【新刊紹介】発達障害がある女の子の子育てや支援者必見の保護者支援のポイントなど!今読みたい学びの4冊

2018/05/03 更新
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新年度のはじまりの慌ただしさが落ち着いてくる5月。生活に慣れて気持ちが晴れる人もいれば、逆に課題やこれからの心配ごとが出てきた人もいるかもしれません。

そんな時に参考にしたい本をピックアップ!発達障害がある女の子の保護者が知っておきたいことや、支援者が保護者とよりよいコミュニケーションをとるためのポイント、会社で働く発達障害当事者のよい人間関係づくりで参考にしたい本など、注目の新刊情報をお届けします。

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「発達障害」をテーマにしたさまざまな本が続々登場!

「発達障害について書かれた本は難しそう」というイメージはありませんか?今は、さまざまなタイプの本が出ています。イラストを中心にしたものや、項目を細かく分けることでどこから読み始めても大丈夫なものなど、読みやすい本がたくさん出版されています!

また、保護者向け、支援者向け、教育者向け、当事者向けといった、それぞれの立場向けに書かれた本も多くあります。専門家の経験や知識が盛り込まれた本は、学びや気づきを得られるものばかりです。

今月の注目の新刊を紹介します!

お母さんにも支援者にも読んでもらいたい!『発達障害の女の子のお母さんが、早めに知っておきたい「47のルール」』

以前、LITALICO発達ナビでも特集して反響が大きかった「女の子の発達障害」がテーマの本です。著者は名古屋市内で放課後等デイサービスの事業所を運営する、健康運動指導士・介護福祉士の藤原美保さんです。

発達障害がある女の子は、おしゃべりが止まらなかったり、逆におとなしすぎたりと、周りに迷惑をかけることは少ないけれど、本人は困っていることが多い場合があるそうです。そのため、周囲から発達障害のことを気づかれないまま成長することも少なくありません。また、障害に気づかれにくいことから、「性の被害者」になってしまうこともあるそうです。

この本では、なぜ性被害に遭いやすいのかという解説から、思春期を迎える前に行いたい性教育のことまで、子どもたちを守るためのポイントや実践的なアドバイスが、分かりやすくまとめられています。

発達障害があると分かった段階から、周囲からの言葉をどう受け止めるか、子どもの将来のために何をしたらいいかなど保護者としての心構えも書かれています。

作業療法士の小松則登さんとの対談では「私たちが子どもたちのためにできることは?」と支援側としての思いを語り合っています。すでに支援を利用している人にとっても、普段のコミュニケーションだけではわからない支援側の率直な声を知ることができるかもしれません。(発行:2018年3月25日)
発達障害の女の子のお母さんが、早めに知っておきたい「47のルール」
藤原美保
健康ジャーナル社
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保護者とのコミュニケーションに悩んだら…『Q&Aで考える保護者支援:発達障害の子どもの育ちを応援したいすべての人に』

発達障害のある子どもたちへの支援は少しずつ広がりつつありますが、その保護者への支援にはなかなか光が当たらず十分ではありません。この本は、発達が気になる子どもの育ちを支援する保育士、教員、療育の関係者などの立場から保護者への声かけの悩みについて質問し、著者が回答するスタイルで保護者支援のあり方を考えています。

言語聴覚士で「子どもの発達支援を考えるSTの会」代表でもある中川信子さんが一つひとつの質問に丁寧に回答しています。相談の内容は「仕事で忙しい保護者になんと言えば?」「療育に通うといいとわかっているのに、通う決心がつかないお母さんへの声かけ」など具体的です。保護者と支援者の状況を丁寧に整理し、コミュニケーションに活用したいツールなどの紹介や、具体的な対応のアドバイスが掲載されています。

保護者も支援者も一生懸命だからこそ、なかなかはっきりとは伝えられなかったり、意見が食い違ったりという悩みは少なくありません。ただ、子どものよりよい成長を願う気持ちは共通しています。保護者の気持ちを汲み取りながらコミュニケーションを工夫することで、ともに子どもの育ちに寄り添えるようになるのではないでしょうか。

保育園や幼稚園、学校、療育などの現場で子どもたちの支援に関わっている人たちを支えてくれる本です。(発行:2018年4月20日)
Q&Aで考える保護者支援:発達障害の子どもの育ちを応援したいすべての人に
中川信子
学苑社

法律から療育、教育、就労など各方面の専門家が執筆。『発達障害の早期発見と支援へつなげるアプローチ』

「発達障害」という言葉が知られるようになり、法律の施行によって支援も受けられるなど徐々に社会は変わりつつあります。しかし、特性への理解はまだまだです。家庭では「何を考えているのかわからない」と虐待の理由になったり、学校では先生の指示を理解できず「反発している」と誤解され、ますます叱られるということも。

そのままでいると、症状が悪化し、自己評価が低下、周囲から「からかい」や「いじめ」を受けたり、心理的に追い込まれて「不登校」「引きこもり」などの二次障害につながる恐れがあります。社会人になってからも苦手な業務に苦労したり人間関係がうまく築けず、退職せざるを得ない状況になるなど、ライフステージが変化しても発達障害がある人にとって厳しい環境があるといわれています。

このように、「二次障害」への危機感も高まり、早期発見・早期支援の重要性が示されるようになってきました。この本は、発達障害に関わる療育や教育、就労、虐待・引きこもり、行政、家族支援といった各分野を専門とする13人が執筆。

国内外の先進的な取り組みや事例、データなどをもとに現状を丁寧に分析した内容です。現在の問題点や課題、これからの展望など、専門的な内容ですが、発達障害に関わる幅広い分野を網羅しており、知識を得ることができます。発達障害について詳しく知りたい人におすすめの1冊です。(発売:2018年4月27日)
発達障害の早期発見と支援へつなげるアプローチ
市川 宏伸
金剛出版

社会人のコミュニケーションのポイントは!?『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が会社の人間関係で困らないための本』

「ちょっとしたことでうまくいく」シリーズの新作が発売されました。今回は、「会社の人間関係」に特化した内容になっています。発達障害のある人は、コミュニケーションに苦手があることで、社会に出ると「マナーが悪い」と思われてしまうことがあります。そうしていくうちに本人が社内外での人間関係に悩んで、仕事を長く続けられないといったケースもあるのです。そんな悩みの対処法として、仕事でのやりとりをスムーズに行うための工夫をイラストで解説しています。

この本では、最初にADHDやADD、ASD、LDといった発達障害の特徴がまとめられています。例えば、ADHDでは「時間を守れなかったり、時間の見込みを立てて行動したりするのが苦手」、ASDは「報連相が少ない、あるいは過多」といった職場で起こりうる課題があげられています。ここで苦手なことを確認できると、自分がどの章を中心に読んだらいいかも分かりやすくなりそうです。

章ごとに「身だしなみ」「聞く力」「社会人のマナー」「報告・連絡・相談」「会議・雑談」「書類、プレゼン、メール」をテーマに、トラブルの事例と原因、解決法を紹介しています。相手が不快に感じる声かけや、取引先へ行くときの身だしなみチェックリストなど、教えてもらう機会があまりない部分もカバーされています。

コミュニケーションがうまくいけば、仕事がもっと楽しくなるかもしれません。自分に合う工夫を、探してみませんか。(発行:2018年4月18日)
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が会社の人間関係で困らないための本
對馬 陽一郎 (著)、 安尾 真美 (著)、 林 寧哲 (監修)
翔泳社

まとめ

これからの生活に備えるため、今の生活をよりよくするために保護者や支援者、当事者の方などそれぞれの立場から参考になる本を紹介しました。

専門的な知識と経験を持つ人たちのアドバイスは、気づきや学びを得られることが多いと思います。気になる本があればぜひ手にとってみてください。
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