狭くて深い興味を強みに変える

ヒントは連想ゲーム!息子の「こだわり」を燃料に変えた、世界を広げる秘策の画像
Upload By 林真紀
マインクラフトにハマっていった息子は、本屋さんで攻略本を欲しがるようになりました。ところが攻略本は、小学校1年生には読めない漢字や英語表記などが満載です。

私は負荷が大きすぎるとすぐに投げ出してしまう息子の性格を知っていたので、「攻略本はもうちょっと大きくなってから買おうよ」と言ったのですが、息子はどうしても引き下がりません。結局私のほうが根負けし、何冊か購入することになったのです。

攻略本への興味もいつまで持つやら。そんなことを考えていました。

ところが蓋を開けてみてびっくりです。
息子は漢字も英語表記も、辞書を使ったり、私や娘に聞いたりしながら、必死に読みこなしているのです。発達障害のある息子の「こだわり」や「狭くて深い興味」が、強みに変わった瞬間だったように思います。最近は、気付けば攻略本を読んでいるので、これも思う存分ハマらせてみようと思い、口を出さずに見守っています。

興味の対象を「取り上げず」に「広げる」

このように、うちの息子は「トミカ」→「レゴ」→「マイクラ」という感じで、狭くて深い興味を少しずつ広げていくことができました。発達障害のある子どもはこだわりが強いため、ひとたび「好きなもの」にこだわり始めると、親も振り回されて疲れてしまうことがあります。

けれども、そのこだわりを取り上げてしまわないことが大切だと強く感じます。決して取り上げず、思う存分遊ばせて、連想ゲームのようにそこから少しずつ世界を広げていくことが重要だと思うのです。

子どもの世界を広げたいと願うのは多くの親が同じだと思います。けれども、そのこだわりを否定して、全く別のものを与えても、子どもは不安になるだけです。親子の信頼関係も崩れてしまうと思います。

興味の対象を「取り上げず」に「広げる」、全く違うものを持ってくるのではなく、その興味の対象と重なるものを増やしていく。そのうちに、不安なときに小さな世界に逃げ込むばかりだった子どもが、自らの世界を広げていくために好きなものを開拓していくようになる日が来るかもしれませんね。
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