仕事体験テーマパーク「カンドゥ―」にて“発達障害のあるお子さまの対応”について研修しました!

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さまざまな仕事を体験できるテーマパーク「カンドゥ―」で、「発達障害のあるお子さまの対応」を学ぶ研修を2018年7月6日(金)に実施しました。カンドゥ―で働くスタッフが、発達障害の理解を深めて対応のポイントを身につけることが目的で、研修講師としてLITALICO発達ナビ編集長の鈴木悠平が登壇しました。会場は終始和やかな雰囲気ながら、スタッフのみなさんが熱心にメモを取る場面もありました。この記事では当日の研修の様子をお伝えします!

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発達ナビ編集部
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30種類以上の仕事を体験できる「カンドゥー(Kandu)」って?

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「カンドゥ―」はイオンモールキッズドリーム合同会社が、イオンモール幕張新都心・ファミリーモールで運営するテーマパーク。3歳から15歳のお子さまとその保護者が利用でき、モデルや警察官、パイロットをはじめ、30種類以上の仕事を体験できます。家族で参加できるアクティビティも多数そろっていて、親子3世代で楽しめるのも魅力です。

エントランスを抜けるといろいろな仕事体験ブースが並んでいて、どこで仕事をしようか考えるだけでもワクワクします。辺りを見回してみると、なんとユーチューバ―の仕事を体験できるブースを発見!ほかにも魔法使いや勇者といった、カンドゥ―ならではの面白いアクティビティがそろっています。
※クリックするとカンドゥーのホームページへ遷移します

「誰もが安心・安全に楽しく過ごせるように―」スタッフ研修を実施!

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撮影:鈴木江実子
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日々、たくさんの子どもたちが遊びに来るカンドゥ―の中には、障害や病気のあるお子さんもいます。カンドゥーを訪れるすべての子どもたちに楽しんでもらいたいと、日々試行錯誤してきたスタッフたちですが、障害特性ゆえの困りごとに対して、どんなかかわり・サポートをすればよいのかわからずに悩むことも少なくないようです。

そこで、カンドゥースタッフのみなさんが、発達障害をより深く理解し、多様な子どもたちが安心・安全に楽しめるようなかかわり方を身につけるための研修を実施することとなりました。

研修には、カンドゥ―のスタッフ、イオンモールキッズドリーム合同会社のマネージャー、社員から約50人が参加。研修講師として、LITALICO発達ナビ編集長の鈴木悠平が登壇しました。

研修では5人ほどのグループをつくり、ワークやレクチャーで今まであった事例を振り返りながら、発達障害のある子と対応する際のポイントについて学びました。

【ウォーミングアップ】「制限しりとり」でコミュニケーションの難しさを体感!

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撮影:鈴木江実子
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まずは、障害のある当事者の困難を体感するゲーム「制限しりとり」に挑戦。手で眼鏡をつくって視野を狭めたり、耳をふさいだりした状態で2分間しりとりを行いました。簡単なゲームですが、参加した人たちは思うように伝わらないもどかしさを感じているようでした。

体験後、「表情が見えないから伝わっているのか分からなくて繰り返し言ってしまう」「聞えにくいから一瞬誰が話しているのか分からない」など、制限された状態でコミュニケーションを取る難しさを共有。「自分が聞えないので、次の人に伝えるときに大きく口を開けて伝えるようにした」といったアイデアを取り入れた人もいました。

置かれている状況や表現方法はみんな違うから

鈴木編集長は「障害のあるお子さんが置かれている状況は、われわれが想像している感覚と違います。でも何もできないというわけではなくて、そういった状況に置かれたときの伝え方や表現方法には、お互いにさまざまな可能性があるということを念頭に置いていただけたらと思います」と呼びかけました。

【レクチャー】困りごとは個と環境の相互作用によってうまれるもの

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撮影:鈴木江実子
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発達障害は、先天的な脳機能の偏りによって社会生活に困難が生じる障害のことですが、困りごとやトラブルはその子の障害特性だけが起こしているわけではありません。鈴木編集長は「困りごとは個と環境の相互作用によって生まれるもの」だと考えています。

“個”は、一人の人間のこと。性格や好み、感覚、学習力、コミュニケーション能力など、その人が持つ特徴が含まれます。

“環境”は、周囲の人間や物理的環境のこと。人との関わり、学校、光や音の加減、物の色合いのような、周りにあるひと・場所・モノすべてが環境です。

障害のある子は、障害特性ゆえに周囲の環境とかみ合いにくいことが多く、困りごとに遭遇しがちですが、周囲の環境がほんの少しでも整えば困りごとは軽減されると言えます。

”周囲の環境”となる人たちに何ができる?

そういった子どもの周囲にいる人ができる取り組みは、大きく分けて2つあります。

・障害がある子の体の特徴・感覚・性格・好み・コミュニケーション能力について知ろうとする
・自分を含む環境(ひと・場所・モノ)を整える

障害のある子にとって周囲の環境要因になる人たちが、歩み寄って環境を調整することで、その子が周囲の環境に足を踏み入れやすくなります。環境を整えていくことには、多様な人が生きやすい社会の実現や相互理解の促進といった幅広い可能性が詰まっているのかもしれません。

【グループワーク】これまでの対応を振り返って

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撮影:鈴木江実子
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鈴木編集長のレクチャーの後は、いよいよグループワークへ!これまでに対応してきた事例から「対応に困ってしまった場面」を思い出すワークをしました。

参加者が挙げた実例を1つ紹介します。
パイロット体験で、男の子が「ここ大きい音する?」と不安になっていたときのこと。スタッフは「1回やってみて途中でやめることもできるよ」と伝えました。始まる前はずっと音について気にしていた男の子でしたが、結果的には最後まで嬉しそうに取り組んだそうです。

音の大小判断は個人差があるため適切に答えにくいもの。「やってみて厳しいと感じたら途中でやめられる」という選択肢を用意することで、男の子が安心して体験できたケースです。

振り返ったところで、対応における3つのポイントをレクチャー!

障害のある子の対応には、3つのポイントを押さえておくことが重要です。

・安心・安全をつくる
・伝わる伝え方をする
・逃げ場をつくる

発達障害のある子どもたちは新しい場所、初めてやる物事に不安を感じやすい傾向があります。そのため、これから何が起こるのか、どんな風に行動すればいいのか、困ったときはどうすればいいのかをあらかじめ説明しておくと、子どもたちが安心できます。

伝えるときは、話をする前に「聞いている状態か」確認することが肝心です。その子に聞いてもらえる環境をつくった上で、内容は短く、具体的にまとめるのがポイント。難しい内容はイラストや写真を使って説明すると理解がスムーズになります。

それから「失敗しても大丈夫」と逃げ場を用意するのも忘れずに。近くにその子を詳しく知るお母さんやお父さん、学校の先生がいれば、事前に必要な配慮や向き合い方のコツを確認するのもおすすめだそうです。

【ロールプレイ】パークでの環境調整術を身につける

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撮影:鈴木江実子
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最後は、グループワークで挙がった「対応に困ってしまった場面」についてロールプレイにチャレンジしました。ポイントは以下の3つ。

・どんな子どもが何をしようとしている場面か
・何に困っているか(個と環境の分析)
・3つのポイントを踏まえるとどう対応できるか

各自ロールプレイを終えたところで、スタッフを代表して1つのグループに発表してもらいました!モデルブースで、子ども役3人(発達障害のある子が1人)、スタッフとお母さんが1人ずついる設定のロールプレイです。

モデルの仕事体験では、衣装に着替えてウォーキングとポージングの練習をした後に観客が待つランウェイを歩きます。盛り上がる音楽とそれに合わせた照明で、本格的なモデル気分を味わえる人気のアクティビティです。

モデルの衣装選び、ピッタリのサイズを着てもらうにはどうする?

モデルに欠かせない衣装選びで起こった出来事です。

どうしても小さいサイズの洋服が着たいと言う子ども。小さい洋服だと丈が短くてアンバランスな着こなしになってしまい、またお子さんの下着も見えてしまう…という状況。自分の好きなものを選んでほしいけど…もうワンサイズ上の方が良いのではないか…と私案するスタッフ。一体どうやってコミュニケーションをとるのでしょうか?

そこでスタッフは4つの環境調整に試みることに!

①お母さんに相談「お子さんが小さいサイズを着たがっていますけど、どうされますか?」
②お母さんにもお着替え室に入ってもらい、子どもの緊張をほぐす
③その子の意思を尊重するため、まずは希望の小さいサイズを着てもらう
④次に同じ洋服の大きいサイズの方を着せてみる

サイズを確認するために、鏡で正面・背後から確認してもらうも、小さい方を着たいと言われてしまいます。スタッフも諦めずに、もう1つの工夫を導入。

⑤「何色が好き?」と好きな色を尋ねる

サイズの合うものの中から、その子どもの好きな色の洋服を全部持ってくることで、最終的に自分に合ったサイズの洋服を選んでくれました。

このようにスタッフがあらゆる視点で環境を整えようと努める背景には、発達障害のある子どもや家族にも安心して楽しい時間を過ごしてもらいたいという思いがあります。

理解が深まることでみんなが楽しく過ごせる場所へ

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発達障害のあるお子さんをもつ保護者には、「子どもにはいろいろな経験をさせてあげたい!けれど、周囲に迷惑を掛けないか?かえって本人の失敗体験にならないか?」と、一歩踏み出すことが難しい場合が多いかもしれません。

少し迷いがある中、お出かけした先に「発達障害のある子にどう接したらいいだろう?」「どうしたら喜んでもらえるかな」と考えてくれるスタッフがいれば心強いはずです。

カンドゥ―では「発達障害のあるお子さんにも楽しんでほしい」という思いのあるスタッフが待っています。今回の研修でも、熱心にメモを取ったり、活発に意見交換をしたりと、発達障害の理解を深めようとする姿が見られました。

夏休みの思い出づくりに、ぜひカンドゥ―へ足を運んでみてください!
※クリックするとカンドゥーのホームページへ遷移します
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