連載ライター・かなしろにゃんこ。さんが描く息子の就活エッセイや、大学教授が教えるSSTのコツがわかる本、脳の多様性についての入門書まで、今読みたい3冊をご紹介
2021/01/09 更新

1月の新刊紹介コラムは、息子リュウ太くんの就職までを描いた、発達ナビの連載コラムで大人気、かなしろにゃんこ。さんの新刊や、脳の多様性から社会について考える「ニューロダイバーシティ」について解説した本など計3冊をご紹介!学校や家庭で実践できるソーシャルスキルトレーニングのコツを紹介した本も!今注目の書籍をぜひチェックしてみてください。

発達ナビBOOKガイド
1387
View
発達障害がある人の「働く」を描いたコミックエッセイーー『発達障害で問題児 でも働けるのはワケがある!』
発達障害で問題児 でも働けるのは理由がある!
講談社
Amazonで詳しく見る >
発達障害で問題児 でも働けるのは理由がある!
講談社
楽天で詳しく見る >
漫画家かなしろにゃんこ。さんの新刊『発達障害で問題児 でも働けるのはワケがある!』は、ADHDと広汎性発達障害がある息子リュウ太さんが就職し、働き始めるまでを描いた作品です。
小さなころからのりものが好きだったリュウ太さん。中学校卒業後は、自動車整備士の国家資格取得を目指して専修学校で学びます。現在は社会人として働くリュウ太さんですが、振り返ってみると、アルバイトや家庭でのお手伝いなど、社会人になる以前から「働く」ことの土台を積み上げてきていたのです。それぞれの経験を通して学んだことが、社会人生活にも活きているようです。
全9話の体験談コミックに加え、各章末にはキャリアアドバイザー・石井京子さんの解説もついており、プロの視点からも働くことについて考えることができます。将来お子さんが「働く」ことを見据えて、どのような関わりをしていけるとよいか、ヒントが詰まった一冊です。
小さなころからのりものが好きだったリュウ太さん。中学校卒業後は、自動車整備士の国家資格取得を目指して専修学校で学びます。現在は社会人として働くリュウ太さんですが、振り返ってみると、アルバイトや家庭でのお手伝いなど、社会人になる以前から「働く」ことの土台を積み上げてきていたのです。それぞれの経験を通して学んだことが、社会人生活にも活きているようです。
全9話の体験談コミックに加え、各章末にはキャリアアドバイザー・石井京子さんの解説もついており、プロの視点からも働くことについて考えることができます。将来お子さんが「働く」ことを見据えて、どのような関わりをしていけるとよいか、ヒントが詰まった一冊です。
感じ方や考え方は違っていい!「脳の多様性」に注目した『ニューロダイバーシティの教科書』
ニューロダイバーシティの教科書: 多様性尊重社会へのキーワード
金子書房
Amazonで詳しく見る >
ニューロダイバーシティの教科書
金子書房
楽天で詳しく見る >
「ニューロダイバーシティ」とは、neuro(脳・神経)とdiversity(多様性)をつないだ合成語で、「脳や神経、それに由来する個人レベルでのさまざまな特性の違いを多様性と捉えて尊重し、それらの違いを社会の中で活かしていこう」という考え方を含む言葉です。
例えば本書の中では、自閉スペクトラム症の人の特性について、ニューロダイバーシティの視点から捉え直しています。また、生活の中で身近な「教育」「職場」「家庭」などにおいても、ニューロダイバーシティの視点で考えることで、変化をもたらしたり問題や悩みを解決したりすることができると解説されています。
その人の内側に存在する特性を正確に理解し、多様性に柔軟な環境づくりをしていくために必要な「ニューロダイバーシティ」の視点は、支援や教育に携わる人はもちろん、発達障害の当事者や家族も知っておきたいもの。本書を入門書として、手にとってみてはいかがでしょうか。
例えば本書の中では、自閉スペクトラム症の人の特性について、ニューロダイバーシティの視点から捉え直しています。また、生活の中で身近な「教育」「職場」「家庭」などにおいても、ニューロダイバーシティの視点で考えることで、変化をもたらしたり問題や悩みを解決したりすることができると解説されています。
その人の内側に存在する特性を正確に理解し、多様性に柔軟な環境づくりをしていくために必要な「ニューロダイバーシティ」の視点は、支援や教育に携わる人はもちろん、発達障害の当事者や家族も知っておきたいもの。本書を入門書として、手にとってみてはいかがでしょうか。
学校や家庭で実践できるーー「ソーシャルスキルトレーニングの考え方とコツ」
子どもの発達障害とソーシャルスキルトレーニングのコツがわかる本
ソシム
Amazonで詳しく見る >
子どもの発達障害とソーシャルスキルトレーニングのコツがわかる本
ソシム
楽天で詳しく見る >
本書の著者は、星槎大学共生科学部の教授で特別支援教育・心理学を研究する西永堅さん。この本では、「発達障害の子どもの特徴」や「必要なスキル」などを紹介したうえで、学校や家庭などで実践できるソーシャルスキルトレーニングの考え方とコツをまとめています。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、「あいさつをする」など、対人関係などで必要なスキルを身につける練習を指し、発達障害がある子どもたちへの効果的な支援方法です。
本書はレイアウトも工夫されており、1項目見開き2ページで統一されています。
ポイントが理解しやすく、支援者や保護者の方の最初の1冊にぴったりの入門書となっています。ぜひ手に取ってみてください。
ソーシャルスキルトレーニング(SST)は、「あいさつをする」など、対人関係などで必要なスキルを身につける練習を指し、発達障害がある子どもたちへの効果的な支援方法です。
本書はレイアウトも工夫されており、1項目見開き2ページで統一されています。
ポイントが理解しやすく、支援者や保護者の方の最初の1冊にぴったりの入門書となっています。ぜひ手に取ってみてください。
LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
https://h-navi.jp/column
https://h-navi.jp/column

関連記事
ソーシャルスキルトレーニング(SST)とは?支援の対象、方法、気をつけたいポイントについて

関連記事
就労移行支援事業所とは?利用条件とサービス内容、事業所の選び方を紹介します!
当サイトに掲載されている情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。また、掲載されている感想やご意見等に関しましても個々人のものとなり、全ての方にあてはまるものではありません。
この記事に関するキーワード

あわせて読みたい関連記事

「児童福祉現場で働く人」の活躍を応援!より良い支援実現へむけてイベントを活用しませんか?
LITALICO発達ナビでは、発達が気になる子どもと、その保護者をサポートしている支援者の方向けのサービスをスタートしました。児童発達支援...
発達障害のこと
5859
view
2018/07/16 更新

自閉症スペクトラム障害(ASD)とは?年代別の特徴や診断方法は?治療・療育方法はあるの?
自閉症スペクトラム障害(ASD)とは、自閉症やアスペルガー症候群などが統合されてできた診断名です。コミュニケーションに困難さがあり、限定さ...
発達障害のこと
2478972
view
2016/09/29 更新
この記事を書いた人
発達ナビBOOKガイド さんが書いた記事

発達障害がある人の結婚生活は難しい?ズレや衝突、診断への不安…当事者の視点から描かれた夫婦のものがたりーー漫画『僕の妻は発達障害』
大人の発達障害が注目されつつありますが、まだまだ認知されていないのが現状です。『僕の妻は発達障害』は、発達障害当事者でもある漫画家のナナト...
発達障害のこと
23245
view
2021/01/12 更新
Sponsored

「教室の問題児」は、なぜ「社会人」になれたのか?成長の決め手が見えてくる!かなしろにゃんこ。さん新著『発達障害で問題児 でも働けるのはワケがある!』
「リュウ太が就職しました!」というシーンから始まる新刊『発達障害で問題児でも働けるのはワケがある!』。著者のかなしろにゃんこ。さんが描く、...
将来のこと
25294
view
2020/12/15 更新
Sponsored

感じ方や考え方は違っていい!「脳の多様性」を活かす社会で、どんな人も生きやすく。『ニューロダイバーシティの教科書』で知る、新しい視点
ダイバーシティ(多様性)の考え方が浸透してきています。それを脳や神経のレベルで考え、その人の特性を理解・尊重し、必要な支援につなげていく。...
発達障害のこと
13798
view
2020/12/11 更新
Sponsored

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら
コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOメディア&ソリューションズがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOメディア&ソリューションズは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOメディア&ソリューションズの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。