応用は難しい。でもコツコツと…

息子は5歳まで言葉を喋りませんでした。そのころは、自閉傾向があっても、ベラベラしゃべるお友達を見て「羨ましいなあ~」と思っていました。でも今は思います。しゃべったらしゃべったで、また新たな課題が出てくるのだなぁと。

19歳となった今でも、タクシーの中で「この人慣れていないね」と言ったとき、「それは本人の前で言ってはダメ!タクシー下りてから言いなさい」と教えても、整理整頓されていない友人宅に行ったとき「このお家、汚いねえ」言ってしまう。教えても教えても、なかなか他のシチュエーションになると般化できない息子です。

でも…昔を思い返せば…

息子は、生まれて初めて乗ったタクシー会社にこだわりが生まれ、「タクシーは〇〇タクシーのみ」とパターン化され、「タクシーはこの会社のしか乗らない」というこだわりが生まれました。でも今は、どの会社のタクシーでも乗ることができます。

コミュニケーションとなると、タクシーのようにはうまくいかないかもしれません。「言ってよい場、言っていい相手とそうでない相手」など自閉症の息子にはなかなかハードルが高い課題だとは思います。1つ学ぶことで10や100に応用することは難しいようです。でも、これからも、一つひとつ体験を積み重ね、「こういうときは、これこれこういう風に言おうね」と教え、少しずつでも学んでいってほしいと願っています。
子ども時代の息子
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