一時預かりとは?預かりを行うのは保育所だけ?一時預かりの特徴、対象年齢、障害のある場合などについて

ライター:発達障害のキホン

一時預かりとは、子どもを一時的に預かってくれるサービス全般のことを指します。急な用事が入って子どもの世話と両立できない場合や、特に仕事など差し迫った用事がなくても子育てに疲れてリフレッシュをしたいときにも利用することができます。今回は各自治体の行う「一時預かり事業」を中心に、種類や特徴、年齢や利用時間などについて具体的にご紹介します。

目次

一時預かりとは?

一時預かりとは、保護者が子どもを見ることが一時的に困難になったご家庭のために、幼稚園、認定子ども園などが一時的に子どもを預かってくれるサービスです。別名「一時保育」ともいいます。

保育所を利用せず家庭で子育てを行っている場合でも、出産、葬儀など日常生活での突然の事情によって、一時的に家庭で子どもを見ることが困難となる場合はあります。

また、保護者のうちの一方が子育てを行うことができず子育てを1人で担っている場合や、ひとり親家庭の場合には、長い時間の育児によって心身ともに負担がかかって育児疲れを引き起こしてしまうことがあります。

このような突発的な事情や育児疲れによって、子どもを見ることが困難となった家庭の状況に対応するために行われているのが、一時預かりです。保育所(保育園)や幼稚園、認定子ども園などでは、一定の時間お子さんを預かることで、親御さんが安心して子育てのできる環境をつくる取り組みを行っています。

このような取り組みは、正式には「一時預かり事業」といいます。国が行う事業で自治体が主体となって行っています。この事業は次世代を担うすべての子どもの健全な育成のための法律、児童福祉法第6条の3第7項に定められています。一時預かり事業の目的は、安心して子育てができる環境を整備することによって、子どもたちの福祉を向上させることです。

一時預かりを行う施設の定員数や、一人の職員あたりのケアをできる子どもの数などは、国が指定する「一時預かり実施要綱」の基準に従って行われているので、市区町村によって異なることはありません。

この事業を実施する主体は、市区町村などの自治体です。各自治体がそれぞれに独自の方法を採用しているので、一時預かりの申し込みや見学の方法は、それぞれの市区町村で違いがあるかもしれません。

平成27年より変更が加えられ、一時預かりを行う施設や児童の利用対象の幅が広がりました。この記事では、それらの変更点を交えながら「一時預かり事業」を中心にご紹介していきます。
児童福祉法|e-Gov
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=322AC0000000164_20180402_429AC0000000069&openerCode=1

一時預かりには4つの種類がある!

各自治体が行う一時預かりの事業は以下の4つの方法で実施されています。それぞれで一時預かりの実施される施設や利用できる子どもの条件が異なります。

幼稚園・保育所に通っていない子どものための「一般型」

子どもが保育所、幼稚園、認定こども園等に通っていない場合に利用することのできる一時預かりのスタイルです。

保育所、幼稚園、認定子ども園、地域子育て支援拠点などが中心となって運営を行っています。また市区町村から委託を受けたNPO法人が運営を行っている「保育室」と呼ばれる施設で行われていることもあります。子どもの世話を行う職員の2分の1は保育士の資格を有しており、残りの資格を有していない場合にも適切なケアを行うための研修を受講しています。

幼稚園に在籍する子どものための「幼稚園型」 

平成27年度に創設された新しい一時預かりのスタイルであり、主として、幼稚園等に在籍する満3歳以上の幼児が利用することができます。

普段の幼稚園の教育時間の前後、または春休みや夏休みなどの長期間の休業日に幼稚園等において一時的に預かってもらうことが可能です。

保育施設の一般利用に空きがあるときに利用可能な「余裕活用型」

平成24年に設立された一時預かりのスタイルです。利用している子どもの数が定員に達していない保育施設で保育が行われ、預かる子どもの人数は、定員の範囲内で行うようにと取り決められています。

このスタイルの一時預かりは、幼稚園や保育所、そのほか家庭的保育事業所や小規模保育事業所において行われています。施設によって子どもの人数は異なりますが、家庭的保育事業所は1~5名、小規模保育事業所においては6~19名とごく少数となります。

また家庭的保育事業所は、保育者の居宅や、そのほかの施設において行われる小規模の異年齢保育です。地域によっては「保育ママ制度」などとも呼ばれます。保育者の居宅といっても、生活感のある家ではなく、子どもたちが安心して過ごせるように、安全設備などに十分に配慮された保育室のような環境です。2015年度よりスタートした「子ども・子育て新制度」という国による制度における事業のひとつを展開する場所として機能しています。
NPO法人 家庭的保育全国連絡協議会
http://www.familyhoiku.org/about/
子ども・子育て新制度ハンドブック 施設・事業者向け|内閣府
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/faq/pdf/jigyousya/handbook.pdf
地域子ども・子育て支援事業について|内閣府
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/meeting/kodomo_kosodate/k_21/pdf/s7.pdf

障害・疾病のある、またはひとり親家庭の子どものための「居宅訪問型」

平成27年度に創設された新しいスタイルで、他の一時預かりとは少し異なるのがこの「居宅訪問型」です。子どもの自宅に直接職員が訪問をする形での一時預かりが利用できます。ほかのスタイルの一時預かりを実施するのが難しい場合に実施されます。

「居宅訪問型」の一時預かりを利用するためには、以下の3つの要件のうちのどれかを満たしている必要があります。

・子どもに障害、疾病等があり、集団保育が著しく困難であると認められる
・ひとり親家庭などで、保護者が一時的に夜間、および深夜の就労を行っている
・離島その他の地域において、保護者が一時的に就労を行っている

一時預かりの対象となる年齢は?また、どんなときに一時預かりを利用できるの?

対象となる子どもの年齢は?

一時預かりを利用することができるのは、基本的に就学前の子どもです。自治体や各施設によって、預けることのできる月齢は異なっています。

生後2ヶ月から預けることのできる施設もあれば、生後1年からの預かりのみを行っている施設もありますので、具体的な年齢制限について知りたい方は、お住まいの自治体のHPをご覧いただくのがよいでしょう。

どんな場合に利用できるの?

どのようなときに一時預かりを利用することができるのでしょうか。一時利用を行うことができるのは、以下の3つの場合です。

(1)育児リフレッシュ保育
保護者の育児にともなう心理的、肉体的な負担を軽減したいときに一時的に子どもを預けることができます。自治体によって異なりますが、この場合の利用可能な日数は、1ヶ月あたり7日まで、週に3日までなど、月や週ごとに利用できる日数が定められています。

(2)非定型保育
保護者の就労や、技能習得のための職業訓練校および学校への通学によって、ご家庭での保育が断続的に困難となる場合に預けることが可能です。自治体により異なるが利用可能日数は1の育児リフレッシュの保育と同じくらいと定めている自治体が多いです。

(3)緊急保育
病気・出産・看護・冠婚葬祭など家庭での育児が一時的に不可能になる場合に一時預かりを利用することが可能です。半月~1ヶ月など自治体により異なる。(1)(2)よりも利用できる期間が長いことが特徴となります。
次ページ「一時預かり保育では子どもはどんな環境で過ごすの? 」


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