夫が私にかけた言葉は、腹が立つほど能天気だったけど
私が話し終えた後、受話器からは耳を疑うような明るい声が聞こえてきました。
なんて能天気な男なんだ…一瞬怒りがわきあがりました。
けれど「自閉症だろうがなんだろうが、シュウが可愛い息子であることに変わりないじゃん」という明るい言葉に、何かすっと心が軽くなったのです。悩んでいた事実がどうでもいい事の様に思えてきました。
その日、仕事を終えて帰ってきた夫は普段のままでした。深刻な顔をするでもなく長男の頭をなでるのです。
けれど「自閉症だろうがなんだろうが、シュウが可愛い息子であることに変わりないじゃん」という明るい言葉に、何かすっと心が軽くなったのです。悩んでいた事実がどうでもいい事の様に思えてきました。
その日、仕事を終えて帰ってきた夫は普段のままでした。深刻な顔をするでもなく長男の頭をなでるのです。
呆れつつも、夫の暢気さと明るさに、この日とても救われたことを覚えています。
数年たって、夫にあの日のことを聞いてみた
それから何年か経ち、ふと思い出してあの時のことを夫に話しました。
「パパに電話した時、能天気で明るい声に一瞬腹がたったけど、あの言葉で救われたよ」
すると夫からは思いがけない返事が返ってきました。
「パパに電話した時、能天気で明るい声に一瞬腹がたったけど、あの言葉で救われたよ」
すると夫からは思いがけない返事が返ってきました。
「俺が参ってしまったら、だめだろ。一家の主なんだから。だから必死で明るくふるまったんだよ」
この言葉を聞いて、ああそうか、夫も辛かったけれど、一生懸命頑張ってくれたんだ、そう気づいて少しだけ夫を見直しました。
どうせなら、死ぬまで言わなければもっとかっこよかったのにな…。
けれどやっぱり思うんです。長男にとってこの人がお父さんで、本当によかったなー、と。
この言葉を聞いて、ああそうか、夫も辛かったけれど、一生懸命頑張ってくれたんだ、そう気づいて少しだけ夫を見直しました。
どうせなら、死ぬまで言わなければもっとかっこよかったのにな…。
けれどやっぱり思うんです。長男にとってこの人がお父さんで、本当によかったなー、と。
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