好きなことが増えると人生が豊かになる!

それ以来、娘は絵を描くことをいとわなくなったどころか、進んでお絵描きを楽しむようになりました。

私も本屋さんで子供向けのお絵描きコーナーをのぞくのをやめ、大人向けの塗り絵やなぞり絵の本を娘にプレゼントすることにしています。

なかでも『なぞり猫』などは、リアルな絵を描きたいと望む娘にピッタリの教材でした。また、子供向けの塗り絵には興味を抱かなかった娘ですが、大人の塗り絵を渡すと何時間も集中して塗り続けています。
描いて楽しい なぞり猫 (成美堂出版)
https://www.amazon.co.jp/dp/4415322808
発達障害のある子どもたちは、娘のようにさまざまなこだわりを持っています。その理由も多岐にわたっているので、何が嫌なのか、どうして受け入れてくれないのかわからないまま、トライすることをあきらめている保護者の方も多いと思います。

私も娘の絵に関しては、描く楽しみを知って欲しいというのは親のエゴかも知れないと、半ばあきらめていました。しかし、小学4年生になった娘が毎日絵を描いたり、嬉しそうにお絵描き教室に通っている姿を見ると、「見たままの絵が描きたい」という娘のこだわりポイントを理解することができて本当に良かったと思えます。

子供たちは年齢が上がるとともに、少しずつ自分の気持ちを表現できる方法を学んでいっています。親も子もリラックスした状態の時に、「どうしてあれが嫌だったのか教えてほしいな」「もっとあなたの考えてることを知りたいな」と話し合ってみるのも良いかも知れません。思わぬところでこだわりを理解するポイントが見つかって、好きだと思えることが増えるかもしれませんよ。

なかなか周囲の理解が得られず、さまざまな刺激と戦いながら毎日がんばっている子供たち。楽しんでできることが一つ増えれば、そこから少しずつ世界は広がって行くかもしれません。子どもたちが豊かな人生を送るために私たちにできることは、“好き”を一緒に発見していくことかも知れませんね。
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