彼女の一言があったからこそ、今の私たち親子がある

発達障害と一言でいっても、障害は障害。語弊があるかもしれませんが、「あぁ、私は障害児を生んだのか…」「私1人でこの子を育てられるのかな?」「将来、この子がいくつの困難にぶち当たるのだろう」、そんな不安と腹落ちしない気持ちが当時はあふれ出ていました。しかし彼女のその一言で、不思議と一気にスッキリしたことを今でも覚えています。

息子はこれから周りにはなかなか理解してもらえないような生きづらさを抱え、それに立ち向かうという困難を経験するでしょう。同世代の子が当たり前のようにできることができないかもしれない息子を見て、私もイライラしたり、他の子どもと比べて悩んだりすることもあるかもしれません。

それでも息子の全てを理解し、そしていかに寄り添えるか。彼女が言いたかったのは、「あなた自身が、息子さんの1番の理解者であれ」ということだったのです。

発達障害の症状は、十人十色です。専門書では解決できないことであっても、私は息子を育てていく中で、目の前に起きる1つ1つのことを大きく受け止めることが、息子にとって1番の安心材料になるだろうと理解しました。

例えば、息子は「問題処理能力」は低い値ですが「言語理解能力」は高いため、冷静かつ理論的に話すことによって、少しずつものごとを把握していくことができます。そのため、「大人対子ども」という立ち位置ではなく「1対1の人間関係」で話し合うことで、認識のズレを修正していくことが必要であると分かりました。一般的な親子関係とは少し異なるかもしれませんが、こうしてコミュニケーションをとることが我が家の日課になりつつあります。

こうした工夫ができるのも、彼女の一言があったからこそ。

何事に対しても前向きに捉える心構えができました。そう、彼女の一言は、私のマインドを180度変えたのです。

親が勇気を出して1歩踏み出すことが、子どもの大きな支えになる

5歳の息子に下りた「発達障害」の診断。悩む私に友人が言ったのは…の画像
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10272000753
「うちの子、ひょっとしたら発達障害かも…」と不安を抱える保護者の方は、最近ますます増えていると思います。私も、ちょっと前まで「発達障害って?」「ADHDって?どうすればいい?」と、右も左も分からず、ただただ不安のるつぼにはまっていた1人でした。

しかし、1番不安を抱えているのは誰なのか…それは、発達障害を抱える子どもなのではないでしょうか。

もちろん、それを支える親の苦労も尽きません。とはいえ、私たち親は、現実的に子どもたちよりも先に、あの世へと旅立つ日がくるのです。そんな日がくる前に、いかに子どもが自立できるかを一緒に考え、成長を見守るとともに、親も成長していくのが理想ですよね。

私が今回の出来事で痛感したのは、「世の中、そんなに捨てたもんじゃない」ということ。相談できる家族や友人、自治体など、>困っているあなたにアドバイスをくれる人は意外といるのです。

だからどうか、今ある現実に不安を覚えたとしても、悲観はしないでほしいです。「なかなか相談できない」「恥ずかしい」、いろいろな気持ちがあるかと思います。

けれど、親がその1歩を踏み出す勇気が、いつか子どもにとっての大きな支えになるでしょう。
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