4歳まで無言、5歳で独り言、低学年時代の独演会…。ASD小6息子が他人の内面を尋ねるようになるまで

2021/04/09 更新
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今ではかなりのおしゃべり好きなコウですが、4歳までは無言でいることが多い子どもでした。それでも5歳になると(独り言のように)話すことも少しずつ増え、6歳からは打って変わってよく話すようになりました。
今回は、そんな”よく話すようになった6歳”から現在までのコウを振り返りたいと思います。

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丸山さとこ
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「会話」ではなく「独演会」をしがちなコウでしたが…?

コウが話をすると独演会になりがちですが、少しずつ彼なりに会話を楽しむようになってきました。
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”知っていること”の話しを延々と続けてしまいがちなコウです。

今はかなりのおしゃべり好きで、家に帰ったと同時に「今日学校でねー」と話し出すようなコウですが、4歳までは無言でいることが多い子どもでした。

5歳になると少しずつ話すことは増えたものの独り言のように話していることも多く、こちらから話しかけても「うん」「ううん」「そう」と短く返ってくることが殆どでした。

そんな調子のコウでしたが、6歳になると今度は打って変わり自分からよく話すようになりました。

よく話すけれど一方的だったコウ

知識をひたすら羅列していた6歳

小学校に入学したコウは、無口だった園児のころに比べたらグッと話す量が増えました。
先生から、コウが学校で楽しくおしゃべりしていると聞いて
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先生からのお話によると学校でも元気よくおしゃべりしていたそうです。

ただ、理科の授業でオジギソウの観察をしているときに「おじぎをするのは中で水分が移動するからなんだよ」と説明するなど、”知識だけを羅列する話し方”が多かったようです。

今思い返すと、知識披露系以外のおしゃべりも「なぜ?なに?」系の質問など、知識を得るためのものが殆どだったと思います。

「〇〇していい?」「□□が欲しい」などの要求に関する言葉も多く、会話を楽しむためのおしゃべりはまだ殆ど見られませんでした。

「今日学校であったこと」を自分から話すようになった9歳

9歳になったコウは、”今日学校であったこと”や”何かに対して感じたことや考えたこと”など、自分の体験や内面についてのエピソードを話してくれるようになりました。
学校から帰るなり「今日あったこと」をペラペラとしゃべるコウと、気押され気味の私。
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11歳のときに過去の自分を振り返ったコウは「離れていた間の楽しかった話を聞いてほしいと思うようになったのが9歳ごろだった」と言っていました。

それまでは”こちらから質問をすれば学校であったことを話してくれる”状態だったので、コウの方から「こんなことがあったんだよ!」と話してくれるのは新鮮な感じでした。

11歳になった現在のコウ

質問の内容が「知識」から「相手の内面」へ変わってきた?

そして11歳の今、彼の”親へのおしゃべりのピーク”は過ぎたような気がします。

友人と公園で集まるときなど「ゲームの話とかしてるよー」と言う最近のコウは、そんな友人との会話内容を詳細に親へ話すことは無くなってきました。
公園で友人と話すコウ
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”頭の中にある情報を何でもかんでも話すような話し方”が減ってきた一方で、”相手の内面に興味を持っている質問”は増えてきました。

「今学校で〇〇が流行っててるんだけど、お母さんはどのキャラが好き?」とコウの方から私に聞くこともあり、『何だか今、すごく雑談っぽい会話をしてるな~』と感じたりしています。

「事実を羅列するだけのおしゃべり」は過去のもの…?

一方的に「僕の興味があるものの話」をするだけだったコウが「あなたは何が好き?」と聞くようになったということの変化の大きさに、10年の長さを感じるこのごろです。

ここで「あのころのコウのおしゃべりが懐かしいな~…」と振り返ることができたら成長ものがたりとしてはまとまりが良いのですが、実際のところは「○○って□□なんだって」系の知識の自動再生(?)や事実の羅列は、今でもばっちり続いています。
コウが放つ知識披露の圧におされる私
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それは多分友人としている会話の中でも同じなのだろうなと思います。けれど、”相手も好きなゲームの”知識や出来事を話すようになったところが以前とは違っています。

『相手が好きなものの話であれば、知識や事実の羅列であっても楽しく会話が続くこともある』

…と知ったことが、最近のコウが得た財産のひとつなのだろうと思います。
「お母さんは『コウの話』に興味があるから大体何の話でも聞けるんだよ」「なるほどねー」
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”話し方を変えること”がひとつの解決方法であると同時に、”話す相手によってテーマを変えること”もまた解決方法であるということを、コウを通して改めて学んだ気がする私でした。
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