自分のどこが悪いのかわからない!大人への恐怖感は増すばかり…

6年生の最後の通知表。忘れもしません。私にとって決定打となる言葉が書いてありました。

「人間関係のトラブルが多すぎます」

この評価を見て、母は激しく怒りました。「情けない!こんなこと6年生で書かれる子がどこにいるのよ!」。

今となれば、母が怒る気持ちも理解できます。自分の子どもがトラブルメーカーだなんて書かれたら、絶望してもおかしくありません。でもまだ6年生だった私は、なぜ自分が人間関係につまづくのか、まったくわかりませんでした。

私は、どうしたらいいのか、何をしたらいいのか検討もつかないまま、ただただ「大人が怖い」「先生はみんな私を悪く思うんだ」という恐怖を抱えたまま小学校を卒業することになります。中学に入っても「大人が怖い」という気持ちは消すことができず、先生の前に出ると口が利けなくなるという症状に苦しみました。

どうしたらいい?身近な大人は、解決策を一緒に考えほしい

ADHDの女の子は、幼少期は「おしゃべりが止まらない」という特性ばかりが目立つことも多いようです。それゆえに発達障害とは気づかれず、本人の態度の問題にされがちと言います。けれども発達障害のある子は、自分のどこが悪いのか、どうすればいいのか、答えが見えない場合も多いと思います。

子どもにとって「なぜこうなるのかわからない」というのは、大きなストレスを感じる状態となります。さらに私の場合は、白か黒かでしか考えられない0−100思考が強かったため、なぜだかわからない問題については、すべて「自分が悪い」か「相手が悪い」という考えに行き着いてしまっていました。その結果、強い自己否定感と他者への攻撃性が生まれ、ますます人間関係がうまくいかなくなる悪循環に陥りました。

「人の話を聞かずにしゃべり続けたら、相手は嫌な気持ちになる。だから人間関係がうまくいかない。人の話を聞くにはどうしたらいいかな?」「授業中は手をあげて、先生に名前を呼ばれてから話すというルールがあるんだよ」ということを、信頼できる大人が共に考えてくれていたら、私はここまで苦しまなかったかもしれません。

私の幼少期の経験から言えるのは、次の2つのことです。ネガティブな評価をネガティブなままに放置しておかないこと。そして大人が共に解決法を考える。子どもに寄り添い、一緒に考えることで、子どもの生きにくさはきっと少しずつ解消されていくのではないかと考えています。
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