クラスメイトにはどう伝えるか

4歳くらいになると結構、子ども達は周りをよく見ています。
「なんで○○君だけ教室を脱走しても許されるんだ」と疑問に感じている子もいます。中には、あからさまに「○○君だけずるいよ。先生はえこひいきをしている!」と家に帰ってから親に言う子どももいます。

だからといって担任が「あの子は障害があるから」と説明しても、まだ幼い園児には理解できません。

そんなときは…

「背が高い子、低い子、走るのが速い子、遅い子、給食をおかわりする子しない子。眼鏡をかけている人、いない人、人間はみんな一人ひとり違います。うまくできることとできないことがそれぞれあります。

椅子に座るのが得意な子も苦手な子もいます。○○君はじっと座っていることが苦手だけれども走るのが得意です。だから少しだけ立ち歩いてしまっても○○君は走りたいのをグッとこらえて頑張っているのだから先生は叱っていないのよ。ずるいと言ってはいけないよ。できないのではありません。できることが違うだけです」

足が不自由な人が杖や車椅子を使ったり、近視の人が眼鏡を使ったりすることに対して誰も文句を言いませんが、パッと見でわかりにくい発達障害児に対しては子どもたちなりに「?」と感じています。

幼いうちから「世の中にはいろんな人がいるんだ。人間は皆違いがあるんだ」ということを体験させ教えていく必要があります。

義務教育におけるインクルーシブ教育とは、障害のある子どもを含むすべての子どもに対して一人ひとりの教育的ニーズにあった適切な教育的支援を「通常の学級において」行う教育のこと。つまり、特別なサポートを必要とする子どもが存在しているのを認めることだと思います。

それは我が子の障害を周りに伝えることで可能となると私は思っています。

執筆/立石美津子


LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
https://h-navi.jp/column

専門家コメント 鈴木直光先生(小児科医)

他国の例ですが、デンマークのように、自閉スペクトラム症をはじめとするさまざまな特性や障害も自然に受け入れる社会は、一つの理想的な姿と言えるのではないでしょうか。保護者の方がその都度お子さんの特性を説明して回らなくても、周囲に知識と理解の土台があれば、ご本人もご家族もずっと肩の力を抜いて過ごせるはずです。日本の場合、たとえ障害について伝えたとしても、社会全体の知識がまだ追いついていないために、どう接してよいか戸惑われてしまう場面が少なくないかもしれません。
多様性を前提とした教育は、日本ではまだ十分に浸透していないというのが課題ではないかと思います。例えば、クラスにケアやサポートが必要なお子さんがいる場合、担任の先生から分かりやすく伝えていくことも必要ではないでしょうか。保護者の方自らが教壇に立って我が子の特性を説明したケースもあります。日本にインクルーシブ教育はまだ定着しているとは言いづらいかもしれません。(監修:小児科医 鈴木直光先生)

このコラムを書いた著者親子がモデルの本

発達障害に生まれて-自閉症児と母の17年
松永正訓
中央公論新社
Amazonで詳しく見る

このコラムを書いた人の著書

子どもも親も幸せになる発達障害の子の育て方
立石美津子
すばる舎
Amazonで詳しく見る
障害者差別解消法とは?2024年4月からの「合理的配慮」義務化って?分かりやすく解説【専門家監修】のタイトル画像

障害者差別解消法とは?2024年4月からの「合理的配慮」義務化って?分かりやすく解説【専門家監修】

発達障害とは?特徴・症状・分類や診断方法について【専門家監修】のタイトル画像

発達障害とは?特徴・症状・分類や診断方法について【専門家監修】

発達障害のある子の取扱説明書「サポートブック」で学校と連携!作り方と連携のコツをご紹介しますのタイトル画像

発達障害のある子の取扱説明書「サポートブック」で学校と連携!作り方と連携のコツをご紹介します

ライフバナー

追加する

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。