【新連載】「自閉症っぽい」から「自閉症だ!」に変わった瞬間、声を震わせて泣いたーーそして今、療育・医療とつながり、奔走する日々へ
ライター:みん
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はじめまして!知的障害(知的発達症)を伴うASD(自閉症スペクトラム)の男の子Pと、その母親みんです。Pは2歳半から療育を開始し、3歳で診断を受けました。現在は療育園に通う年長さんです!これから私たち親子の日常や療育のこと、私の気持ちなどを書いていきたいと思っています。よろしくお願いします!
【コラム後半でASD(自閉スペクトラム症)の具体的な特徴を専門家の解説を掲載!エッセイと共にご覧ください】
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
はじめまして!中度知的障害を伴う自閉症スペクトラム 6歳の男の子「P」です!
Pはわが家の末っ子の次男として生まれました。私は2人目の育児ということもあり、乳幼児期のPに対しては成長や発達の違和感などは全く感じておらず、むしろ育てやすい方だと思っていました。
Pは笑顔も見せるし、目も合う、こちらの言うことにも反応し、簡単な模倣もしていました。離乳食が始まってからも偏食は全くなく、何でも食べるような子でした。
私はこのころ既に、発達障害に対する知識も少しはあったのですが、乳幼児期のPを育てていても定型発達だと思っていましたし、少し言葉の遅れがあるくらいで焦らずとも2歳になったら流石に自然に話すようになるだろうし、全然大丈夫だろうと気楽に考えていました。
しかし、それから何ヶ月経っても言葉は全く出て来ず、それどころか今までできていたことも少しずつできなくなって行き、定型発達の子に追い付くどころか差は広がる一方でした。
Pは笑顔も見せるし、目も合う、こちらの言うことにも反応し、簡単な模倣もしていました。離乳食が始まってからも偏食は全くなく、何でも食べるような子でした。
私はこのころ既に、発達障害に対する知識も少しはあったのですが、乳幼児期のPを育てていても定型発達だと思っていましたし、少し言葉の遅れがあるくらいで焦らずとも2歳になったら流石に自然に話すようになるだろうし、全然大丈夫だろうと気楽に考えていました。
しかし、それから何ヶ月経っても言葉は全く出て来ず、それどころか今までできていたことも少しずつできなくなって行き、定型発達の子に追い付くどころか差は広がる一方でした。
どんどん自閉傾向が出てきて…
そして、1歳半を過ぎたあたりから自閉傾向がどんどん現れて来たのです。
激しい癇癪。偏食。呼びかけに反応しない。目を合わせない。物を並べる。横目、流し目で物を見る。動きの速い物、回る物、光る物が好き…などなど、自閉症の特性が見られるようになり、専門機関で相談や受診をする前から「発達障害?自閉症?」と素人目にも分かるようになったくらいでした。
これはもうPには確実に何かあるんだろうなとモヤモヤしながら、ラクだと思っていたはずのPの育児は壮絶になり、毎日1分1秒を何とか乗り越えているような状態になりました。
激しい癇癪。偏食。呼びかけに反応しない。目を合わせない。物を並べる。横目、流し目で物を見る。動きの速い物、回る物、光る物が好き…などなど、自閉症の特性が見られるようになり、専門機関で相談や受診をする前から「発達障害?自閉症?」と素人目にも分かるようになったくらいでした。
これはもうPには確実に何かあるんだろうなとモヤモヤしながら、ラクだと思っていたはずのPの育児は壮絶になり、毎日1分1秒を何とか乗り越えているような状態になりました。
「自閉症っぽい」から「自閉症だ!」に変わった瞬間
そんなある日、私自身の中で疑惑がはっきりと確信に変わる出来事がありました。それはPが2歳を過ぎたころです…。
Pは言葉が出ない分、要求のときは私の手を引くクレーンをしていたのですが、一方的に腕をぐいぐい引かれていた私は、そのとき何気なく自分の手を服のポケットにしまってみたのです。するとPは今まで見たことのないようなパニック状態になり、私の手をポケットから必死に出そうとしていました。
私の目や顔は一切見ず、手ばかりを見ている様子のPを見ながら「あぁこの子は私にお願いしていたんじゃなく、今までずっと手にお願いしていたんだな…」と何かが崩れ落ちるような感覚になり、私の中で最後の最後まで何とか繋ぎ止めていた細い希望の糸は完全に切れてなくなってしまい、パニックになっていたPと一緒に私も声を震わせながら泣きました。
まだ医師にハッキリ診断されたわけではなかったのですが、「Pは自閉症っぽい」から「Pは自閉症だ!」と確信に変わった瞬間でした。
Pは言葉が出ない分、要求のときは私の手を引くクレーンをしていたのですが、一方的に腕をぐいぐい引かれていた私は、そのとき何気なく自分の手を服のポケットにしまってみたのです。するとPは今まで見たことのないようなパニック状態になり、私の手をポケットから必死に出そうとしていました。
私の目や顔は一切見ず、手ばかりを見ている様子のPを見ながら「あぁこの子は私にお願いしていたんじゃなく、今までずっと手にお願いしていたんだな…」と何かが崩れ落ちるような感覚になり、私の中で最後の最後まで何とか繋ぎ止めていた細い希望の糸は完全に切れてなくなってしまい、パニックになっていたPと一緒に私も声を震わせながら泣きました。
まだ医師にハッキリ診断されたわけではなかったのですが、「Pは自閉症っぽい」から「Pは自閉症だ!」と確信に変わった瞬間でした。
療育に、医療機関に、奔走の日々
ここからは、もう悩む暇もなく動くのみでした。
できるだけ早く療育を受け、専門の医療機関とつながりたい!すぐに受給者証を申請し、療育を受ける為の準備をし、小児神経科と、こころ科がある近辺で1番大きな小児専門の病院に紹介状を書いてもらい、自閉症のほかにも何か隠れた基礎疾患はないかを検査をした上で医師に診断してもらおうと思い通院をすることにしました。
そして3歳で療育手帳も取得し、療育園へも通う流れになりました。
できるだけ早く療育を受け、専門の医療機関とつながりたい!すぐに受給者証を申請し、療育を受ける為の準備をし、小児神経科と、こころ科がある近辺で1番大きな小児専門の病院に紹介状を書いてもらい、自閉症のほかにも何か隠れた基礎疾患はないかを検査をした上で医師に診断してもらおうと思い通院をすることにしました。
そして3歳で療育手帳も取得し、療育園へも通う流れになりました。
2歳半から療育を始めたPは現在年長。毎日療育園へ通いながら、月に数回作業療法と言語療法と音楽療法を受け、元気に楽しく過ごしています。私の方も、信頼し相談できる先生方やママ友達と出会うことができました。
SNSでPのことを発信するようになってからは、さらにさまざまな人たちと出会い「1人じゃないんだ」と、皆さんから勇気や希望を頂いたり励ましてもらいながら、心にゆとりを持てるようにもなりました。
もちろん、障害児の育児は大変なこともあります。でもそれ以上に学びや得るものもたくさんあり、決してつらいことばかりではありません。細やかな喜びや幸せを実感しながら、ゆっくりでもPの成長を皆で見守っていきたいです。
そして、これからそんな私たちの日常をお届けし、子育てに悩んでいる誰かが「私だけじゃない!」「ひとりじゃない!」と少しでも共感していただけるようなコラムを書いていければと思っています。よろしくお願いします!
SNSでPのことを発信するようになってからは、さらにさまざまな人たちと出会い「1人じゃないんだ」と、皆さんから勇気や希望を頂いたり励ましてもらいながら、心にゆとりを持てるようにもなりました。
もちろん、障害児の育児は大変なこともあります。でもそれ以上に学びや得るものもたくさんあり、決してつらいことばかりではありません。細やかな喜びや幸せを実感しながら、ゆっくりでもPの成長を皆で見守っていきたいです。
そして、これからそんな私たちの日常をお届けし、子育てに悩んでいる誰かが「私だけじゃない!」「ひとりじゃない!」と少しでも共感していただけるようなコラムを書いていければと思っています。よろしくお願いします!
視線が合わない?ASD(自閉スペクトラム症)の具体的な特徴とは?
ASD(自閉スペクトラム症)は、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」と「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」といった特性が幼少期から見られ、日常生活に困難が生じる発達障害の一つです。知的障害(知的発達症)を伴うこともあります。
視線が合わないということだけでASD(自閉スペクトラム症)とは限りません。ASDは以下のように対人関係や社会的コミュニケーションや、同一性の保持といったこだわり行動が発達の早期からみられ、日常生活を送る上で困難をきたしている場合に診断されます。
以下にその特徴を示します。個人によって症状や生じる時期が異なりますので、専門医療機関での診断が必要となります。
視線が合わないということだけでASD(自閉スペクトラム症)とは限りません。ASDは以下のように対人関係や社会的コミュニケーションや、同一性の保持といったこだわり行動が発達の早期からみられ、日常生活を送る上で困難をきたしている場合に診断されます。
以下にその特徴を示します。個人によって症状や生じる時期が異なりますので、専門医療機関での診断が必要となります。
「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」からくる特徴の例
・視線を合わせることが少ない・周囲に関心がないように見える
・相手の気持ちを汲み取ることが苦手
・その場の空気を読むことが苦手
・相手の興味関心に関係なく、一方的に話し続ける傾向がある
・抽象的な概念を理解するのが苦手
・抽象的な言葉・比喩や皮肉の意味を理解するのが苦手
・集団の活動に参加することが苦手で、一人遊びを好む
・年齢相応の友人関係がない
・抑揚がない、不自然な話し方が目立つ場合がある
・場面に応じて敬語を使い分けることが難しい
・雑談など目的のない会話が苦手な傾向がある など
・相手の気持ちを汲み取ることが苦手
・その場の空気を読むことが苦手
・相手の興味関心に関係なく、一方的に話し続ける傾向がある
・抽象的な概念を理解するのが苦手
・抽象的な言葉・比喩や皮肉の意味を理解するのが苦手
・集団の活動に参加することが苦手で、一人遊びを好む
・年齢相応の友人関係がない
・抑揚がない、不自然な話し方が目立つ場合がある
・場面に応じて敬語を使い分けることが難しい
・雑談など目的のない会話が苦手な傾向がある など
「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」からくる特徴の例
・手や腕を規則的に動かしたり、身体を揺らしたり、部屋の中を行ったり来たりする(常同運動)
・決まったルール、行動に従うことを好み、予定の変更に対応することが難しい
・決まったおもちゃ、遊びなどに執着する
・自分の興味があるものに対して、とても執着する
・初めての人・場所・活動などに抵抗を示す
・活動の切り替えが苦手
・光などをひどくまぶしがる
・やけどをしていても気づかない など
ASDの特性について、上記のような行動がみられる場合がありますが、診断はあくまで医療機関で行われるものですので、一つの参考としてご覧ください。
・決まったルール、行動に従うことを好み、予定の変更に対応することが難しい
・決まったおもちゃ、遊びなどに執着する
・自分の興味があるものに対して、とても執着する
・初めての人・場所・活動などに抵抗を示す
・活動の切り替えが苦手
・光などをひどくまぶしがる
・やけどをしていても気づかない など
ASDの特性について、上記のような行動がみられる場合がありますが、診断はあくまで医療機関で行われるものですので、一つの参考としてご覧ください。
(監修:井上先生より)
ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんの中には、折れ線現象といって、できていたことや話せていた言葉が幼児期になくなってしまうことがあります。みんさんがASDの特性に早くに気づかれ、医療機関をはじめさまざまな支援機関につながったことが、親御さんの精神的な支えとしても、子どもさんの発達にとってもプラスになったのではないかと思います。当時悩まれたことや体験されたことをご自分の中でうまく整理しながら、無理のない範囲で発信していただくことが、他の方の子育てにも参考になると思います。よろしくお願いします。
ASD(自閉スペクトラム症)のお子さんの中には、折れ線現象といって、できていたことや話せていた言葉が幼児期になくなってしまうことがあります。みんさんがASDの特性に早くに気づかれ、医療機関をはじめさまざまな支援機関につながったことが、親御さんの精神的な支えとしても、子どもさんの発達にとってもプラスになったのではないかと思います。当時悩まれたことや体験されたことをご自分の中でうまく整理しながら、無理のない範囲で発信していただくことが、他の方の子育てにも参考になると思います。よろしくお願いします。
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