感覚過敏の子ども時代を振り返って。あの頃こんな気持ちだった!大人にこうして欲しかった!【日常生活編】

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20代後半で、ASDとADHDだと診断された私。子どもの頃は、今以上に触覚・聴覚過敏がありました。過敏からくる「つらさ」を日々感じていたけれど、うまく大人に伝えることができず、1人で抱え込むしかありませんでした。

今回は、子ども時代に、日常生活を送る中で感じていたこと、つらかったことなどを書いてみようと思います。発達障害がある人がどう感じていているのか分からない!何を考えているか知りたい!という人にぜひ読んでもらいたいと考えています。そしてぜひ、適切なサポートをしてあげてください。

凸庵(とつあん)
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いつもの場所に枕がないと、泣きわめいていた4歳の私

私は昔から、質感やにおいにこだわる子どもでした。

4歳くらいのころは、タオルケットとパジャマと枕が、私の3大お気に入りでした。くるまったり抱えたりしていると、自分のにおいがしてとても安心できた記憶があります。

特に気に入っていた枕は、よだれや汗でベトベトになっていましたが、いつもの場所にないと私が泣いていやがったため母親も洗濯ができませんでした。そのためあまりに汚くなってしまい、数年くらい使ったころに親戚のおばさんまで出動して、枕と引きはがされてしまい、捨てられてしまいました。

なぜそこまで、枕にこだわっていたのでしょうか。

あのときの気持ちを、言葉であらわすとしたら…

大好きな肌触りで、ぽかぽかあたたかくて、自分のにおいのする寝具にくるまれていると、ものすごい幸福感と安心感に包まれました。あの感覚を言葉にするのは難しいですが、例えるなら南国リゾートホテルのプールで優雅な時間を過ごしている以上に、幸福で満たされた気持ち。

そこまでの幸福感を得ることができるものなので、引きはがされるのがとても嫌だったのだと思います。南国リゾートホテルでゆっくりしていたら、突然の仕事が入り急遽帰国しなければいけないような状況…というイメージといえば伝わりやすいかもしれません。

外の世界が不安だらけな私に、安心を届けてくれるもの

ストレスがかかったり不安なときは、好きなもので五感を満たしていたくなります。程度は軽くなりましたが、これは大人になった今でもやっています。例えば好きな曲を聴いたり、好きな肌触りのものを触っていたり、好きな香りをかいだり…。

子どものころは、幼稚園や公園など、家の外で遊ぶのは不安でいっぱいだったと記憶しています。

幼稚園に通っていたころを思い返すと、
■周りの子どもたちといても楽しくない
■いろんな子がいろんなことを大きい声で言っているのでうるさい
■みんながやっているからという理由で、やりたくないことをやらされる


ぱっと思い出しただけでも嫌だなぁと思っていたことがこれだけ思い浮かびます。子どものころの私にとって、家の外は不安でいっぱいでした。だから、好きなもので満たされたかったのだと思います。好きなものは、外の世界でたくさんの不安を感じて疲れてしまった自分に、安心を届けてくれる存在だったのです。

きっとどの子も多かれ少なかれ、持っていることで安心できるものがあるのではないでしょうか。外への不安感が強い、特性のある子なら、なおさらです。もしどうしても取り上げる必要がある場合は、他の方法で安心させてあげたり、交渉してみるのがよいと思います。

洋服のタグや羊毛のようにチクチクする服が苦手

子どものころの私は洋服のタグがチクチクするのが、とても苦手でした。兄も弟もとても嫌がっていたので、我が家にある服はどれもタグがきれいに切り取られていたようです。

素材では羊毛のセーターなど毛足が長い素材の服もチクチクするので苦手でした。下着を着ていても肌に刺さってくるからです。今も羊毛の服は着れません。単純に痛いんですよね…。

あとはゴムがきつく、締めつけてられる服や下着も苦手でした。特に靴下は大の苦手で、外に出るときは仕方なくはいていましたが、家に着いたらすぐに脱いでいました。

服に締めつけられると、締めつけられている箇所がずっと気になってしまい落ち着かないのです。私の場合肌が弱かったので、ゴムのあたる部分が、かゆくなってしまうこともよくありました。一日中ずっと体のどこかがほんの少しだけかゆいというような状態です。

こんな状態じゃ、落ち着かないし、集中できませんよね…。

ぶかぶかで、肌にまとわりつかない服が好き

よく着ていた服は、ぶかぶかして肌にまとわりつかない服です。例えばカーゴパンツやトレーナー、パーカーなどはよく着ていました。着ていても、それほどストレスを感じなかったことが、気に入っていた理由です。

最近はユニクロのシルキードライの下着が、とてもいいなぁと思っています。私が子どものころはなかったので、当時の自分が気に入るかどうかは分かりませんが、もし感覚過敏で下着選びに困っているなら、ぜひ試してほしいです。全般的にごわごわしていないやさしい肌触りの生地なところが気に入っています。

触覚が過敏なお子さんには、ぜひゆったりしていたり、肌触りのよい服を用意してあげてほしいなと思います。

晴れの日は目を開けられないほど、日光が苦手

私は子どものころから日光がとても苦手でした。晴れている日はギリギリまで目を細めて外に出ていました。まぶしい蛍光灯などでも同じように目を開けていられません。強い光を受けると、目がヒリヒリするような刺激を感じます。ライターなどの火でジリジリと目をあぶられるような刺激です。

そのため外出するときには、サングラスが手放せません。子どものころはお小遣いで100均のサングラスを買い、車で移動するときなどは必ずつけていました。外を歩くときにつけていると他の子たちからからかわれてしまうので、仕方なく外していました。

お子さんが、外に出た時にものすごく目を細めているようであれば、サングラスをつけてあげると喜ばれるかもしれません。もし喜んでもらえるようであれば、色が薄い普通の眼鏡のようなサングラスを買ってあげるとよいと思います。色が薄ければ普通の眼鏡と同じように着用することができるので、どこにでもつけていけるし、他の子どもにからかわれることもないのでおすすめです。

にぎやかな場所では、全部の音が同じ音量で聞こえてくる

私は昔から人混みやにぎやかな場所が苦手です。例えば年末年始の東京駅や、人がたくさんいるカフェや居酒屋あたりを想像してください。

他の人がどう聞こえるのかは分かりませんが、私は昔からその中にいると全部の音がそのままの音量で聞こえます。感覚としては、youtubeなどで動画を、5~8つ同時に再生しているようなイメージです。

その状態で一つだけ聴きたい曲を追加で再生してみてください。全然聞こえないわけじゃないけれど、ところどころ他の音が邪魔をして、聞き取りづらいと感じると思います。がやがやしているところで私が相手と話をしているときは、そういう状況で聴きたい曲を聴く状態とよく似ています。

子どものころは、その音をどう処理していいのか分からず、すぐに具合が悪くなっていました。どこかに出かけても、人混みの中にいると具合が悪くなってしまうので、目的地についたとたん「もう帰りたい!」と駄々をこねていました。

わがままなのではない、にぎやかな場所ではすぐ疲れてしまう

いまでもにぎやかなところは苦手です。出かけても、3時間もすると疲れて眠くなってしまいます。大人になって、さまざまな対処方法を身につけてもこうなのですから、子どものころの自分はもっとつらかったはずです。

駅やショッピングモール、スーパーなどに行くとすぐ疲れてしまうお子さんもいらっしゃると思います。おそらくその子にとってにぎやかな場所は、youtubeで同時に複数の音楽を流しているような環境なのだと思います。

最初は本当にわくわくしているのに、いざ到着すると人の声やBGM、お店のアナウンスなどが同時に聞こえてきて、どう処理していいのか分からず具合が悪くなってしまうのです。だから、叱らないであげてください。本人には悪気はないのです。大人の私でも家に着いたらすぐ寝てしまうくらい疲れてしまうのです。

もし家族で出かけたいなら、自然の中とか、静かな場所がいいかもしれません。

まとめ

子どものころの自分が感じていたこと、困っていたことを、言葉にして表現してみました。もちろん、私個人が感じたことなので、万人にはあてはまらないと思います。

それでも、
■わが子が何か困っている様子なのだけれども何に困っているのか分からない。
■わが子があまり自分のことを話してくれなくてよく分からない。でもどう感じているのか知りたい。


そう思っていらっしゃる親御さんや周囲の方の参考にしてもらえたらと思います。そして、困っているのにどう伝えたらいいか分からない子どもたちが、少しでも暮らしやすくなるといいなと願っています。
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