幸せな将来のための進路選択を。学校選びでも仕事選びでもブレない、私の「選択基準」とは

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特別支援学校での生活も、残すところあと1年。高等部の先生方と一緒に、卒業後の息子の進路について考える段階となりました。進路面談では先生方のサポートの手厚さに感謝し、特別支援学校に進学できたことのありがたさを、改めて感じました。

卒業後の進路選択でも、私には大切にしたい基準があります。その基準とは…

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『子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方』の著者の立石美津子です。

特別支援学校高等部に通う息子。進路面談前に、希望の事業所を伝える

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息子は、来年度はいよいよ学校生活最後の高等部3年生になります。通っている特別支援学校で、高等部卒業後の進路についての面談がありました。進路面談の前には、どこで実習をしたいか、つまり卒業後はどこで働いたり訓練したいかという希望票を提出します。

前回のコラムでご紹介した通り、息子は企業実習で「うちで働いてもらうのは難しいです」と断られた経験があったので、私は「息子には卒業してすぐに、企業就労するのは無理そうだなあ」と考えました。
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そして、希望するのは「就労移行支援事業所」、具体的な事業所名についても学校側に伝えました。これがその用紙です。
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就労移行支援事業所とは

就労移行支援は「障害者総合支援法」にもとづいた障害福祉サービスです。一般企業等への就職に向けて、就労に必要な知識・能力の向上を図ります。


就労移行支援事業所は、障害のある方の一般企業への就職をサポートする通所型の福祉サービスです。身体障害、知的障害、精神障害の他に発達障害や難病の方も対象とし、手帳の有無にかかわらず、医師の診断や自治体の判断など就職に困難が認められる方がご利用になれます。
サービス内容は事業所によって異なりますが、仕事に関する知識やスキルアップと就職活動のサポート、就職後も長く働き続けられるよう職場への定着支援も行っています。

出典:https://works.litalico.jp/syuro_shien/about/

希望する事業所は事前に見学!ベテランの先生方の手厚いサポート

面談日、教室に入ると担任2人と進路担当の先生が座っていました。

進路担当の先生が「今朝、お母さまが書かれたご希望の就労移行支援事業所を見学に行ってきました。お母さまとお話するまえに見学をしたおきたいと思ったので…」と言うのです。なんと、面談前に見に行ってくれていたのです!

「先生、お忙しい中、わざわざ息子のために足を運んで下さったんですね。ありがとうございます!」と、びっくりしつつ、お礼を伝えました。

先生は「それでですね、お母さま、来年度の実習計画はこれこれこういう風にして…希望先を学校長の名前で依頼して…もし、実習後、内定が出なかったら次の策として、区内の別の就労移行支援事業所を探しておいて…」こんな風にドンドン決めてくれるのです。

最後に担任と進路の先生から「お母さま、今日は寒い中、またお忙しい中、お越し下さって有難うございました」
私は「いやいや、それはこっちのセリフ。先生方、息子のためにいろいろと考えて下さって、本当に感謝しています!」と心の中で叫びながら、頭を下げました。

こんな話をすると、子どもが特別支援学校の高等部に通っていない友人からは「過保護すぎる学校!」と言われます。でも、私は「過保護でもありがたい。親の力ではできないことを、学校側が交渉してくれる。これも特別支援教育の良い面」と思っています。

進路を選ぶ基準は「子どもが生き生きと過ごせる場所か」

帰り際、担任から次のようにも言われました。「高等部3年生になると保護者間で様々な情報が飛び交います。やはり、あっちの事業所がいい。こんな企業もあるなどさまざまな噂が流れます。でも、それに惑わされず、ぜひ、今の信念がブレないようにしてくださいね」と。

私が「企業!企業!」と言わなかったので、先生方はホッとしていたのかもしれません。なかには、わが子が企業就労が難しい状態であっても「どうしても企業じゃないと嫌だ!」と保護者が主張する場合もあるようですから…。

もちろん「健常児も障害児も分けへだてなく、障害児も通常学級で学ばせるべきだ」という考えもありますが、私は息子の能力に合った教育環境で学ばせたいと思い、特別支援教育をずっと受けさせてきました。

私は 「子どが生き生きと自分らしく過ごしたり、自分の力をのびのびと育むことができるのか」という基準で最適な場所を考える姿勢は、就学においても就職においても同じだと考えています。

企業就労が企業側にとっても受け入れが難しく、また子どもにとってもストレスが多い環境になるのだとしたら、企業にこだわることはないと思うのです。

特別支援学校高等部での3年間は、将来の基礎固めの時期

中学の特別支援学級で同じクラスだったお子さんが、特別支援学校ではない高等学校へ入学しました。道でばったりあったとき、お母さまが卒業後のことを相当悩んでいました。私が「就労移行支援事業所」の話をしたら、「それなあに?」との返答でした。

「この言葉さえ知らないんだ…。特別支援学校に通っていない場合は、学校側も障害のある子の進路に対応してくれず、情報が入らない環境になってしまうんだなぁ」と感じました。

特別支援学校高等部での3年間は、卒業後の長い人生の中でどのような場所で過ごすのか、将来の生活の基礎固めをする大切な時期です。その時期に、経験豊富な特別支援学校の先生方のサポートを得られることは、保護者にとっても子どもにとっても、大変ありがたく貴重な機会となります。

実習や学校の先生との面談、そして中学時代の同級生の保護者との話を通して、改めて「私たち親子が、特別支援教育を受けられる恵まれた環境」にいることに感謝しました。

息子の笑顔が絶えぬように

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知人からもらった阪急電車のプラレールを眺め、幸せ感満載な息子
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保護者だけでなく、学校の先生も、息子の将来のことを考えて、あれこれ計画を立ててくれます。

本人はと言うと…

■障害者雇用枠での一般就労
■就労移行支援事業所
■就労継続支援A型
■就労継続支援B型
■生活介護

などの違いも分かっていません。先のことなど関心がない様子です。「今日の晩ごはんはなに?」と今のことしか考えていないようです。
過去や未来に縛られることなく、今日一日のことを考えて生きています。周りに支えられ、誰より「幸せな人」なのかもしれません。でも、母である私は、この笑顔を絶やすことなく、幸せに生きてほしいと改めて願ってしまいます。

そのためにも、多くのサポートを受けられるように、できる限りのことをしたいなと考えています。

このコラム書いた人の著書

立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方
立石 美津子
すばる舎
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