専門家に直撃相談!Vol.1「病歴10年、私のうつ病治りますか?」
ライター:ひらたともみ
実は私、うつ病です。誰にも信じてもらえないけど、診断されて10年超…。「ずっとこのままなの?」「治らないの?」一人でいろんな思いがぐるぐる巡っていましたが、現状を変えるために行動してみることにしました!一番気になっていた「うつ病の治癒」について、専門家にお話を伺ってきたことを3回にわたってご紹介。同じような思いを抱えるお母さんたちと一緒に、前を向いて行けるように。自身の抱える葛藤をカミングアウトする第1弾です。
うすうす感じていた異変が確信に。病院へ行ったあの日のこと
私が病院に行くきっかけになったのは、約10年前のある日のこと。突然目の前が真っ暗になり、その場にしゃがみ込んでしまったという出来事でした。
それまでも、なんとなく不眠があったりめまいがあったりはしましたが、大ごとだとは思わず…。でもこの日、今までとは明らかに違う体の異変に不安を感じました。子どもたちのことが頭をよぎり、放置せずきちんと専門の先生にみてもらおうと、病院に足を運びました。
それまでも、なんとなく不眠があったりめまいがあったりはしましたが、大ごとだとは思わず…。でもこの日、今までとは明らかに違う体の異変に不安を感じました。子どもたちのことが頭をよぎり、放置せずきちんと専門の先生にみてもらおうと、病院に足を運びました。
このとき、「病気」と言われてホッとしました。病気なら治るんだ、と安心したからです。
うつ病とパニック障害のきっかけはなんだろう…
うつ病やパニック障害は、なにかしらの大きなストレスが原因となることがあると言います。
もともとの私は、空気の読める社交派だと自認しています。ざっくばらんにくだけた会話もできますが、会話と同時に考えを整理しながら話すので、常に脳内はおしくらまんじゅう。ちょっとした会話でも心身ともにエネルギーを消費します。
また、自分も誰かに相談したいことがいつもあるのに、友人知人から相談される立場になることが多くて、他の人の分も悩みを抱え込んでしまいます。せめて夫には頼りたかったのですが、少しでも愚痴をこぼせば、罵倒の嵐でした。
現在は、次男(高1)が思春期真っ只中で、私の心の負担は、さらに重くなっている状態です。
もともとの私は、空気の読める社交派だと自認しています。ざっくばらんにくだけた会話もできますが、会話と同時に考えを整理しながら話すので、常に脳内はおしくらまんじゅう。ちょっとした会話でも心身ともにエネルギーを消費します。
また、自分も誰かに相談したいことがいつもあるのに、友人知人から相談される立場になることが多くて、他の人の分も悩みを抱え込んでしまいます。せめて夫には頼りたかったのですが、少しでも愚痴をこぼせば、罵倒の嵐でした。
現在は、次男(高1)が思春期真っ只中で、私の心の負担は、さらに重くなっている状態です。
精神科の専門医に聞いてみた!
最近ではパニック障害は落ち着いてきたように思いますが、たまに、強い不安に襲われることはあり、薬を手放せずにいる日々。「自分はちゃんと回復に向かっているの?」という思いがよぎります。
堂々巡りしている今の自分をもっと客観的に見るために、ある人のところを訪れました。
堂々巡りしている今の自分をもっと客観的に見るために、ある人のところを訪れました。
お会いしたのは慶應義塾大学精神・神経科学教室の特任助教などを務めている、増田史先生。
精神科医の専門的立場からお話を伺いました!
精神科医の専門的立場からお話を伺いました!
薬を飲み続けて10年余。原因となる環境を変えるのは簡単ではありません。今までの私は、この先もずっとうつ病の薬を飲み続けることになるのかな?という不安がありました。そして薬に頼っているのはよくない状態なんじゃないかと、どこかで思っていました。
そんな私にとって増田先生のお話は、まさに目から鱗だったのです。
うつ病を友人にカミングアウトすると、とても驚かれてほぼほぼ信じてもらえない私。人前でふさぎ込んだり、泣き伏したりしたことなどありませんし、それどころか、人の悩みを受け止める役ばかりこなしてきました。自分自身の辛い気持ちを相談することもできず一人で悩んでいると、気持ちがどんどん重くなっていきます。
でも今回、専門家である増田先生にありのままの気持ちを話し、お話を伺ったら、ふっと心が楽になったのです。
そして、私はここでうつ病をカミングアウトして、自分にもう一度自信を取り戻したい。頑張っている世の中のお母さんたちとともに前向きに生きていきたいと考えるようになりました。少し前の私のように、人知れず悩んでいる人は、きっといっぱいいるんじゃないかと思ったから…。
先生に伺ったお話を、これから全3回のコラムで書いていきます。そしてまた、今、一人で悩んでいる人たちのお話も伺って、一緒に「どうしたらいいのかな?」を考えていきたいなとも思っています。
そんな私にとって増田先生のお話は、まさに目から鱗だったのです。
うつ病を友人にカミングアウトすると、とても驚かれてほぼほぼ信じてもらえない私。人前でふさぎ込んだり、泣き伏したりしたことなどありませんし、それどころか、人の悩みを受け止める役ばかりこなしてきました。自分自身の辛い気持ちを相談することもできず一人で悩んでいると、気持ちがどんどん重くなっていきます。
でも今回、専門家である増田先生にありのままの気持ちを話し、お話を伺ったら、ふっと心が楽になったのです。
そして、私はここでうつ病をカミングアウトして、自分にもう一度自信を取り戻したい。頑張っている世の中のお母さんたちとともに前向きに生きていきたいと考えるようになりました。少し前の私のように、人知れず悩んでいる人は、きっといっぱいいるんじゃないかと思ったから…。
先生に伺ったお話を、これから全3回のコラムで書いていきます。そしてまた、今、一人で悩んでいる人たちのお話も伺って、一緒に「どうしたらいいのかな?」を考えていきたいなとも思っています。
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