患者と向き合い続ける医師が語る支援のあり方『ADHDとともに生きる人たちへ 医療からみた「生きづらさ」と支援』

本書は2017年と2018年に田中康雄先生が金子書房主催により開催したワークショップの内容を元に書籍化されたものです。ADHDの概念や診断基準の歴史から、現在の支援方法までが優しい言葉で書かれています。

また、ただ診断結果をつけてそれに基づいた支援をするだけではなく、一人ひとり違う複雑な特性や多様な生き方に応じた支援のあり方や家族も含めた支援の大切さについて、多くの患者と向き合ってきた医師だからこその思いが垣間見える内容となっています。

「生活の障害にならなければその発達障害の特性は良い特性だと思っている」と書かれているように、当事者とその家族の生活を知り、困っている部分を解決し、良い部分を伸ばすという田中先生の考え方は、ADHDの当事者にとっても支援者にとっても背中を押してくれるものとなるでしょう。
ADHDとともに生きる人たちへ: 医療からみた「生きづらさ」と支援
田中康雄 (著)
金子書房
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インクルーシブな視点からみる発達障害支援『公認心理師・臨床心理士のための発達障害論 インクルージョンを基盤とした理解と支援』

主に公認心理師・臨床心理士などを志す学生や現場で支援に携わる専門職向けに書かれた専門書ですが、発達障害について初めて学ぶ人にも読み進めやすい、分かりやすく丁寧な内容になっています。

内容は、発達障害の定義からライフサイクルに沿った支援のあり方までが記されています。中でも第8章から第12章には、発達障害のお子さんに対する発達支援、家族支援、学齢期の社会資源の活用や学習面のサポートなど、年齢に合わせて必要となっていく支援内容について書かれています。

インクルーシブな環境での育ちを大切にしながらその子にとって必要な支援を取り入れていくという支援体制のつくり方は、発達障害のある子どもたちの支援に関わる人や、これから関わろうと考えている人にぜひ知ってもらいたい内容です。
公認心理師・臨床心理士のための発達障害論:インクルージョンを基盤とした理解と支援
山崎晃史 (著), 大石幸二 (監修)
学苑社
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