障害者手帳だけ見せればいいと思っていた
息子に詳しく聞いてみたところ、どうも手帳を見せるだけで乗車しようとしていたのでした。
私が「バスに乗るときは愛の手帳を見せて」と伝えていたので、息子は「手帳を見せるだけで良い」と判断したようです。でも、手帳を見せただけでは支払いできません。息子は、運転手さんに注意されて支払うことが続いていたようです。そして、手帳を見せればいいだけだと考えていたのに「なぜ運賃がかかるのか」と憤慨していたのです。
曖昧な言い方ではなく「バスに乗るときは愛の手帳を先に見せてから、パスモで支払って(またはお金を出して)」と具体的に言えばよかったのでした。
私が「バスに乗るときは愛の手帳を見せて」と伝えていたので、息子は「手帳を見せるだけで良い」と判断したようです。でも、手帳を見せただけでは支払いできません。息子は、運転手さんに注意されて支払うことが続いていたようです。そして、手帳を見せればいいだけだと考えていたのに「なぜ運賃がかかるのか」と憤慨していたのです。
曖昧な言い方ではなく「バスに乗るときは愛の手帳を先に見せてから、パスモで支払って(またはお金を出して)」と具体的に言えばよかったのでした。
分かりにくい指示
丁寧な説明なしに端的に伝えてしまうと、誤解してしまうことがよくあります。そしてそれは言葉かけだけでなく、さまざまな表示物でも同じことが起こりがちです。
消火器を引き抜く
息子が3歳の頃。保育園から「消火器を抜くので困っています、お母さま、一度園にいらしてください」と電話がかかってきたことがありました。保育園に行ってみると、消火器には「引き抜く」と書いてありました。
息子は、この“消火器に貼られた命令口調の用紙に書かれた文章”に素直に従っていたのです。そこで保育園の先生方と相談し、消火器の横に「火事のときは引き抜く」の貼り紙を付け加えてもらいました。
息子は、この“消火器に貼られた命令口調の用紙に書かれた文章”に素直に従っていたのです。そこで保育園の先生方と相談し、消火器の横に「火事のときは引き抜く」の貼り紙を付け加えてもらいました。
非常ベルを押す
街中にあふれる非常ベル。ここには「火事のときに押してください」と親切には書いておらず「押す」と書いてあります。「そんな前置き、いちいち言わなくても、分かるでしょ」ということが分からないのが自閉症児なのです。「押す」という指示に従って押してしまいかねません。
でもよく考えてみると、生まれ育った文化が違う外国人や、さまざまなものの見方をする人など、より多様な世の中になっていく中で、こうした表記の仕方も考えた方がいいかもしれません。
でもよく考えてみると、生まれ育った文化が違う外国人や、さまざまなものの見方をする人など、より多様な世の中になっていく中で、こうした表記の仕方も考えた方がいいかもしれません。
「はやくしなさい」の誤解
夕飯時、いつまでも玩具で遊んでいて食卓につかない子に「はやく食べなさい!」と叱ることって、ありますよね。母親にとっては「はやい」は「席に着く時刻」かもしれませんが、子どもは「ごはんを急いで食べる」と解釈することもあります。
そうなると大急ぎで口に食物を詰め込むことになり…「もっとゆっくり食べなさい」と叱られ、矛盾した指示に戸惑う子どももいます。
連呼しがちなこんな言葉…
「ちゃんとしなさい」
「いい加減にしなさい」
「ちょっと待ってて」
そうなると大急ぎで口に食物を詰め込むことになり…「もっとゆっくり食べなさい」と叱られ、矛盾した指示に戸惑う子どももいます。
連呼しがちなこんな言葉…
「ちゃんとしなさい」
「いい加減にしなさい」
「ちょっと待ってて」
でも、残念ながら子どもにその意図は正確には伝わっていないのかもしれません。その証拠に子どもは同じことを繰り返します。
そんなときは次のように言った方が断然分かりやすいです。
×「早く片づけなさい!」
〇「この砂時計の砂が全部下に落ちるまでの間に、この玩具を片づけなさい」
×「順番を守りなさい!」
〇「花子ちゃん、太郎君の次だよ」
×「整理整頓!きちんと片づけて!」
〇「積木は積木の入れ物に。電車は電車の入れ物、絵本は本棚に戻そうね」
また、このようにどこに何をしまうのか、写真を貼っておくとより分かりやすくなります。
そんなときは次のように言った方が断然分かりやすいです。
×「早く片づけなさい!」
〇「この砂時計の砂が全部下に落ちるまでの間に、この玩具を片づけなさい」
×「順番を守りなさい!」
〇「花子ちゃん、太郎君の次だよ」
×「整理整頓!きちんと片づけて!」
〇「積木は積木の入れ物に。電車は電車の入れ物、絵本は本棚に戻そうね」
また、このようにどこに何をしまうのか、写真を貼っておくとより分かりやすくなります。