先生がアツいと子どもが変わる!?花まる学習会の授業が「生き抜く力」を育てるワケ

ライター:発達ナビ編集部
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「将来『メシが食える大人、モテる人』を育てる」という理念を掲げる学習塾・花まる学習会。その授業の様子は、一般的に想像する塾のイメージとは異なります。どの子もみんな目がキラキラ!勉強というよりまるでゲームをしているよう!?いい点を取れればいいのではなく、子どもたちを魅力ある生き抜く力がある大人に育てたいと、独自のメソッドでつくり上げられた授業は、落ち着きがないと言われてしまいがちな子も無理なく学べそう。子どもたちと真剣に向き合う先生たちのアツい思いや、発達が気になるお子さんとのエピソードも取材!

目次

【授業を取材】子どもの特性を考え抜いてつくられた、教材や授業とは?

学習塾・花まる学習会は、子どもたちを将来「メシが食える大人」、つまり、社会で生き抜く力を持った魅力ある大人に育てることを理念として掲げています。

そのために行われているのが、数理的思考力・読書と作文を中心とした国語力、野外体験です。今回、発達ナビ編集部では、東京都内の教室で行われた授業を取材しました。また、花まる学習会には、発達が気になる子も通っています。教室での取材に加えて、アツい先生とお子さんたちとのエピソードも伺うことができました。

子どもの特性を考え抜いてつくられた教材や授業スタイルに加え、一人ひとりに寄り添う姿勢があるから、どの子も生き生きと学べるようです!

特徴的なスピード感のあるテンポは、子どもの特性への理解から生まれた!

教室の様子
花まる学習会での、小学1年生から3年生対象の授業の様子。撮影/近藤 誠
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小学1年生から3年生までの集団授業が行われる教室。足を踏み入れると、連絡事項が書かれたホワイトボード、教材が入ったファイルが置かれた机が。しばらくすると、どんどん子どもたちが登校してきました。勉強をしに来たというより、大好きな場所に遊びに来た!という顔つきです。授業開始の時間が来ると、すぐに授業がスタート!

「はい、『四字熟語』、61番から始めます!」
「晴耕雨読」「せいこううどく!」
「絶体絶命」「ぜったいぜつめい」
「千差万別」「せんさばんべつ」

テンポが速く、先生の声に続いて子どもたちが一斉唱和します。子どもたちのエネルギー溢れる声に、教室内の空気が震えます。その雰囲気はまるで道場のよう。「四字熟語」を2回繰り返し読んだ後、次の教材「古典素読教材たんぽぽ」に移ります。夏目漱石の「草枕」の一節「情に竿させば流される…」のあたりを教室長の先生が抑揚をつけてテンポよく読み、子どもたちが後に続きます。子どもたちにとって心地よいリズムで読んでいく中で、自然と日本語の美しいリズムを体感しています。

花まるの授業展開は、このテンポのよさが非常に特徴的。これは、「心臓の鼓動が速い」という子どもの特性に合わせた展開で、「子どもの集中力は3分しか続かない」という原則に沿って、ひとつの教材に掛ける時間は約3分前後なのです。

「聞きなさい」「静かに」と言わずに子どもたちの集中力を引き出す

教室の様子
撮影/近藤 誠
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次は平面図形。子どもたちは木のカードを机に準備。課題となる図形をほんの一瞬だけ、パッと先生が見せ、その図形通りの組み合わせをつくるというプログラムです。出題の時には、みんなでドラムロールのように「ぐるぐるぐるぐるぐるぐる~!ひらけごまー!」と掛け声をかけます。これは出題に注目させるための仕掛けでもあります。先生が「こっちを見なさい!」なんて声を張り上げることはありません。

そして、問題が提示された瞬間、しーんと沈黙。その一瞬に懸ける子どもたちのものすごい集中力は、痛いくらいの視線にこめられています。すぐに手元のカードを組み合わせて、次々「できた!」「できた!」と手が上がります。

窓ガラスがビリビリしそうな大声が響いたかと思うと、ピタッと静かになって集中して考えるという授業スタイルは、「動と静のメリハリ」を大切にしているから。精読力を高める「さくら」では、先生が文章を読み上げ、子どもたちは静かに聞いています。先生の読み方も、情感たっぷりで、落語か一人芝居のよう。このあと、内容に関する質問が出されるのがわかっているので、みんな真剣に聞き入っています。

読み上げが終わると、クイズ形式で内容の質問をしていきます。
「タイトルは?」「ぶしょうもの」
「2人が送られたのは?」「地獄」
「えんまさまは二人を何と何にするといった?」「牛と馬」
「でもほんとうは何になりたいと答えた?」 「ねこ」

手を挙げて、ひとりだけが答えることもあれば、みんなで声を合わせて答えることも。国語の読解といえば、「傍線のついた『これ』とはどこを示すでしょう?」といった問題を解くのが一般的。同じことなのに、クイズ形式で出題されるから子どもたちの「くまなく読むぞ」という気持ちに火が付き、文章の内容が頭に色濃く焼き付くようです。

先生は音読しながら、子どもたちの席の間を練り歩きます。そして、動いてしまった椅子を元に戻したり、机の上を整理したり、後ろから教科書を広げてあげたりしていました。文章を読むのを中断して「そこ何しているの」という注意をすることはありません。授業への集中力は途切れさせずに、椅子や机の上を整理することで、教室という「場」を整えていくのです。


メリハリがある授業、注意することなく注目させる先生の様子に、学校では落ち着きがないと言われてしまいがちな子どもも無理なく学べるのではないか、とも感じました。
先生の指導風景
撮影/近藤 誠
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先生がストップウォッチを活用していることも集中力の秘訣のよう。指定された百ます計算の問題を全問解いて、できたら「できた」と伝える。先生は「はい、1分22秒」とタイムをコール。そして最高記録が出た人は挙手、みんなで拍手します。

「正解」がない自由発想を楽しむ

手を上げる子どもたち
撮影/近藤 誠
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子どもたちが大好きな「たこマン」という課題。これは「(ふ)たこ(ま)マン(ガ)」の略で、1枚の絵を見て、次の展開のオチを考えるというもの。この日は、骨つき肉が乗った皿の両サイドにナイフフォークが置かれている絵でした。この次にくるオチを考えて、班ごとにいちばんおもしろいオチを発表する子を決めます。この間、約3分ほどです。

みんなが考えたオチは個性的!
「肉を切ったら、中から男の子が生まれました。肉太郎!」
「ナイフの先端からレーザー光線が出ちゃった」
「実はこれは食品サンプルでした」
班ごとに、発表し、拍手してもらいます。

「正解がない」ことを考える力は、独自のテキスト「なぞぺー」でも培われます。さまざまな問題に触れることで、空間認識力や論理力など、思考のセンスを磨きます。子どもたちは、「こうかな?ああかな?」と先生にヒントをもらいながら試行錯誤を続けます。やがて子どもたちに「わかった!」という瞬間が訪れます。そのとき、脳内から快感物質が出て、「わかった!気持ちいい!」となるそう。これを約30分間、毎週行うと、自然に考えるのが好きになる子に育つというわけです。
 
一見クイズ遊びのようですが、「なぞぺー」の問題を解くときの脳の使い方は、リアルな人生でぶつかる難問を乗り越えるときに必要な脳の使い方なのかもしれません。

動と静の時間が交互に

真剣に問題を解く子供たち
撮影/近藤 誠
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活発な発言が飛び交う「動」の授業の次には、一人で静かに課題に向かう「静」の授業。この繰り返しで授業は進んでいきます。「静」の授業のひとつ、書写の時間は、板書がきれいにできるようになる練習です。「テキパキていねいが大切」と教えるプログラム。課題ができたらすぐに、班の先生がどんどん赤ペンで花まるをつけます。

子どもは、時間がたったら忘れてしまう。だから、「できた」ことをすぐに認めてもらうことが必要だからです。さらに最後に、書いているときの姿勢、鉛筆の持ち方がよかった人の名前を教室長の先生が呼んで、みんなで拍手します。

1時間半、ひたすら「花まる」をもらいつづける授業

1時間半がたち、あいさつタイム。机の上を片付けて、連絡事項を伝えて、「はい、先生と目を合わせて、ありがとうございました!さようなら!」ラストまで元気いっぱいの大きな声が響きます。1時間半たったとは思えないくらい、あっという間。勉強する、というよりも、頭脳をトレーニングしているような心地よさがあります。

授業中に、「静かにしなさい!」「○○しなさい」「××してはだめ」という叱る言葉はありませんでした。一方で何度も何度も、子どもの発言のひとつひとつに「拍手」、そしてプリントにはその場で〇つけ。まさに「花まる」を浴びるようにもらう。

いつだって子どもによりそい、子どもの特性をとことん考え抜かれた教材や授業の進め方をする花まる学習会。何度も何度でも「よくできました」と子どもたちを認め続ける授業に、さまざまな個性を持つ子どもたちを垣根なく受け入れようとし、そして「どんな子もメシが食える大人に」育てたいという思いの強さを、改めて実感できました。
※対象:年中から小6までのお子さん
※クリックすると花まる学習会のページに遷移します

【人事担当に取材】どうやって、魅力的な先生になるの?

取材風景
花まる学習会の採用担当、臼杵允彦さん。 撮影/近藤 誠
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こんな風に、子どもたちの集中力を途切れさせない魅力的な授業を展開させる先生たち。花まる学習会の先生はどんな背景をもって育成されるのでしょうか。人材育成部の臼杵允彦さんにお話を伺いました。

泣いても笑っても、子どもがかわいい。そう思える人が集まっています

発達ナビ編集部(以下、――)熱い授業を見せてもらいました。子どもたちの集中力を途切れさせない先生の力、すごいですね。こんなに魅力的な先生たちを、どうやって採用しているのでしょうか?
臼杵さん(以下敬称略) 花まるの採用は、ちょっと変わっていると言われます。特徴的なのは面接で、宿題で新聞を書いてきてもらうのです。それは「もし、自分が最高な人生を謳歌し大往生したとし、死後、自分の生き様が世に号外新聞として出されることになったら、それはどんな新聞ですか?」というものです。それを元に、求職者の歩みたい人生を深掘りしていきます。その方の本当のwill(意思)が花まるで働くこととリンクすれば、うちで幸せに働けるのではと思っています。 

もちろん、それがマッチすればどんな人でもOKというわけではありません。子どもたちが「メシが食える大人」・「モテる人」に育つためには、どんな大人と出会うかが大切です。なので、採用では、子どもたちととことん向き合う覚悟や思いを見ます。

その最たる機会が、サマースクールです。内々定後に行ってもらうのですが、これが一番の試練といっていいでしょう。2泊3日、3泊4日、子どもたちと原体験を共にするサマースクールに参加してもらいます。喧嘩もあるし、時間通りにいかないこともある。そんな子どもたちと寝食を共にするいう教育の中でも最も泥臭い部分に触れてもらいます。そんな中にこそ感動体験はつまっているもので、野外体験などを通じて、「子どもがかわいい」「子どもたちのために」と入社したのが、花まる社員なのです。
参考:花まる学習会 野外体験
http://www.hanamarugroup.jp/yagai/index.php

言葉の力をつけていくことで、人前で話せる力を培う

――ただ、それだけであの授業展開をみんなができるとは思えません。どうやって人材育成をしていくのでしょうか。
臼杵 この会社では、「言葉」を大切にしています。働いた日には毎日、全社員が感じて考えたことを、「日報」を通して言葉にします。授業はライブなので、子どもの変化や成長など、日々感じることが違います。なぜ、そんな表情をしていたのかなど、子どもたちの背景に思いを馳せて言葉にすることで、1日1日が積み上がっていきます。
 
さらに、教室長になると、毎月コラムを書くようになり、さらには研修を経て、講演会をすることもできるようになる仕組みもあります。また、教室などでの経験を通じて、本を出版する社員もいます。
 
毎日の日報で、その日感じて考えたことを言葉にし続けることで、教育や子ども、ひいては家庭内での子育ての本質が見えてきます。それを積み上げつづけることで、全社員が自分の言葉で、教育を語ることができるようになるのです。そして、それが日々の授業で、子どもたちに還元されることは言うまでもありません。
参考:花まる学習会 採用ページ
https://www.hanamarugroup.jp/recruit/

【座談会】発達が気になる子とのエピソードも。若手の先生×先輩が語る!

教育は答えのない世界。だから、子どもたちやお母さんと向き合うのです

取材風景
若手先生へのインタビュー。左上:太田優美さん、左下:山岸亮太さん 撮影/近藤 誠
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――ここで、若手の先生2人にもお話を伺います。自己紹介からどうぞ。
山岸亮太さん(以下、敬称略) 大学生の頃から、花まるで講師(先生)のアルバイトをしていました。入社前の印象も、社員の方がいきいきしていて楽しそう、と思っていました。入社してもそのギャップはないですね。

太田優美さん(以下、敬称略) 私は、もともと教員を目指していました。でも、公教育だけでなく視野を広げて就職活動する中で、花まるに出会いました。学力だけじゃなく、子どもの人間力をはぐくむ理念を知って、入社を決めました。
――授業を見学して、テキストはあるけれど、テキストを「教える」というだけではないですよね。パフォーマンス力にかかっているというか。いわゆるひな形とか、マニュアルが少ない職場だと感じましたが、どうですか?
山岸 そうですね。そこが面白味でもあり大変さでもあります。答えのない世界だから、授業のこと、子どものこと、保護者との関わり、終わりがなくなります。ある日の朝、お母さんから泣きながら電話をいただいたこともありました。たくさん対話を重ねて、3か月くらい経った頃でしょうか、お母さんにも子どもにも変化がありました。こういう経験を少しずつ重ねていけるから、がんばれます。

太田 私も同じような感じですね。子どもに対してさっき言った言葉はベストだったのかとか、自問自答している時間が授業後にあります。試行錯誤して、答えがないからこそ、そこが苦しい。でも、テンプレートにあてはめようとした瞬間、その子を見ていないことになってしまうんです。だから、いつも答えは現場にあると思っています。

発達が気になる子どもたちとのエピソード

――発達が気になる子たちとのやりとりで、印象的だったことはありますか?
山岸 担当している教室には、特別支援学級に通うお子さんが複数います。「次、この教材やるよ」というときに、教材をカバンから出すことができなかったり、教室の外に出たりつい大きな声が出ることもあります。

はじめは大変だと思ったこともありますが、今では大変、という感じはほとんどないですね。僕自身成長して、その子なりのがんばりがわかるようになったからでもあります。遅れていても一人でできた時に、「がんばったね、成長したね」と声をかけ続けています。その子ベースで考えてあげることを大事にしています。
――たしかに活発でアップテンポな授業を見て、ゆっくり・じっくりタイプの子は大変かもしれない、と感じました。
臼杵 もし、学習障害や知的障害などがあり、通常のクラスより個別課題で指導をしたほうがいいという場合には、保護者と相談して、(発達・療育支援部門の)「フロス」のクラスに移ることもあります。そのままのクラスに在籍しつつ、フロスの先生にクラスでの様子をみてもらい、アドバイスをもらえるという、フォロー体制もあります。どんな子どもも、イキイキと学んでほしいと考えています。
参考:フロス | NPO法人むぎぐみ
https://www.mugigumi.com/flos/
フロスでの指導
イラスト/ひらたともみ
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山岸 自分一人で抱えないということは大切だと思っています。花まる学習会にはフロスという部門があり、発達が気になるお子さんへの療育や、心理相談をしている部門なので相談がしやすいです。 

私から相談をするだけではなく、授業を専門部門のスタッフが見にきてくれることもあります。声かけの仕方や、この子の場合は視覚優位だからカードなどを使ったら?と、子どもの特性に合わせたアドバイスをもらえます。こうしたバックアップ体制があるからこそ、安心して、こうしたらいいんじゃないか?と思ったことにも挑戦できます。
――発達が気になる子たちに焦点を合わせていると、ほかの保護者からご意見が寄せられることはありませんか?
太田 それぞれの子どもたちは影響しあい、成長していくと感じています。そのことを、保護者の皆さんにも伝えるようにしています。

担当していた教室で、1対1のコミュニケーションだと問題ないんですが、集団がとても苦手な男の子がいました。同じタイミングで何かをするとか、教材をみんなで一緒にやることがむずかしい。集団がストレスで自分をうまくコントロールがうまくできない、という感じでした。

でもどんな子に対しても大切にしているのは、認めること。誰か人にいやなことを感じさせてしまったときは叱りますが、それ以外は、できたことをほめる、認める。
成功事例
イラスト/ひらたともみ
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太田 その子がほかのお子さんに対して攻撃的になってしまうときって、直前に手にぐっと力を込めて握るんです。そのときすかさずギュッとハグして、「一緒にやろう」と声をかけるようにしました。全力であなたのことが大好き、ということを常に伝えることで、子どもの心って落ち着いていくと思うからです。

その子がいてくれることで、教室の中で大きな変化もあったんです。同じ教室で授業を受けていたある上級生が、すごく成長したんです。上級生も以前は大きな声を出したり、トイレに逃げることもありました。でもやんちゃな下級生と接する中で、目を見張るほど変わりました。自分から注意するようになったり、できないことを代わりにやってあげるようになったりしたのです。

花まる学習会では、学期に1回、学力テストがありますが、その結果が今まででいちばん良くて。家庭学習もおうちのお手伝いもするようになってきたと。自分と似ている子どもと接することで、自分自身を客観的に見ることができた。そのことが、成長につながったのかもしれません。

発達が気になる子は、一見すると「困った子」のように見えるかもしれないけれど、子どもたちはそれぞれ大切な存在で、お互いに影響しあいながら成長していくんですよね。いろんな子どもと関わることで、「こんな風に頼もしかった、素晴らしかった」という場面がたくさんあります。そうしたことを、ほかの保護者の方にもお伝えするようにしています。
――花まるでは、保護者の方とかなりたくさんのコミュニケーションをとっていますよね。
臼杵 そうですね。私たち先生と保護者の方とは、一緒に子どもを育てていく関係です。1対1でつながっているのではなく、それぞれ1対2でつながっている関係です。

太田 こちらから、保護者の方に子どもの様子を伝えることもありますが、私たちもいろんな言葉をもらって、ありがたいと思うことがたくさんあります。教室長の思いを月1回コラムに書いていますが、それを読んだ方から、「あの文章よかったよ」というメールをいただいたり。

山岸 子どもたちが成長していくだけでなく、子どもが成長する以上に保護者の方も変わっていく瞬間があるんです。一緒に子育てしている感じがすることも、大きなやりがいですね。

働くことが「課せられたこと」にならない幸せ

――お話を聞いていて、大変なことはたくさんあるけれど、その分、やりがいを感じているんだな、ということが伝わってきました。
山岸 日々、子どもが前向きになった瞬間が、授業の中で1回でもあったらいいなと思って授業をしています。その瞬間は、毎回何かしらあるんです。その瞬間があるから、私自身も、頑張ろうと思えます。仕事をしていて、それが一番の報酬かもしれません。ここで先生をしていることで、人生の大切なことを、たくさんもらっています。

太田 私は入社してから、授業って、答えがない世界って、こんなに面白いんだ!と知りました。働くって1日の中でもかなりの時間を占めるけど、今日も楽しかった、面白かったなと思って眠れるのは幸せなことですね。生活を豊かにしていくことってこういうことなんだと思っています。

臼杵 私自身も、仕事を「課せられたこと」と感じていないんです。教室や会社のことを思うと、やりたいことが湧いてくるから、通勤電車の中で毎日わくわくしている。幸せなことだと思います。

――子どもと、保護者の方と、一緒に成長していくことが楽しくてしかたない職場。最初からやりたいことが湧いてくる人を採用するから、魅力的な先生がそろうということではなく、そうなる資質を持った人が育つからこそ、できあがる生き生きとした職場であり、授業なのだということがよくわかりました。

見学大歓迎!花まる学習会で、メシが食える大人になろう

魅力的な先生たち
撮影/近藤 誠
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メシが食える大人、つまり、自分の頭で考え行動しまわりの人から愛される魅力ある”モテる人”。その”モテる人”になる土台を、大きく成長していく子ども時代にしっかりとつくれる、花まる学習会。そこでは先生たちも、魅力的な大人ばかりでした。

さまざまな子どもたちがイキイキと学ぶ花まる学習会の教室に足を運んで、子どもたちが夢中で過ごす1時間半を体感してほしい!教室に通いたい親子も、ここでイキイキと働いてみたいという人も、花まる学習会はいつでも大歓迎だそうです。

コラム連動型「みんなのアンケート」実施中

皆さんは花まる学習会を知っていましたか?
取材・文/関川 香織(K2U)
撮影/近藤 誠
イラスト/ひらた ともみ
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