年末の母娘旅。娘のヘルプマークを見て「自分にできること」を知ろうとしてくれた空港スタッフと出会って
ライター:ひらたともみ
Upload By ひらたともみ
冬休みに、娘と岡山に行きました。聴覚過敏がある娘のヘルプマークを見た空港警備員さんから意外な問いかけがあり...。
監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。
1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。
母娘旅のはじまり
優しい空港警備員さんの気遣いのおかげで、無事に入場ゲートを確認。
少し時間もあったので、一休みすることにしました。
少し時間もあったので、一休みすることにしました。
思いもよらぬストレートな質問に考えさせられる...
私がヘルプマークの着用を娘に勧めたのは、トラブルがあることを「認知してもらう」ことで、聴覚過敏があるためイヤーマフをしている娘が冷たい視線を浴びることなくノビノビできたらと思ったからです。
これまで、イヤーマフのことを聞かれるたびに、私が説明し理解してもらってきました。ですが空港で、こんなにも真っ直ぐで温かい質問を受けた私は、どう答えていいものか、しばらく黙り込んでしまったのです。
「例えば座り込んで動かない...とか、顔色が悪く様子がおかしいといったときは、他の体調不良のお客様と同じように、持病を伺ってもいいと思いますよ」とは言ったものの、それは「何か起きてしまったときの措置」というだけで、「ヘルプマークを付けている人になにができるのか」という答えではないように思います。ヘルプマークを付けている人に何かしらトラブルが起きてからでなければ、手助けできないということなのか?...とも考えました。
ヘルプマークには、はっきりとした効力はないように思いますが、ヘルプマークのことをわからないながらも電車の席を譲ってくれたら私は涙が出るほどうれしいです。そして、今回のようにわからないことを真っ直ぐ聞いてくれることも、母としてすごく嬉しかったです。「私にできることってなんだろう」と思ってくれている人に出会えたことは、おそらく私も娘も一生忘れないと思います。
「例えば座り込んで動かない...とか、顔色が悪く様子がおかしいといったときは、他の体調不良のお客様と同じように、持病を伺ってもいいと思いますよ」とは言ったものの、それは「何か起きてしまったときの措置」というだけで、「ヘルプマークを付けている人になにができるのか」という答えではないように思います。ヘルプマークを付けている人に何かしらトラブルが起きてからでなければ、手助けできないということなのか?...とも考えました。
ヘルプマークには、はっきりとした効力はないように思いますが、ヘルプマークのことをわからないながらも電車の席を譲ってくれたら私は涙が出るほどうれしいです。そして、今回のようにわからないことを真っ直ぐ聞いてくれることも、母としてすごく嬉しかったです。「私にできることってなんだろう」と思ってくれている人に出会えたことは、おそらく私も娘も一生忘れないと思います。
執筆/ひらたともみ
専門家コメント 鈴木直光先生(小児科医)
ヘルプマークは、当事者以外には「どのような方が身につけているのか」がまだ十分に知られていないように思います。ヘルプマークは身体障害だけでなく、精神障害や知的障害など、外見からは分かりにくい困りごとや特性のある方も利用しています。電車などで席を譲る配慮はもちろんですが、時には大きな声を出してしまったり一見不思議に思える行動をとったりしていても見守り、困っている時に手を差し伸べる、そんな世の中が理想ですね。(監修:小児科医 鈴木直光先生)
【娘の聴覚過敏対策】街中で向けられる冷たい視線「イヤーマフ?なにそれ?」最初は悩んでいたけれど...【第3話】
ニガテな音対策に「イヤーマフ」を使用!学校の友だちに理解してもらうためには...?【娘の聴覚過敏対策 続編】
自閉症と感覚過敏―特有な世界はなぜ生まれ、どう支援すべきか?
新曜社
Amazonで詳しく見る