母親の私が、今の息子に伝えられること

たった一度の話し合いで、息子が刺激を受けて喜ぶのを止められるとは思っていません。これからも他の子どもたちからの悪ふざけを、喜んで受け取ってしまうことがあるかもしれません。

「強い刺激を受けて喜ぶ」というのは脳の構造の問題で、幼い息子がそれを理性でコントロールできるはずがないからです。

それでも今、私が親として息子に伝えられることは何だろう。息が出来ずに水中でもがいている息子を何度も思いだし、胸が張り裂けそうになりながら考えました。

「あの時、君はいじめられていたんだよ」

私は息子にそうはっきりと伝えました。

殴る蹴る突き飛ばすなどの暴力行為、心を傷つけるような暴言を吐かれる、やめてと言ってもからかわれ続けるなど、今の時点で私が「嫌がらせ」「いじめ」だと思うものを紙に書いて教えました。

「遊び」と「いじめ」の違いが自分のなかでも曖昧な上、刺激を受けて喜ぶ特性を持つ息子には、どんな行為が嫌がらせやいじめなのかをきちんと教えておかなければならないと思ったからです。

今から繰り返し情報をインプットすることによって、いつか「あれ?これは嫌がらせをされているのかな?」と気づく場面が出てくると思います。その時には、その場所や人から離れたり助けを求める必要あるので、その方法も合わせて伝えておくことにしました。

なかなか改まってお子さまと「いじめ」についてお話をする機会は少ないと思いますが、子どもがいついじめの被害者になったり、逆に加害者になってしまうのかは、誰にもわかりません。わからないから、情報をしっかりと伝えておくことが必要なのではないかと思います。

もうすぐ新学期が始まります。

周囲の環境やお友だち関係ががらりと変わってしまう今が、お子さまとゆっくりとお話しをされるいい機会かも知れませんね。
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