし、そのうちの半数以上を児童指導員又は保育士としなければならない」と厳格化する方向性を示しました。合わせて、事業者への「放課後等デイサービスガイドライン」の順守と、評価結果公表の義務付けを決定する方針も発表しました。

こうした放課後等デイサービスの運営基準改正は、2017年4月1日より施行される予定です。

そもそも放課後等デイサービスってどんな施設?

放課後等デイサービスとは、障害のある就学児童(小学生・中学生・高校生)が学校の授業終了後や長期休暇中に通うことのできる施設です。

放課後等デイサービスでは、生活力向上のための様々なプログラムが行われます。トランポリン、楽器の演奏、パソコン教室、社会科見学、造形など習い事に近い活動を行っている施設もあれば、専門的な療育を受けることができる施設もあります。
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放課後等デイサービス(放デイ)とは?利用方法、費用など【専門家監修】

急増した放課後等デイサービス事業者、それに伴って起きた課題

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2012年の児童福祉法改正によって、放課後等デイサービスが児童福祉施設として制度化された結果、2012年は2,540ヶ所だった放課後等デイサービス事業所の数は、2016年には8,352ヶ所と約3.3倍になりました(各年度4月時点)。また利用児童数も、2012年の53,590人から2015年には112,162人と倍増しました(一月平均)。

このように事業所が増えたことで、放課後等デイサービスを利用出来る児童は増えたのですが、急激な事業所数の増加によりサービスの質が低い事業所も少なくないことが問題視されています。

具体的には、テレビを見せているだけ、ゲーム等を渡して遊ばせているだけなど、利潤を追求し支援の質が低い事業所や適切ではない支援を行う事業所が増えているとの指摘、発達支援の内容、技術が十分でない事業所も見られるという指摘や、単なる居場所となっている事例、発達支援の技術が十分でない事業所が軽度の障害児を集めている事例があるとの指摘などがあります。

また一部の事業者においては架空報酬や職員不足などの不正で行政処分を受けたことが取り沙汰され問題となりました。
厚生労働省は2015年に「放課後等デイサービスガイドライン」を策定・公表するなどといった対策を行い、基本的事項や職員の専門性の確保等を定め、事業所に対し不断に創意工夫を図り、提供する支援の質の向上に努めることや自己評価の実施を求めてはいますが、それだけではサービスの質向上には不十分だったとの指摘・議論が行われました。
放課後等デイサービスガイドライン
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000082831.html
そこで今回、厚生労働省は、放課後等デイサービスの開設要件を厳格化し、2017年4月から新基準で開設の適否を判断することと、放課後等デイサービスガイドラインの順守と評価結果公表の義務付けを決定しました。
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