自閉症息子はどこに住む?一人暮らし、それともグループホーム?焦る「親なきあと」問題―ー保護者が元気なうちに準備が必要…!?

ライター:立石美津子
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人生100年時代、学校選びや卒業後の進路などは保護者の目が届くうちに起こることなので、私は「そのときになれば何とかなるだろう」と楽観視していました。けれども親なきあと、わが子が暮らしていく場所については、保護者が元気なうちから考えておかなくてはなりません。

親なきあと、障害がある子はどこに住む?

以前、手をつなぐ親の会主催の「障害のある人の住まいと暮らし方」の研修会に参加しました。講師は親なきあと相談室主宰の渡部伸先生と住宅メーカーの方でした。

障害のある場合でも、知的遅れがない場合は一人暮らしもできるでしょう。でも、保護者ではない人の世話にならないと暮らしていけない子どもの場合、まず浮かぶのがグループホームです。勉強会では、障害がある人向けのグループホームについて学ぶことができました。最近は、さまざまなタイプがあるようです。

さまざまなタイプがある、グループホーム

一言でグループホームと言っても…

・日中サービス支援型
・サテライト型
・共生型
・親子で住める有料老人ホーム
・サポートがつくシェアハウス
・集団生活が難しい人の「サ障住」
・重度訪問介護で24時間支援を確保

など時代の流れと共に選択肢が広がってきているようです。

さらに最近では大手住宅メーカーが、土地や空き家を持っている大家さんに働きかけ、たくさんのグループホームを作っているようです。これを「建て貸し方式」と呼びます。

運営するのはメーカーではありませんので、世話人の手配をする社会福祉法人など運営法人とのマッチングも行っているそうです。
少子化で人口が減り、空き家や土地があまる中、障害者用住宅はきっと需要があるのでしょう。

型にはまった共同生活のイメージは捨てよう

いわゆる共同生活のグループホーム、保護者は安心かもしれませんが、もしかして子どもは窮屈かもしれません。

私も、こんな風に考えたり悩んだりしていました。
「障害者だから将来はグループホームへ…という型にはまった考え方は果たして良いのだろうか…?」
「自閉症のある息子は他人と暮すことを望まないかもしれない」
「一人の方が気が楽かもしれない」
「居住者との人間関係が悪化したら、どうしたらいいんだろう」
「世話人が虐待するような人だったら、どうしよう」
「世話人が社会福祉法人の人でマンションの一階の一室に住んでいて、食事の準備など困った時には助けてくれ、他の部室は独立した鍵つきの住まいだったら、いいかもしれない」

あれこれと思うようになりはじめたとき、さまざまな選択肢があるという情報を得ることができ、とてもタイムリーな研修会でした。
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