子どもの障害、伝えたら入園拒否も!?担任、ママ友、クラスメイト…「誰に」「どこまで」伝えるか
ライター:立石美津子
我が子が発達障害だった場合、どの範囲まで伝えたらいいのか悩みます。家族の間だけの秘密にしていては、子どもは必要な支援が得られず辛い思いをします。そうなると担任、他の園児やママ友などどこまで伝えたらよいのでしょうか。
保育園・幼稚園に対して
障害を伝えると嫌な顔をされるケース
私の知人が入園前に「うちの子は障害がありますが、こちらの園に入園を希望しています」と伝えた結果、「当園は療育機関ではありませんので、他所へ行ったらどうですか」と言われてしまったそうです。
この話を聞いて、もしかしたら「黙っていた方がよかったのかも」と思う人もいるでしょう。自閉症は見た目ではわかりにくい障害なのでそのことを隠して入園することもできるからです。
けれども、そもそも「あなたのお子さんを歓迎します」の園ではありませんから、何かトラブルが出てきたら“厄介者扱い”されてしまうかもしれません。そうなると子どもはとても居心地の悪い空間で小学校入学まで過ごすことになってしまいます。ですから私は、障害や特性を伝えて断られたら「縁がなかった」と諦めたらよいと思います。
この話を聞いて、もしかしたら「黙っていた方がよかったのかも」と思う人もいるでしょう。自閉症は見た目ではわかりにくい障害なのでそのことを隠して入園することもできるからです。
けれども、そもそも「あなたのお子さんを歓迎します」の園ではありませんから、何かトラブルが出てきたら“厄介者扱い”されてしまうかもしれません。そうなると子どもはとても居心地の悪い空間で小学校入学まで過ごすことになってしまいます。ですから私は、障害や特性を伝えて断られたら「縁がなかった」と諦めたらよいと思います。
担任に伝えたらよいか迷った
息子は2歳で診断を受けましたが保育園に入園したのはそれよりも前でした。診断結果を園側に伝えたほうがいいのかどうか悩みました。
「『自閉症だ』と伝えたら、色眼鏡で見られてしまい、伸びるものも伸びなくなってしまうのではないか。周りにも似たような子はたくさんいるじゃあないか。だったら“個性が強いだけ”ということに留めておいて黙っていようか」と思いました。
でも、伝えなければ「母である私がきちんとしつけをしていない」と責められ、息子も「単なる行儀の悪い子」として叱られる回数が多くなると思い、正直に話しました。
「『自閉症だ』と伝えたら、色眼鏡で見られてしまい、伸びるものも伸びなくなってしまうのではないか。周りにも似たような子はたくさんいるじゃあないか。だったら“個性が強いだけ”ということに留めておいて黙っていようか」と思いました。
でも、伝えなければ「母である私がきちんとしつけをしていない」と責められ、息子も「単なる行儀の悪い子」として叱られる回数が多くなると思い、正直に話しました。
書籍を渡すのは迷惑
園の先生は忙しいです。ですから、保護者から「自閉症とは」の書籍をドサッと渡されるのは迷惑です。
そこで、息子についての自作カルテ(サポートブック)を担任に渡しました。
「どんなことを嫌がり、何が好きか」「パニックはどんな状況で起こりやすいか」「どう
伝えれば理解するか」の情報は、どんな学術書よりも、我が子と月に1回程度しか接していない医師や臨床心理士よりも、親が持っています。24 時間年中無休で育ててきているのですから、親は子どもの一番の理解者であり専門家だと思います。
園の先生にも大勢の園児の保育に加えて発達障害児への対応で苦労をかけることになります。担任の先生が少しでも楽に対応ができるようにお願いする姿勢で具体例を伝えるようしました。
そこで、息子についての自作カルテ(サポートブック)を担任に渡しました。
「どんなことを嫌がり、何が好きか」「パニックはどんな状況で起こりやすいか」「どう
伝えれば理解するか」の情報は、どんな学術書よりも、我が子と月に1回程度しか接していない医師や臨床心理士よりも、親が持っています。24 時間年中無休で育ててきているのですから、親は子どもの一番の理解者であり専門家だと思います。
園の先生にも大勢の園児の保育に加えて発達障害児への対応で苦労をかけることになります。担任の先生が少しでも楽に対応ができるようにお願いする姿勢で具体例を伝えるようしました。
ママ友にはどう伝えるか
クラスの保護者に対してはどうしたらよいでしょうか。担任に伝えただけですと特別な配慮をしていることに対して「どうして、あの子だけ立ち歩いても許されているのかしら?特別扱いするなんてえこひいきする先生よね!」と陰口を叩かれてしまうかもしれません。
息子の場合、保育園で保護者会がなかったので送迎時に顔を合わせる3〜4人のママ達に「実はうちの子は自閉症なんです。ご迷惑をかけることもありますが、どうぞよろしくお願いします」と伝えました。
嫌な顔をして「障害のある子どもとは関わらせたくない」という姿勢の親御さんは一人だけでした。そんな相手に対しては私も友達にはなりたくありません。“もう我が家とは縁のない人々”と割り切りました。
結果、障害を公開することにより、「協力できることがあれば、なんでも言ってね」と大勢の保護者から温かい言葉をかけてもらえ、私も肩の荷が下りより親しくなれました。
息子の場合、保育園で保護者会がなかったので送迎時に顔を合わせる3〜4人のママ達に「実はうちの子は自閉症なんです。ご迷惑をかけることもありますが、どうぞよろしくお願いします」と伝えました。
嫌な顔をして「障害のある子どもとは関わらせたくない」という姿勢の親御さんは一人だけでした。そんな相手に対しては私も友達にはなりたくありません。“もう我が家とは縁のない人々”と割り切りました。
結果、障害を公開することにより、「協力できることがあれば、なんでも言ってね」と大勢の保護者から温かい言葉をかけてもらえ、私も肩の荷が下りより親しくなれました。