放課後等デイサービス(放デイ)とは?利用方法、費用など【専門家監修】
放課後等デイサービス(放デイ)は、障害のある就学児向けの学童保育のようなサービスです。放課後の安全な居場所というだけではなく、音楽、運動、プログラミングなど、さまざまな発達支援プログラムを提供している施設もあります。施設ごとの特徴や、利用までの流れ、体験談をお届けします。ぜひ参考にしてみてください。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
放課後等デイサービス(放デイ)とは?
生活力向上のためのさまざまなプログラムが行われており、一人ひとりの発達面でのニーズに合わせてリトミックやトランポリンなどの運動、楽器の演奏、プログラミングやデジタルアート、絵画や造形、社会見学などの活動を行う施設もあれば、ソーシャルスキルトレーニング(SST)、言語療法、作業療法など専門的な療育を受けられる施設もあります。
この(放デイ)は2012年の児童福祉法改正により設置されました。(以下児童福祉法 第六条の二の二第四項)
保育士、児童発達支援管理責任者などの人材管理や、事務などを行う人です。
資格は原則不要です。施設によっては、児童発達支援管理責任者や児童指導員との兼務をしている場合があります。
この法律で、放課後等デイサービスとは、学校教育法 (昭和二十二年法律第二十六号)第一条 に規定する学校(幼稚園及び大学を除く。)に就学している障害児につき、授業の終了後又は休業日に児童発達支援センターその他の内閣府令で定める施設に通わせ、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与することをいう。
そして、この改正に伴い、今まで不足していた障害児自立支援施設を増やすために、大幅な規制緩和がなされました。そのため住んでいる地域で、乳幼児の頃から高校を卒業するまで一貫したサービスを受けられるようになりました。
現在では多くの放課後等デイサービス(放デイ)が誕生し、保護者が複数の施設から子どもに合う施設を選んだりできるようにもなりました。
放課後等デイサービス(放デイ)と児童発達支援の違いは?
両者の違いは対象年齢です。放課後等デイサービス(放デイ)は6~18歳(必要と認められる場合は満20歳)の就学児(小学生・中学生・高校生)を、児童発達支援は未就学児を対象にしています。
放課後等デイサービス(放デイ)は、放課後や休日、夏休みなどの長期休暇中などに利用して、生活やコミュニケーションに必要なスキルなどを学べるほか、楽器やプログラミングなどを体験できたり、余暇を楽しむ居場所となったりなど、さまざまな役割を果たしています。
以下は、児童福祉法における「児童発達支援」と「放課後等デイサービス(放デイ)」についての記載です。
児童福祉法
第六条の二の二 この法律で、障害児通所支援とは、児童発達支援、医療型児童発達支援、放課後等デイサービス、居宅訪問型児童発達支援及び保育所等訪問支援をいい、障害児通所支援事業とは、障害児通所支援を行う事業をいう。
② この法律で、児童発達支援とは、障害児につき、児童発達支援センターその他の内閣府令で定める施設に通わせ、日常生活における基本的な動作の指導、知識技能の付与、集団生活への適応訓練その他の内閣府令で定める便宜を供与することをいう。
④ この法律で、放課後等デイサービスとは、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校(幼稚園及び大学を除く。)に就学している障害児につき、授業の終了後又は休業日に児童発達支援センターその他の内閣府令で定める施設に通わせ、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与することをいう。
放課後等デイサービス(放デイ)の対象
障害のある児童
対象児童
身体に障害のある児童、知的障害のある児童又は精神に障害のある児童(発達障害児を含む)
引用:児童福祉法の一部改正の概要について|厚生労働省
※世帯の収入状況による上限額の設定があります。
原則就学児童
放課後等デイサービス(放デイ)はどんな種類がある?利用体験談も
放課後等デイサービス(放デイ)の種類
学童保育のように自由に過ごす時間が比較的多い形態です。日常生活に役立つスキルを養ったり、療育を行ったりする施設もあります。
■個別の療育を重視するタイプ
一人ひとりの特性に合わせてソーシャルスキルトレーニング(SST)を行うなど、マンツーマンの指導が受けられます。作業療法士などの専門資格を持つスタッフが在籍している施設や、学習支援に特化した施設などもあります。
放課後等デイサービス(放デイ)の目的別プログラム例
体力づくりや身体の動かし方を学べるほか、レクリエーションなどによりコミュニケーション力の向上を図るなどの活動を行っている施設もあります。また、絵画や手芸などのアートに取り組む、ゲームで競い合う“eスポーツ”を取り入れた発達支援を行うなど、子どもの“好き”を生かしながら、自己肯定感を高めたり、集中力を養ったりなどしていきます。
■自立した日常生活を営むために必要な訓練
着替えや掃除、料理など日常生活で必要な能力の養成、ひらがなの書き方や、計算、宿題などの学習に必要な能力の養成、ソーシャルスキルトレーニング(SST)や集団でのトレーニングによるコミュニケーションスキルの向上を行っています。
■創作的活動、作業活動
創作活動や作業活動を提供している施設も多くあります。例えば、粘土による造形、書道、絵を描く、季節に合わせた創作などがあります。
■地域交流の機会の提供
障害がある子どもの社会経験や生活経験が豊かになるよう、地域交流を積極的に行っている施設もあります。土曜日・日曜日を利用して、動物園や工場などへの社会科見学を実施する場合もあります。
■余暇の提供
障害のある子どもたちの放課後や長期休暇の居場所として、自由に遊んだりリラックスしたりできる空間の提供や、運動やダンス、楽器を習うなどのプログラムを実施します。
■就労準備
将来の就労を見据えて、社会のルールやコミュニケーション力、パソコンスキルなどをトレーニングしていきます。職業体験を取り入れている施設もあります。
放課後等デイサービス(放デイ)のスタッフ
■保育士
国家資格を持ち、子どもの療育や指導を実際に行う人です。
保育士になるには、指定保育士養成施設を卒業するか、保育士試験に合格する必要があります。
保育士同様、子どもの療育や指導を実際に行う人。以下の要件のいずれかを満たしている場合に任用資格を得ることができます。
・都道府県知事の指定する養成施設を卒業
・4年制大学、または海外の大学で社会福祉学、心理学、教育学、社会学のいずれかを専修する学科を卒業
・大学院で社会福祉学、心理学、教育学、社会学のいずれかの修士号・博士号を取得
・児童福祉法に基づく事業で規定以上の実務経験を積む(期間は最終学歴によって異なる)
・小学校、中学校、高等学校のいずれかの教員免許を保持している
・社会福祉士または、精神保健福祉士の資格を保持している
放課後等デイサービス(放デイ)に通う児童に対して個別支援計画を作成し、その子どもの支援が適切に行われるよう管理する人です。
児童発達支援管理責任者になるには、要件を満たす業務内容に3~10年以上の年数従事し、都道府県が実施する、『サービス管理責任者及び児童発達支援管理責任者研修』を受け、2年間の実務経験を経たうえで実践研修の修了する必要があります。また5年ごとの更新研修が実施されます。
レスパイトケアとしての放課後等デイサービス(放デイ)
世話をする家族にもリフレッシュや休息は必要です。その時間を利用して普段できないことをしたり、自分のために時間を使うことで、まっすぐ、素直に子どもと向き合えたり、前向きに物事が捉えられるようになることがレスパイトケアの意義です。
保護者の同伴が不要な放課後等デイサービス(放デイ)も多くあります。
放課後等デイサービス(放デイ)を利用した人の経験談
◆ソーシャルスキルトレーニング(SST)をする小学6年生のエピソード
今まで自分の意見をあまり言わなかったけれど、学校の先生や友だちに意見を言えるようになってきました。勉強面でもわからないことをどんどん聞いてくれるようになりました。
放課後等デイサービス(放デイ)では、子どものできること、できないことを見極め、生活、学習に必要な能力を発達させていくことを重視し、その一環としてソーシャルスキルトレーニング(SST)を行っているところもあります。
◆コミュニケーションスキルの改善を目的にサービスを利用する小学3年生のエピソード
コミュニケーションスキルの改善を目的に通っています。体験できる企画がたくさんあり、学習以外でもいろいろな経験ができます。
デイの利用、悩みますよね。私も悩んでいます。
うちの子は、環境の変化に弱いので、就学と同時にデイは無理だろうと判断して1年間様子を見ました。まずは、学校生活を楽しめるようになって欲しかったので。
そしてその1年間で、【誤学習】をし易いタイプだということが分かりました。
良いお手本になるお友達がいるとどんどん伸びるのですが…反面、覚えてほしくない言葉使い・態度などもしっかり身についてしまいます。
そうなると療育的なデイを希望したいのですが…
近隣のデイは、重度知的障害の子供の利用が多く、一時預かりや送迎サービスが主体の所ばかりでした。
子供に合うデイを探すことは本当に難しいなぁ~と実感しています。
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放課後等デイサービス(放デイ)の利用方法は?1週間の利用、平日と休日1日の流れのイメージ
利用回数
必ずしも複数の施設へ行く必要があるわけではありませんが、子どもの興味や、発達レベルに合わせてさまざまな放課後等デイサービス(放デイ)の施設を組み合わせて利用することも可能です。子どもの性格や、集団への慣れ具合に合わせて、一週間のスケジュールを組むとよいでしょう。
以下は、ほんの一例ですが、放課後等デイサービス(放デイ)を利用している小学校高学年の児童の一週間のイメ―ジです。
学校のない土曜日、日曜日は午前中から夕方までプログラムを組んでいる放課後等デイサービス(放デイ)が多いです。この時間を利用して公園へ行ったり、少し遠くまでお出かけしたりする施設もあります。
費用
利用した日数に応じた1割負担分の利用料を支払いますが、前年度の所得によりひと月に保護者が負担する額の上限が決められているので、利用する日数が多くても下記の金額以上の負担は発生しません。また、自治体によっては独自の助成金がある場合もありますので、問い合わせてみましょう。
原則1割負担ですが、前年度の年間所得によっては負担額が0円となる場合もあります。
生活保護受給世帯・市町村民税非課税世帯: 0円
市町村民税課税世帯(前年度の年間収入がおおむね920万円以下〈所得割28万円未満〉の世帯) 一般1: 4,600円
上記以外(前年度の年間収入がおおむね920万円を超える世帯) 一般2: 37,200円
(※2023年6月現在)
施設によってはおやつ代や制作物の材料代などがかかるところがあります。
■食費の減免
放課後等デイサービスでの食事の機会がある場合、食費の減免があります。障害児の通所施設については、低所得世帯と一般1は食費の負担が軽減されます。低所得世帯は1,540円、一般1は5,060円、一般2は14,330円(軽減なし)となります。
(※月22日利用の場合。なお、実際の食材料費は施設により設定)
これらに加え、自治体により独自の助成制度がありますので、お問い合わせください。
放課後等デイサービス(放デイ)での1日の流れ
学校から施設、施設から家まで送迎をしてくれる施設が多いです。
施設に到着後、個々の好みの活動をしながら自由に時間を過ごしたり、集団活動を行ったり、公園などへ出かけたりとさまざまです。
放課後等デイサービス利用に向けた手続き
市区町村の福祉担当窓口や障害児相談支援事業所などに相談します。どんなサービスを利用したいかなどの聞き取りが行われることもあります。窓口で地域の放課後等デイサービス(放デイ
)のリストなどの情報提供をしてもらえる場合もあります。受給者証の申請の流れや必要な書類は市区町村によって違うこともありますので、このときに詳しく聞いておきましょう。
2.施設見学・相談
実際に利用したい事業所に行き、見学します。体験ができる施設もあります。その際に利用プランなどについても具体的に相談しましょう。意見書など地域によって申請に必要な書類がある場合は作成してもらいます。
利用したいサービスが決まったら、相談支援事業所で受給申請に必要な障害児支援利用計画案を作成してもらいます。市区町村にある相談支援事業所に行くか、地域によっては家庭訪問をして聞き取りを行う場合もあります。障害児支援利用計画案はセルフプランとして家族や支援者が作成することもできます。
3.申請書などの提出
このとき、所得等を証明する書類、持っていれば療育手帳や身体障害者手帳を提示します。取得している手帳がなくても、障害がある場合は医療機関などの意見書などを提出することで申請ができます。また、地域によって異なりますが障害の確定診断がなくても医師の判断によって必要が認められれば申請できます。そのほか必要な書類は市区町村によって異なるため、持ち物は事前によく確認しておきましょう。
4.調査・審査
受給者証を発給するための利用要件を満たしているかどうか、また子どもに必要だと考えられる適切なサービスの量(日数)について、市区町村の支給担当窓口によって検討されます。
面接調査や訪問調査で、状況の聞き取りやアセスメント、サービス利用意向の聴き取りなどが行われることもあります。その後審査が行われ、受給者証が給付されるかどうかが決まるまで、1~2ヶ月かかることもあります。
5.受給者証の交付
支給が決定したら、受給者証が交付されます。郵送や直接受け取りに行く場合など、市区町村によって受け取り方法はさまざまです。交付を受けたら障害児支援利用計画を作成します。相談支援事業所が受給者証の給付決定内容に基づき、利用を希望する事業所と連絡し調整して作成してくれます。
6.事業者との契約・利用スタート
受給者証を持って事業所に行き、サービスを受ける契約手続きをします。印鑑や健康保険証、持っている場合は療育手帳・障害者手帳など、そのほかに必要な持ち物は事前に確認しましょう。契約したら利用がスタートできます。
施設の利用を検討の方は、以下のリンクからお近くの施設を検索してみてください。
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まとめ
そのため、施設の特徴、形態は多岐にわたります。子どもの障害の程度や特徴に合わせて、放課後等デイサービス(放デイ)の利用を検討しましょう。
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