読み書きが苦手な子におすすめのスマホ・タブレットで宿題がラクになる簡単小技・裏技7選

2021/08/03 更新
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読み書きが苦手なLDがある子は、毎日の宿題やテスト勉強にすごく時間がかかったり、がんばってもなかなか結果が出なかったり、周りの人から「サボっている」なんて思われたり…。でも、実はスマホ・タブレットの音声アシスタントやOCRなどの先端技術が、LDのある子の勉強をめちゃラクにしてくれるんです。お子さんが「自分でスグできる!」手軽なICT活用術を中心に、簡単小技・裏技7つ、ご紹介します。

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読み書きが苦手な子の勉強がめっちゃラクになる簡単小技

こんにちは。『発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換』他、著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。

毎日の宿題に、定期テストや受験勉強、夏休みの課題…特に、LD(学習障害/学習症)や、そのグレーゾーンの傾向があって、読み書きに苦手さがあるお子さんの場合は、肝心の「問題を解く」以前のハードルが高くて、大変な思いをされているかもしれません。

宿題にものすごく時間がかかってしまったり、「なんでこんな簡単なことができないんだ」って自分にイライラしたり、あるいは、無茶苦茶がんばっているのに結果がついて来なかったり、周りの人から「努力が足りない」「サボっている」なんて思われたり…。

でも、既にスマホ・タブレットで誰もが使える音声アシスタントなどの先端技術が、LDのある子の凹を補い、勉強をめちゃラクにしてくれるんです。実は「LDxAI」の相性って、すごくいいんですよ(うちの経験上!)。

LDがある子も、そうでない子も、今のうちからスマホ・タブレットを身近な学習サポーターとしても「手足の延長」「脳の外付け」くらいのつもりで、自由自在に使いこなせるようになっちゃいましょう。

今回のコラムは、お子さん自身が「自分でスグできる!」スマホ・タブレットの音声アシスタントや基本機能、無料アプリの活用術を中心に、読み書きがめっちゃラクになる簡単小技・裏技を7つ、具体的に紹介しますね。
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スマホの音声アシスタントが即戦力の学習サポーターに!

まず、LDがある子は、AT(Assistive Technology )という言葉を、頭の片隅で覚えていてくれると嬉しいです。なぜなら、これから受験や進学・就職の際に、キミ達の未来を切り開くキーワードになるかもしれないから。

「AT」とは、分かりやすく言えば、「障害などがある人をサポートする、ありとあらゆる技術すべて」のことです。

例えば、広い意味では、メガネや補聴器などの身近なものから、パラリンピックのアスリートの義足…あるいは、最近の自動車に搭載されている、自動ブレーキやクルーズコントロールなどの運転アシスト技術なども、一種のATといえるでしょう。

要するに、その人の「凸凹の凹」を補って(更には+αして)くれる、便利グッズ&テクノロジーなのです。

そして、読み書きが苦手な子の学びをぐっとラクにする、「勝手にATとして即応用できる技術」は、身近なところに既に沢山あるんです。

実は、ひと昔前まで、LDがある子のためのATは、「特別な機器が必要で少々敷居が高い」というイメージが私にはあったのですが、今では「そんなのスマホで簡単にできちゃうじゃん!」ということが本当に多くなりました。

その最たるものが、「音声アシスタント」の登場と進化です。

【技1】「Hey Siri 画面を読み上げて」「OK google, このページを読んで」

「字を読むのが苦手」「読書に時間がかかってしまう」「音声で聞いたほうが内容が頭に入りやすい」「ながら勉強のマルチタスクのほうが得意!」…という子は、まずは、スマホやタブレットの音声アシスタントをONに設定してみるといいでしょう。

・iOS → 設定>Siriと検索
・Android → 全ての設定>全般>Googleアシスタント
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すると…

「Hey Siri 画面を読み上げて」

「OK google, このページを読んで」

等と声かけするだけで、今開いているwebサイトなどのテキストを、全文音声で読み上げてくれます。これで調べ学習などもずっとラクになるでしょう。

部分的な選択テキストだけを読み上げて欲しい場合には、

・iOS → 設定>アクセシビリティ>読み上げコンテンツ
・Android → 設定>ユーザー補助>選択して読み上げ

で、設定を有効にすればOK。こうしておくと、PDF書類のテキストなども読み上げることができます(スキャナアプリで、カメラ撮影した紙のプリント等をPDF化することも簡単にできますよ)。

【技2】「アレクサ、興味のキョウを漢字で」

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また、うちでは3-4年前から、スマートスピーカー(画面付き ※)に搭載の「Alexa」とも暮らしています。

実は、最初の頃は「カップラーメンを作るときに便利なタイマー」という程度の認識だったのですが(笑)、最近ではかなりスキルが充実してきて芸達者になり、手軽な学習サポーターとしても、とても使いやすくなってきました。

例えば、宿題中にちょっと漢字が出てこないときに、

「アレクサ、興味のキョウを漢字で」

とお願いすると、大きめに見やすく表示し、親切に書き順まで教えてくれます。

英語学習の場合も同様に、ちょっと単語のスペルに自信がないときに、「アレクサ、”興味深い”を英語で」とお願いすると、正しいスペルを表示した上、さすが「本場のいい発音で」読んでくれ、翻訳・スペル・発音が、声かけだけで同時に瞬時に分かります。

早い!便利!

※現在Amazon.co.jpで販売しているディスプレイつきEchoシリーズは、Echo Show 5、Echo Show 8、Echo Show 10となります。

進化する検索機能がヤバい!

そして、LDのある子は宿題などにすごく時間がかかってしまうことが、大変な負担やストレスになっている場合もあると思いますが、音声アシスタントだけでなく、便利な検索機能も進化しているので、使いこなせば学習効率が格段とUPできるでしょう。

特に、文字の正確な認識が苦手な子にとって、キカイが凹を補って文字を認識してくれるOCR(※)を応用した技術は、まさに「魔法の杖」になるはず。

しかも、待望の「紙のテキストの即読み上げ」だけでなく、身の回りのありとあらゆるものが、その場で一瞬で検索できる時代になってしまいました。

※光学的文字認識。カメラやスキャナで紙の文字やモノの情報を読み取って、コンピューターが認識できるようにする技術のこと

【技3】"テキスト長押し"か〜ら〜の〜?

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まずは、ちょっとした裏技から。既にご存知の方も多いとは思いますが、スマホやタブレットで読書や調べ学習などをしているときに、「あれ、この熟語、なんて読むんだっけ?」などと、部分的に「読み」や「意味」が分からない言葉が出てきたら…。

えいッ! テキスト長押し!

すると、Androidスマホの場合は気になる単語を長押しし、画面の下に現れるタブを上にスワイプすると、日本語の読みを音声で読み上げてくれます(意味が知りたい場合は「ウェブ検索」を)。長文の選択テキストもOKなので、音声アシスタントなしの読み上げにも便利です。英訳なども可能ですし、本格的な発音で英語の音声を聞くことも出来ます。

同様に、iPhone/iPadでも、テキスト長押しすると出てくるメニューの「ユーザ辞書」から、瞬時に文字で読みや意味が分かります。また、自分が珍しい名前の子や、よく読み間違える熟語などは、ユーザ辞書に単語登録しておくと、文字入力や確認がラクになりますよ。

さて。問題は、やっぱり紙ですよね、紙!

【技4】Google レンズで紙の宿題問題が解決!

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"読み"の苦手な子にとって、「紙」の教科書、テストやプリント、ワークへの対策は、死活問題でしょう。

でも、少なくとも、家庭での紙ベースの宿題やテスト勉強は、紙…いえ、神アプリ&機能の「Google レンズ」が、強力な学習サポーターになってくれます。

宿題等のときに、「Google レンズ」アプリ(または、アイコン)から、カメラ機能を使って対象物を見ると、こんなことがいとも簡単にできてしまいます。

<紙のテキスト読み上げ>
教科書、ワーク、先生が配布したプリントなどのテキストを認識して、選択部分を「聴く」ボタンで読み上げ!(しかも、先生の温かい手書き文字での手作りプリントも、ちゃんと認識できます)…だけでなく、選択したテキストをコピペしたり、即時に分からない言葉を検索・翻訳なども可能。

<実物・印刷物の画像検索>
道端の雑草や昆虫の名前から、テストや資料集の名前が思い出せない偉人や、謎の建造物の写真など、「えーと、これ何だったっけ?」という疑問を、パパッと画像検索して特定。

<「解き方」検索>
「宿題」モードで、解けなかったワークやテストの問題を見ると、「解答そのもの」ではなく、問題文を分析して、「解き方」の検索結果を表示し、わかりやすい解説動画や参考サイト、用語の説明などをスグ確認(これは、親も助かりますね)。

他、教科書や参考書に記載のQRコードやURLの読み取り→Webサイトへの移動も早いですよ。

なんか、便利過ぎて、おばちゃんちょっとコワイ…。

デジタルxアナログの合わせ技も大活躍!

さて、ここまで、主に読み書きの苦手なお子さんが、自学自習をする際にスグに「自分でできる!」技をお伝えしてきました。

でも、「うちの子は、まだ1人でそこまでIT機器を使いこなせないかも…」といったお子さんにも、「デジタルxアナログ」でのちょっとした合わせ技で、読み書きのハードルを下げることができます。

例えば…

【技5】カメラ機能が拡大ルーペの替わりに!

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以前、うちの長男は、「文字の形を正確に認識して書くこと」が苦手だったため、漢字書き取りの宿題サポートに、拡大ルーペなどを使っていましたが、同じことがスマホ・タブレットのカメラ機能でもできることにフと気づきました。

「博」の点は1つなのか2つなのか、「美」の横棒が何本なのか、「シンニョウ」のうにゃうにゃは一体どうなっているのか、自由自在に拡大して確認できますね(これは、そろそろ老眼が入ってきて、時々「字が小さくて読めなーい!」となる私にも、便利な小技です)。
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【技6】ボイスレコーダーで「音読」が楽しく!

音読の宿題の負担が大きな子や、あんまり楽しくできない子も、スマホ等の「ボイスレコーダー」で、録音してみてはどうでしょうか。

字を読むのが苦手な子は、最初におうちの方に国語の教科書を読んでもらった録音を聞きながら、文字を目で追いつつ一緒に声に出したり、繰り返し録音を聞いたりすることで、読みや内容が頭に入りやすくなるかもしれません。

また、自分で録音した音読の音声を、仕事や家事・育児で忙しいパパ・ママの時間があるときに、ゆっくり聞いてもらうこともできますね。

更には、「ボイスチェンジャー」アプリなどを使って遊びながら読むと、単調でつまらない音読の宿題も、案外楽しくなるかもしれません(うちの長女も時々ラップ調で音読をこなしています)。

【技7】大量の宿題も、友達と一緒にビデオ通話でやる気UP!?

宿題で分からない問題などは先述のように、ササッとキカイで検索することもできますが、「ビデオ通話で友達に聞く」って手もあります。

うちの次男などは、ZoomやLINEのビデオ通話で、友達と一緒にお互いの苦手分野を教え合ったり、持ち帰り忘れたプリントや、なくしたワークの解答を写真で送ってもらったりしながら、助け合って宿題やテスト勉強を片付けています。一種の互助会…?

誰かと一緒だとやる気が出るタイプの子には、合っているかもしれませんね(ただし、いつの間にか、オンラインゲームが始まっていることも…)

勉強は人に教えることで理解が深まりますし、なかなか1つの部屋で皆で密に集まりにくい今の状況下で、オンラインでも顔が見えれば人とのつながりが感じられるので、子ども達の精神面の安定にも役立っている気がします。まさに次世代スタンダードな勉強法でしょう。

LDのある子は、現在進行形で進化しているのかも…?

現在、一般的には、LDがある子は、学習に関する脳の認知機能に「局所的・限局的」な障害がある、と考えられています。

でも、これだけ「LDxAI」や先端技術との相性がいいと、私はそんな子達の凹の部分を、「ひょっとして、来るAI時代に向けて、人類最速でプラグインできるように進化しているんじゃないの?」なんて、つい想像してしまいます。

とはいえ、まだまだ、LDがある子の学びや、進学・進級には、「紙」を始めとする数々のハードルが存在し続けているのも現実でしょう。

それでも、AIの音声アシスタントさんだけでなく、周りの人達の理解とサポート、そしてLDのある子自身の「学びたい!」という強い意志があれば、現在進行形で道を切り開いていけると信じています。

未踏の地で「最初の1人」になるのは大変だと思いますが、応援しています。

このコラムを書いた人の著書

発達障害&グレーゾーン子育てから生まれた 楽々かあさんの伝わる! 声かけ変換
大場美鈴(著)
あさ出版
LITALICO発達ナビ無料会員は発達障害コラムが読み放題!
https://h-navi.jp/column
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