発達凸凹長男、授業参観で初めてほめられた!?「ワガママ」ではなく「自己主張できる」…そのワケは?

2021/06/11 更新
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小学校時代は「ワガママ」「協調性がない」と見られて、実年齢より精神的に幼いように扱われることが多かった、うちの長男。でも、中学校に進学して出会った外国人の先生の視点からは、同じ1人の子が全く違う姿に映ったようです。その子の個性は、環境や相手の価値観次第で、短所は長所になることを、ある授業参観日の出来事で私は改めて気づかされました。

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発達凸凹男子が、授業参観で初めてほめられた日

こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』他、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。

小学校時代は「ワガママ」「協調性がない」と見られて、実年齢より精神的に幼いように扱われることが多かった、うちの長男。
でも、中学校に進学して出会った外国人の先生の視点からは、同じ1人の子が全く違う姿に映ったようです。


今回のコラムは、ある授業参観日での目からウロコのエピソードと、そこから私が気づいたことをお伝えしたいと思います。
授業参観日…それは、それまでの私にとって、正直憂鬱な学校イベントに他なりませんでした。

だって、小学校時代のうちの長男ときたら、低学年ではキョロキョロよそ見したり、足をモゾモゾしたり、消しゴムを三角定規でみじん切りにしたり…。そして、机の上のピタゴラ装置からうっかり鉛筆を落としては、ガタガタと1人で忙しそうにしていたので、私は少々肩身が狭かったのです。

…あ、こっち見てニッコニコで手を振っている。ヤ・メ・テ〜!

高学年では、じっと座ってノートを取れるようになったものの、実験やグループワークでは「余計なことをしないのが、自分ができる最大の協力」だと学習してしまい、班行動の蚊帳の外で終始つまらなそう…。本来は好奇心とアイデアいっぱいの長男の、そんな大人しい姿を見るのは親として忍びなくもありました。

そして、授業終わりの休み時間などに、担任の先生から「あ、〇太郎くんのお母さん! ちょうど良かった。ちょっとお話したいことが…」なんて声をかけられると、ギクリとしたものです。

ところが、私立中学に進学した長男の、ある日の授業参観日のこと。

長男の学校は「授業参観週間」があり、その中でならいつ参観してもいいので、長男が「外国人の先生の英語の授業が超楽しい」というから、その時間に合わせて授業を見に行くと…。

あの長男が見違えたように、活き活きと挙手をして積極的に発言し、グループワークの時間も皆の意見を不器用ながらもまとめて、リーダーシップの欠片を発揮しているではありませんか!

そして、授業が終わると、外国人先生が私のほうに”Hello!"とフレンドリーに近づいてきたので、過去の経験から、思わず身構えそうになりましたが、私が長男の保護者だと分かると、とても親しげに嬉しそうに、先生は長男のことをほめ始めました。

「彼は自分の意見が言えて、大人びている」

「彼は素晴らしいね。自分の意見がしっかり言えて、とても大人びていますね」

なんとか聞き取れた外国人先生のそんな言葉に、私は我が耳を疑いました。…え!?人違いでは?

小学校時代、長男は「ワガママ」「協調性がない」と見られて、同級生達より精神的に幼いように扱われることが多かったので、私は「うちの長男は口は達者だけど、精神面では凸凹の凹があるのかな?」と、思っていました。

だから、彼が「大人びている」なんて評されたのは、私の育児史上初の出来事だったので、わが子がほめられた嬉しさよりも、驚きのほうが大きかったのです。

でも、母の目から見れば、長男は中学で突然精神的に急成長したわけでもなく(多少は、まあ)、相変わらずのマイペースな宇宙人ぶりで、正直、小学校時代と中身はほぼ同じ。

これは一体どういうこと!?

その後も、外国人先生は、長男が休み時間などに積極的に話しかけて来て、ゲーム好きな先生と身振り手振りを交えた英語で楽しく雑談をしていることや、長男がどんどん意見を言ってくれるので、授業がしやすいことなどを教えてくれました。

私はそこで、フと気がついたのです。

「これは、長男自身が変わったのではなくて、この外国人の先生のものの見方や価値観が、小学校の日本人の先生方とは180度違うから、長男の個性をとても好意的に受け止めてくれているんだ」と。
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文化や価値観の違いで、短所は長所になる

以前私は、海外在住歴のある知人から、「外国では、はっきり意思表示しなかったり、周りを見ながら自分の態度を決めるのは、”幼稚”だと思われる」と聞いたことがあります(お国にもよるでしょうが…)。

確かに、私が見学した、ある小学生向けの体験講座では、遠慮がちな子ども達の態度に、外国人講師の方が「周りを見ないの!自分が思ったことを言えばいいの!」って、少々ムッとされていたことも。

日本だと、自己主張せずに周りに合わせることは、「我慢強い」「協調性がある」「大人の対応」等と評価されることが多いでしょう。

実際、小学校時代の長男も、たまには先生からほめらることもあったのですが、それは大抵「よく我慢したね」「苦手なことをよく頑張ったね」といった内容がほとんどで、辛抱強く周りとの衝突を避けられたら「〇太郎君、成長しましたね」と喜ばれました。

そして長男は、授業中に元気よくトンチンカンな質問をしたり、「おれはこう思う!」と自分の意見を強く主張したり、あるいは他の人の意見に異議を唱えたりすると、失笑されたり、少々困惑されることが多かったようで、だんだんと発言自体をしなくなっていきました。

ところが、中学の外国人先生の目から見れば、多少的外れな意見でも黙っているよりはずっとマシで、はっきり自己主張したり、人と違った意見を言えることのほうが、「大人びている」ように映るのでしょう。

こういった空気感の教室では、長男は自分の個性を無理に抑え込む必要はなく、失敗を恐れずに遠慮なく発言できるので、授業参加が楽しくなったのだと思います。

この日の出来事で、「その環境の文化や価値観、相手のものの見方の違い次第で、短所は長所になるのだ」と、私は改めて実感しました。

日本式教育のいい面も、当然ある

ただし、私は日本式の価値観や学校教育を批判したいわけではありませんし、主に欧米的な外国式の価値観による教育が、全てにおいて「優れている、進んでいる」とまでも思いません。

なぜなら、日本式の我慢強さや協調性の豊かさに価値を置いた、和を重んじる文化があるからこその、利点やいい面もたくさんあるからです。

例えば、日本では、新型コロナウイルスの感染拡大が、都市部の人口密度の高さや高齢化などの不安要素が多い中でも、大部分の諸外国に比べて、これまでかなり抑えられてきたといえるでしょう。

それは、「他人や家族に迷惑をかけてはいけない」と、一人ひとりが地道にマスク・手洗いを続け、大部分の人が自分勝手な行動を控えて、(暗黙を含む)ルールや順番を律儀に守って社会的な混乱や衝突を避けてきたことが、大きく貢献しているからではないでしょうか。

こういった規律の高い国民性は、幼児教育・義務教育の間から、長年に渡って園・学校での集団行動等を通して、根気よく地道に培われてきた成果だと私は思います。

現在高校生になったうちの長男も、以前は「日本は同調圧力が強くてオレには生きづらいから、将来外国で働きたいな〜」なんてボヤいていたのですが、コロナ後の経験を通して、日本の清潔で衛生的で、安心・安全度の高い環境の価値を見直したようで、「やっぱり、地元で進学・就職しようかな」なんて思い始めています。

ですから、「どちらがより優れているか」ではなくて、ただ単に「文化や価値観の違い」によって、全く同じ1人の子の個性の見え方・受け止められ方が大きく変わってくる…というだけなのではないでしょうか。

たとえ今、わが子が学校でほめられなくても

ただ、今置かれている環境とその子の個性との相性次第で、周りから好意的・肯定的に受け容れられることもあれば、"問題児”として映ってしまうこともあるでしょう。

ですから、わが子が学校でほめられる経験が少なかったり、集団行動が苦手で注意や叱責を受けやすいお子さんを育てている方は、お子さん自身と同じように、子育てに自信をなくしがちかもしれません。「協調性」や「我慢強さ」に価値を置く環境の中では、のびのびと個性を発揮できないお子さんも少なからずいることでしょう。

でも、それは「1つの価値観」の中での「1つの見え方」に過ぎないのだと思います。

たとえ、今いる場所でわが子がほめられなくても、環境次第・相手のものの見方次第で、その子の短所が長所に変わる可能性はいくらでもありますから。

きっといつか、お子さんの素晴らしい個性のいいところを分かってくれる人や、その子に合った環境に出会えるはずです。

それまで凸も凹も、大事に大切にされますように…。

このコラムを書いた人の著書

発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換
大場美鈴 (著)
あさ出版
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