にぎやかな場所では、全部の音が同じ音量で聞こえてくる

私は昔から人混みやにぎやかな場所が苦手です。例えば年末年始の東京駅や、人がたくさんいるカフェや居酒屋あたりを想像してください。

他の人がどう聞こえるのかは分かりませんが、私は昔からその中にいると全部の音がそのままの音量で聞こえます。感覚としては、youtubeなどで動画を、5~8つ同時に再生しているようなイメージです。

その状態で一つだけ聴きたい曲を追加で再生してみてください。全然聞こえないわけじゃないけれど、ところどころ他の音が邪魔をして、聞き取りづらいと感じると思います。がやがやしているところで私が相手と話をしているときは、そういう状況で聴きたい曲を聴く状態とよく似ています。

子どものころは、その音をどう処理していいのか分からず、すぐに具合が悪くなっていました。どこかに出かけても、人混みの中にいると具合が悪くなってしまうので、目的地についたとたん「もう帰りたい!」と駄々をこねていました。

わがままなのではない、にぎやかな場所ではすぐ疲れてしまう

いまでもにぎやかなところは苦手です。出かけても、3時間もすると疲れて眠くなってしまいます。大人になって、さまざまな対処方法を身につけてもこうなのですから、子どものころの自分はもっとつらかったはずです。

駅やショッピングモール、スーパーなどに行くとすぐ疲れてしまうお子さんもいらっしゃると思います。おそらくその子にとってにぎやかな場所は、youtubeで同時に複数の音楽を流しているような環境なのだと思います。

最初は本当にわくわくしているのに、いざ到着すると人の声やBGM、お店のアナウンスなどが同時に聞こえてきて、どう処理していいのか分からず具合が悪くなってしまうのです。だから、叱らないであげてください。本人には悪気はないのです。大人の私でも家に着いたらすぐ寝てしまうくらい疲れてしまうのです。

もし家族で出かけたいなら、自然の中とか、静かな場所がいいかもしれません。

まとめ

子どものころの自分が感じていたこと、困っていたことを、言葉にして表現してみました。もちろん、私個人が感じたことなので、万人にはあてはまらないと思います。

それでも、
■わが子が何か困っている様子なのだけれども何に困っているのか分からない。
■わが子があまり自分のことを話してくれなくてよく分からない。でもどう感じているのか知りたい。


そう思っていらっしゃる親御さんや周囲の方の参考にしてもらえたらと思います。そして、困っているのにどう伝えたらいいか分からない子どもたちが、少しでも暮らしやすくなるといいなと願っています。
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