少年たちへの授業では「自己理解」をすすめて
2日目のワークショップでは、約1時間かけて少年たち向けの授業を行いました。一部の生徒には、VRも体験してもらいました。
授業では、
・発達障害と感覚過敏についての基礎的な講義
・ASDがある人の視覚や当事者による日常生活での困難と対処法に関する映像の視聴
・自分自身の感覚や対処法に関するワーク
などを行いました。
少年たちも積極的に発言を行い、自分自身の感覚を改めて考え、なぜ辛さがあるのかなどの原因を考える機会となりました。
授業では、
・発達障害と感覚過敏についての基礎的な講義
・ASDがある人の視覚や当事者による日常生活での困難と対処法に関する映像の視聴
・自分自身の感覚や対処法に関するワーク
などを行いました。
少年たちも積極的に発言を行い、自分自身の感覚を改めて考え、なぜ辛さがあるのかなどの原因を考える機会となりました。
少年たちの感想
授業のあと、少年たちは学んだことをそれぞれ言葉にして整理をしました。そこで書かれた内容の一部を紹介します。
自分の感覚が理解されにくい、特異であることに気づき、困難さを抱えていた生徒たちは、感覚の過敏さの原因や、どのように対処している人がいるのかについて具体的に知ることで、気持ちが軽くなったり、自分なりの対処方法を見出したいと感じたようです。
「いつも自分だけの考えだけだったので、いろいろな人がいるのだということを知りました。こういうことを教えてくれる人は今まであまりあったことがないので、すごくうれしかった反面、すごく悔しかったり悲しかったりしました。自分もそうなのですが、周りの音がうるさくてわずらわしいと思ったりしていましたが、自分だけがこんなことになってしまっているわけではないと知って正直うれしかったです。(中略)自分よりももっとひどい状況の中でしっかり対処をさがしてそれを実行している姿を見て、自分もがんばって色々なことをしなければいけないということを教えてもらったと思います」
「ASDを僕も持っているのですが、聴覚が少し鋭くて、他の人が気づかない音が気になったり、そのせいで人の話に集中できないことで悩んでいたけど、僕よりも困っている方がいるんだと知れて、少し気持ちが楽になった。将来、VRのように視覚に信号を入れるのではなく、脳に直接信号を入れたり、脳に入ってくる信号を経験したりする機械というかアイテムみたいなものができればいいなと思ったし、そのようなものを作る仕事をしてみたいと思いました」
感覚の過敏さがない生徒たちは、共同生活する仲間をはじめ、社会の中にはさまざまな感じ方をする人がいるのだということを認識し、どのように配慮すればいいのかを考えるきっかけになったようです。
「自分の感覚とちがうのでいろいろ見て聴いてびっくりしました。(中略)自分でも考えられないような行動をする人たちがどのような気持ちで生活をしているかちょっとは学べたので、そういう人がいたら手助けできるようがんばります」
「ああいう人からしたら、暴走族とか、もっとうるさく聞こえたりすると考えると、少しためらってしまいます」
人はそれぞれ違うということを改めて理解し、自分自身も、周りの人も、それぞれ尊重すべき存在であることに気づく姿もありました。
「(略)一人ひとり一緒ではない。自分にしかない世界を守りたい。大切にしたい。VRをしてみてパニックになることは悪いことじゃないと思いました。これからもっと理解される世の中になってほしいです」
少年たちそれぞれが抱える生きにくさを改めて整理し、考えるきっかけともなったワークショップでした。
自分の感覚が理解されにくい、特異であることに気づき、困難さを抱えていた生徒たちは、感覚の過敏さの原因や、どのように対処している人がいるのかについて具体的に知ることで、気持ちが軽くなったり、自分なりの対処方法を見出したいと感じたようです。
「いつも自分だけの考えだけだったので、いろいろな人がいるのだということを知りました。こういうことを教えてくれる人は今まであまりあったことがないので、すごくうれしかった反面、すごく悔しかったり悲しかったりしました。自分もそうなのですが、周りの音がうるさくてわずらわしいと思ったりしていましたが、自分だけがこんなことになってしまっているわけではないと知って正直うれしかったです。(中略)自分よりももっとひどい状況の中でしっかり対処をさがしてそれを実行している姿を見て、自分もがんばって色々なことをしなければいけないということを教えてもらったと思います」
「ASDを僕も持っているのですが、聴覚が少し鋭くて、他の人が気づかない音が気になったり、そのせいで人の話に集中できないことで悩んでいたけど、僕よりも困っている方がいるんだと知れて、少し気持ちが楽になった。将来、VRのように視覚に信号を入れるのではなく、脳に直接信号を入れたり、脳に入ってくる信号を経験したりする機械というかアイテムみたいなものができればいいなと思ったし、そのようなものを作る仕事をしてみたいと思いました」
感覚の過敏さがない生徒たちは、共同生活する仲間をはじめ、社会の中にはさまざまな感じ方をする人がいるのだということを認識し、どのように配慮すればいいのかを考えるきっかけになったようです。
「自分の感覚とちがうのでいろいろ見て聴いてびっくりしました。(中略)自分でも考えられないような行動をする人たちがどのような気持ちで生活をしているかちょっとは学べたので、そういう人がいたら手助けできるようがんばります」
「ああいう人からしたら、暴走族とか、もっとうるさく聞こえたりすると考えると、少しためらってしまいます」
人はそれぞれ違うということを改めて理解し、自分自身も、周りの人も、それぞれ尊重すべき存在であることに気づく姿もありました。
「(略)一人ひとり一緒ではない。自分にしかない世界を守りたい。大切にしたい。VRをしてみてパニックになることは悪いことじゃないと思いました。これからもっと理解される世の中になってほしいです」
少年たちそれぞれが抱える生きにくさを改めて整理し、考えるきっかけともなったワークショップでした。
CREST認知ミラーリングプロジェクトを通して、社会の理解を深めていく
今回は、医療少年院という施設で、日々少年たちと向き合う職員の皆さんが、特性への理解を深め、より少年たちに寄り添う指導・支援のきっかけとなるワークショップを行いました。
職員の皆さんからは、「どのような感覚のつらさがあるのかを体感できた」「声のかけ方や部屋の環境調整などに配慮したい」「ASDの有無にかかわらず、一人ひとりの個性にもっとフォーカスし、理解し、寄り添うようにする」といった声がたくさん上げられました。
また、少年たちに向けては、発達障害や感覚の過敏さについての基礎的な知識と、自分自身をみつめるワークを行うことで、少年たちがそれぞれの特性を改めてみつめ、自分なりの対処方法をみつける時間となりました。
知的障害や発達障害などのために、どうしてそのように感じるのか、どうしてこうした行動をとるのかを説明することが難しい少年も多くいます。生活のさまざまな場面、面談や授業の教室の環境――少しの配慮、環境調整によって生きづらさが軽減し、より支援が生きていきます。また、少年たち自身も自分なりの対処方法を身につけることで、社会の中でより生きやすくなるでしょう。
CREST認知ミラーリングプロジェクトでは、今後も、学校や施設、企業などでワークショップを行っていきます。その様子を今後も報告していきますので、楽しみにしていてくださいね。
職員の皆さんからは、「どのような感覚のつらさがあるのかを体感できた」「声のかけ方や部屋の環境調整などに配慮したい」「ASDの有無にかかわらず、一人ひとりの個性にもっとフォーカスし、理解し、寄り添うようにする」といった声がたくさん上げられました。
また、少年たちに向けては、発達障害や感覚の過敏さについての基礎的な知識と、自分自身をみつめるワークを行うことで、少年たちがそれぞれの特性を改めてみつめ、自分なりの対処方法をみつける時間となりました。
知的障害や発達障害などのために、どうしてそのように感じるのか、どうしてこうした行動をとるのかを説明することが難しい少年も多くいます。生活のさまざまな場面、面談や授業の教室の環境――少しの配慮、環境調整によって生きづらさが軽減し、より支援が生きていきます。また、少年たち自身も自分なりの対処方法を身につけることで、社会の中でより生きやすくなるでしょう。
CREST認知ミラーリングプロジェクトでは、今後も、学校や施設、企業などでワークショップを行っていきます。その様子を今後も報告していきますので、楽しみにしていてくださいね。
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